第39話 救えた友達

精神体と肉体の転生?

やってた事は肉体が覚えていたのかな?

だから、気付かないでボクはリーゼロッテと同じ事をやっていた。



あれ?これって夢のなか?


そこに居るのはボク...じゃないね



「もう既に貴族からの弾圧から逃げることは出来ないでしょう。ならば、いつか私の意思を継ぐものに私の魔力を残すとしましょう」


「リーゼロッテ様...」


「そうね、私の思念も残しておきましょう。どうせ捕まるのなら私の精神は半分でいいわね。それなら恨みも辛さも半分に出来る。」


「リーゼロッテ様のお力なら戦って逃げる事も出来るはずです!早まらないで下さい」


「カイゼル……例え出来たとしても。私には人を殺めることも、傷つける事はできません。私の肉体が復活した時に憎しみの心が残っていたらやり直しさせたいけど、無理ね。最悪の未来を想像させる事にしましょう。良いですか?カイゼル・スタンシアラ、あなたのはここでお別れよ。」


ボクの見ているリーゼロッテは捕まる覚悟をしていても、凛としていた。


それでも、カイゼルと呼ばれてる人に電撃の魔法を与え、気を失わせた。


倒れるカイゼルの唇にリーゼロッテは口付けをした。


「カイゼル...貴方の無事を祈るわ。ほんの少しだけど私の力を与えるわね。貴方の未来の繁栄を祈るわ。」


カイゼルの身体は光って何かに守られているようだった。


その代わり、力を使ったリーゼロッテはまるで別人のようになり、精神がまるで消えたかのようになった。


でも、リーゼロッテの魔力によって時空の歪みが出来るのよね。半分になってもそれだけの魔力があったんだ。

でも、何かの拍子に魔力が回復したのかもしれないわね。


夢の中で考えている途中にボクは意識を取り戻した。


「エリス!目が覚めたのね!!」


「シャル?……シャル!!良かった無事だったのね」


「うん、エリスが凄い魔法を使って私も兵士も元気になったよ!ありがとう!」


腕も足も傷跡が消えている。


「あっ!!」


ボクはシャルのシャツの胸元から中に手を入れた。


「ちょっと、エリス??」


ブラに包まれた柔らかいおっぱい。

そこには突起したものがあった。


「乳房...良かった」


「うん、エリスの魔法で抉られた胸も治ったわ」


ボクが触っていると少し固くなり、機能も正常に働いているようだった。



「……んっ。もういいでしょ?」


「あ、うん」


シャルの顔がほんのりと赤くなっていた。



「シャルロッテ。お兄様も確認していいか?」


後にはリューク王子もいた。

気が付かなかった……


「何を言ってるんですか!ダメに決まってます」

「一緒にお風呂に入った時は身体を洗ってやってるでは無いか」

「子供の頃の話はやめて下さい。小さい頃の話しではありませんか!」



あっ、シャルとお風呂に入ってるって言ってたけど、

子供の頃の事を言ってたんだ。この人はやっぱり油断ならないわね。


「あ、そうだシャル!あなた達と戦闘になった人って?」


「私たちの知ってる人よ...」


「もしかして...アルト……」


「あぁ。エリス嬢に呪印を施した者と同じだろう。大方解呪したことに気が付いて何か手を打とうとした時にシャルロッテに会ったのだろう。」


「エリスとミレーネ。彼はあなた達の名前を口にしていたわ。ミレーネも光属性を持ってるんでしょ?」


「うん。まだ使えないようだけど。素質はあるわ。」


「申し訳ないが、エリス嬢。それにミレーネ嬢。2人はスタンシアラ王国の庇護下におく。」


「お兄様、私もアルトの強さを肌で感じましたわ。なのでその判断には賛成ですが。フロンティア王国に視察に行っているお父様の指示をうけなくては?」


フロンティア王国...ボクも行ってみたと思ってた国だよね。農業で発展した国。

クライバート領の成功でスタンシアラ王国も農業に力を入れ始めたから国王自ら視察に向かったのね。


「安心しろシャルロッテ。お前の危惧していることは無い。何も拘束や南京はしないさ。数人の護衛を付けるだけさ。まぁ、クライバート男爵の過保護っぷりで既に数人の護衛がいるようだがね。」


「え、そうなの?」


「エリスはもっと探知能力の訓練が必要ね。無意識の時でも探知出来るようにならなきゃね」


そっか、いくら魔力が高くて光属性を使えても使い慣れなきゃ宝の持ち腐れよね。



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