1-22 <通天閣からの景色(5)>
「えー!?
ユウタ、TRAKTOR使うのー?
マジでー!!」
マキが大声で叫ぶ。
ユウタはそんなふうにマキに驚かれて、ちょっと恥ずかしく感じたのか、視線を下にそらして頭に手をやった。
「・・・あー、まあな。
ほら、ここんとこクロさんの店でTRAKTOR S4(注1)何度かさわらせてもらってたからさ。
クロさんにもいろいろ教えてもらってて・・・。
それで、TRAKTOR、けっこういいな、って思って」
「で、これ仕入れた、ってわけかー」
マキがニヤニヤしながら言う。
今、二人はユウタの部屋の中。
マキが見ている先には、ユウタのDJ用テーブル。
その上には、TRAKTOR KONTROL S2 MK3(注2)が鎮座ましましている。
もともとその場所に置かれていたDDJ-FLX4は、今はテーブルの下に移動させられ、その上にほこりよけのタオルがかけられていた。
(注1)TRAKTOR S4:
ドイツNative Instruments社が開発・販売するPCDJシステム。
正式名は「TRAKTOR KONTROL S4 MK3」。
パソコン用DJソフトTRAKTOR PRO3と、そのソフトを操作するための4チャンネルDJコントローラーTRAKTOR KONTROL S4 MK3からなる。
プロDJからも多く支持されている。
(注2)TRAKTOR KONTROL S2 MK3:
上記と同じNative Instruments社が開発・販売する、2チャンネルのDJコントローラー。
S4と同じくDJソフトTRAKTOR PRO 3が付属しており、S4の小型・廉価バージョンといえる。
機能的にはS4とくらべて制限があるが、小さく軽くて持ち運びが容易なため、プロDJの利用も多い。
「ようお金あったな?」
マキはさらにニヤつきながら、ユウタをひじで小突く。
「コラやめろや。
バイト代、半年前から少しずつためてたんだよ」
「へっへー。
へそくりかー。
愛するTRAKTORさんのために」
「なんや、その言い方。
愛人ちゃうぞ。
ヤキモチ焼くな」
マキは急にまじめな顔になって、あごに手の甲を当てると、考えるように上を向きながら言う。
「・・・まあでも、考えてみればユウタの好きなDJって、みんなTRAKTOR使いやもんな。
フランソワKも、木村コウさんも。
テイ・トウワ、Dubfire、Chris Liebing・・・。
Makotoさんもそうやな。
それ考えたら、ユウタがTRAKTOR使いたいって思ってもなんら不思議ではないわな」
そう言って、マキはふんふん、とうなずく。
「まあな。
で、S4買うのは高いし、持ち運ぶにはさすがにデカすぎるってのもあるし。
なんで、値段がお手頃で、FLX4と同じサイズ感で持ち運びもしやすそうなS2のほうが、オレみたいなTRAKTORビギナーには向いてるかな、と思って」
ユウタはテーブルの上のS2を愛おしそうに見ながらそう言った。
「ふむふむ」
マキは立ってテーブルに近づくと、S2を間近にまじまじと眺めた。
「デザイン、ええな。
質感もすごいええ感じやし」
ユウタはその言葉を聞いて、思わずうれしそうに応じた。
「・・・そう、ホントええやろ、これ!
ええよ。
そもそもTRAKTORというソフト自体の音がええ。
音質はレコボ以上やないかって思う。
最強やぞこれは」
「絶賛の嵐やな」
マキがまたニヤける。
「なんだマキ。
バカにしてるなー?」
マキは笑いながら、あわてて両手を振って否定する。
「いやいやいや、そんなことあらへんて!
・・・なんていうか、ユウタのTRAKTOR愛に感心してるだけやて」
ユウタは少々ムクれて腕を組む。
「ん-、なんかまだバカにされてる感じがするなー。
ま、ええわ。
とにかく、まずはこのS2で練習してTRAKTORの操作をしっかり身につける。
で、クロさんの店ではS4を使わせてもらう。
もうクロさんにも了解取ってある。
喜んどったで、クロさん。
若い世代にも仲間ができたってな。
・・・ということで、これでクロさんが名実ともにオレの師匠ということに・・・」
「あっはははは!!」
マキの笑いが爆発した。
ユウタはその笑いを浴びて、少々頬を赤らめた。
そしてマキを指さしながら言う。
「・・・おい、笑い過ぎやぞ!
マキだって、前にクロさんのプレイ聴いてたときに言っとったやろ。
『なんかTRAKTORって、音質ええ気がするな』って!」
マキは笑いすぎて、目に涙を浮かべている。
両目を指でぬぐい、笑いを抑えようと胸に手を当ててさすりながら、
「はあ・・・爆笑してしもた・・・ごめんごめん。
うん、確かに言うたよ。
おぼえてる。
だって、それはホントにそう思ったから。
でもさ、今のユウタの言ってる話はなんかさ・・・。
まるでクロさんが大好きやから、ぜんぶクロさんと同じにしよう、みたいな話に聞こえてさ・・・」
と言ってまた、ぷっ、と吹き出して大笑いする。
ユウタはいたたまれない気持ちになってきた。
「・・・んー、あー、もうこの話はやめよ」
「いや、なんで?
やめんでもええよ!
ええから思いのたけを話しいや!」
マキはそう言って、なんとか笑いを落ち着かせると続けて言った。
「ま、あたしは当面CDJかなー。
TRAKTORもええな、とは思うてるよ、マジで。
思うてるけど、自分が使うってことはまだ当面考えてへんかなー・・・」
ユウタが真顔になって尋ねた。
「・・・それよりもマキ。
もう来月リカルドのサポートアクトやろ。
だいじょうぶなのか?
準備」
マキもまじめな顔になって答えた。
「ああ、うん、それはだいじょうぶ。
おととい、アリヤと会って軽くミーティングしたよ」
「どうやったん?」
「おおまかな流れとかは話し合ったけど。
結局のところ、本番はおたがい自由にやろな!ってことで一致して終えた。
まあ準備いうても、いつもどおりプレイするだけやしな。
大バコやから、とか、大物DJといっしょやから、って変に気負わんように、って・・・それさえ心がけてれば、なんとかなるやろ、って思うて」
「ほう・・・。
余裕やな」
ユウタの表情は、マキの心がけに感心しているようにも、また若干心配しているようにも見える。
マキもそれはうっすらと感じ取った。
「余裕あるわけやないよ。
要は、本番で自分を正直に出せれば、さ。
結局、本番で出せるものが、今の自分の実力なわけやし。
もちろん事前練習はするけど、もう一か月足らずしか期間ないんやし、ここでドタバタあわててもしょうがないやろ、ってこと!」
「大人になってきたな、マキ・・・」
そう言うユウタは真顔だった。
「・・・なんやの、その反応」
マキはおかしそうに、またほめられたようで少し恥ずかしくも感じて、もそっとそう言ってから、続けた。
「ま、今回のことは、あたしにはものすごい運よく与えられた大舞台や。
つまり、大、大、大ラッキーに当たったってことやん!
けどさ、こんなことはたぶん、これが人生最初で最後の機会やろ。
アリヤがいたからこそ、こんなチャンスにめぐまれたわけやし、そもそもあたし一人やったらこんな機会をもらえるような実力やない、それは自分でもようわかっとる。
そやからさ、今回もらえたこの貴重な大舞台を、一生に一度きりのもんと思うて、せいいっぱいやるだけやわ。
それに、あたしはユウタといっしょに福祉の仕事しながらDJするって、決めたんやから。
やから、なんにしてもこれを終えたらあたしは、ユウタと福祉の道に集中する!」
そう話すマキの表情は、ふっきれているようだった。
ユウタにもそれはじゅうぶんわかった。
「うん。
がんばれよ」
マキはゆっくりとうなずいた。
「・・・とは言うものの、さ・・・。
福祉の仕事、ホントにあたしにできるのかな・・・って。
ちょっと自信なくなってきて帰ってきた・・・」
「え、こないだの七未さんと岡ちゃんとの見学か?」
「うん・・・。
なんか、依存症って、むずかしい病気やな、って思って。
それに、施設の職員さんたちもさ、すごいプロって感じで圧倒されてさ。
いろんなことを知ってるし、利用者の人たちのこと、細かいことまでよく把握しててさ。
それに、急なことが起こったときでも対応力すごくてさ。
・・・あたし、あんなレベルに到達するまでどんくらい年数かかるんかいな、って思うて・・・」
「それは一年二年じゃ無理だと思うぜ、だれだって」
「うん、それはそうやろうとは思うけど。
そもそもあたしにこんな重大な仕事、務まるんかいな、って・・・。
施設見学しながら、ついつい思うてしもて。
帰ってからあたし、こりゃ無理や、って気分になっちゃってさ・・・」
「マキ、できるよ」
「え?」
「マキにはできる。
おまえには向いてる仕事やと思う。
こないだのB型事業所のときにもそう思ったし。
マキはやさしくて、人のことを細かいとこまでよう気がつくし。
でも同時に、すごく芯があって、強いところがある。
今回も、こうやって七未さんを助けてあげてるやないか。
自分から進んでやってるやろ、だれに命令されたわけでもなく。
それは、マキがこういうことができる人だということや。
そう、オレは思う」
ユウタは真剣なまなざしでマキを見つめて言った。
マキは、そのまなざしに少し頬を赤くした。
そしてはにかむように、もごもごと応えた。
「あー・・・。
・・・ありがと。
ユウタがそう言ってくれるだけでも、うれしいわ」
そして今度は、顔を上げるとユウタをまっすぐに見て、
「少し力もらえた感じする。
ごめん、弱音はいて。
がんばるわ」
「うん。
いろいろたいへんなことはこれからもあると思うし、ときには弱気になることもあるやろ。
それはオレも同じやと思う。
でも、オレもマキといっしょやから。
いっしょにがんばろ」
マキは笑顔になってうなずいた。
「うん。
ありがと」
ユウタが訊いた。
「ところで、その見学、くわしくはどんな感じやった?」
「ああ、そうそう。
そもそも、その話しようと思ってあたしここに来たんやった」
マキはユウタの正面に向き直って、話し始めた。
「施設見学はな、ええ感じやったよ。
施設自体もきれいでよかったし、職員さんたちもみんな、いい人たちでな。
七未ちゃんも、行ってよかった、って言うてくれたし。
『まだすぐには決められんけど、利用するのも選択肢かな』って。
・・・まあ、施設を利用するかどうかは、七未ちゃん自身が決めることやからな。
まだどうなるかわからんけど」
「七未さんの返事はまだないんか」
「うん、まだ。
どうなるかな・・・。
わからんな、正直こればっかりは・・・」
「そうか」
ユウタはひとこと、それだけ返事した。
二人はしばらく沈黙した。
マキがふたたび口を開いた。
「・・・七未ちゃんみたいに、せき止め薬飲んじゃうような依存症って、けっこう多いらしいのね。
せき止めだけやのうて、市販の薬、かぜ薬とか、いろんなやつも。
それを多量に飲むことで、気持ちがよくなる、苦しみや痛みを忘れられる、って理由で飲んじゃうんよね」
「うん」
「あたしらはさ、アルコールとか覚せい剤とか大麻とかの依存症は見たり聞いたりしてるから、ある程度知ってるというか、イメージは持っとるのやんか。
けど、七未ちゃんみたいなタイプの依存症に間近に接することは、なかなかないのやん。
やから、あたしらにはほとんど知識がないようなもんよね。
その本人の苦しさとか、つらさとか。
でも、本人もヤバい、ってわかってるんよ。
それでも、どうしてもやめられない。
他人には見えないしわかりづらいけど、本人にはものすごく苦しいものなの。
そういう障がいがあるものなんや、ってこと。
七未ちゃんから、そのことをすごく教えられたな」
「そうか・・・」
ユウタは、マキを真正面から見つめると、真剣な表情になって尋ねた。
「で、その行った施設は、実際どうなんだ?
七未さんがそこに通ったとして、本当に治療になりそうなものなのか?」
マキは驚いたように目を丸く見開いて、顔と身体をちょっと後ろに引く。
迫ってきそうな勢いで話すユウタの、セーターの左腕の袖をそっとつかむと、少し顔をこわばらせて言う。
「・・・ちょっと、ユウタ。
その東京弁、こわい」
ユウタは、しまった、という表情になって、
「・・・あ、ごめんな!
いろいろ考えたり集中しながらしゃべってると、ついつい標準語にもどっちゃう。
そんな、とげとげしい意味はないねんけどな、東京人的には」
「うん、それはわかってる。
・・・けど関西人には、どうしても慣れないっつーか、な・・・」
「うん、うん。
わかった。
なるべく気をつける」
「ううん、ごめんな。
・・・そやな、実際治療になり得るもんかどうかは、正直あたしにもわからん。
けど、いろいろ細かなところまで、利用する人に配慮されている気はしたよ。
通ってムダってことはないんやない?
そうは感じたわ」
「そうか。
中でどんなことするん?」
「利用者さんたちがミーティングをするってのが、毎日のメインやな。
おたがいに自分の体験とか、苦しいことなどを告白し合う、って感じ。
それをくり返すことを通じて、自分の依存症になった原因、というのかな、それを発見していくっていうか・・・。
そう、『生きづらさ』って職員さんは言ってたな。
それを発見していって、そうすることが徐々に治療につながっていく。
そんな話やった」
「なるほどな」
「あたしさ、思うんやけど。
こういうのって、ほかの病気とちがって、薬とか手術では直せへんのやんか。
あ、もちろん、うつ症状を持ってる人やったら、お医者さんから抗うつ薬処方してもらうとか、そういうのはあるよ。
けど、その依存症そのものの治療薬、ってのはないのやんか。
でな、こんな方法しかあらへんのかな、なんかもどかしいな、って正直思った。
・・・まあ、精神の病とか障がいって、いつもそんなんやけど」
「・・・まったく、マキの言うとおりやな」
ユウタは両手を頭の上で組んで、上を向くと、ふーっ、と息を吐いた。
「オレも心理学の勉強すればするほど、人間の心ってわからないな、ってなってきてる。
確かに、精神の病気とか障がいって薬飲んだらそれだけで治る、ってもんではないものが多い。
やからカウンセリングとか、心理療法ってものが存在するんやけど、これを使ってもそれだけでは解決にならんことも多々ある。
学問の世界っておかしなもんでさ。
人間の心の領域を扱う学問分野は二つあるのやんか。
ひとつは心理学。
オレが勉強している分野やけど、これを学べるところはなぜか大学の文学部とか、文系学部の中に学科があることが多い。
もうひとつが精神医学。
医学的に心の領域を扱う医療分野はこちらということになる。
なんで同じ人の心の領域を扱う学問が、文系と理系にわかれてるのか?
そこからしてヘンだよな。
それに、そもそも人間の脳、特に精神の領域はわかってないことが多すぎる。
最近は脳科学が人気というか、そっち系の学者って人たちがよく本を出したりメディアでしゃべってたりするけど、専門家に言わせても、実は脳について科学的にきちっとわかってることなんて、ほとんどないらしい。
ああいう先生方が言ってることも、科学的には実は根拠がないことが多いそうだ。
やから精神障害の治療の役に立つようなことは、ほとんどわかってないみたい。
それに、カウンセリングにしろ精神医学にしろ、外科とか内科みたいに測定装置とか器具を使うわけでもないし、治療をやる側、つまり医者やカウンセラーの経験とか勘が判断の根拠になる、ってことがすごく多いものみたいなんや。
・・・これって本当に医学なのかよ、治療なのかよ・・・。
こんなんで本当に治せるのかよ、とか思うもんな」
「・・・そうなんや。
むずかしいもんやね」
マキも、そう言うとため息をついた。
ユウタは窓の外を見ると、一息ついて、
「・・・ま、人間、できることをやるしか、ないんやろうけど」
そして、ころっと表情を明るく変えるとマキを見た。
「ところでさ、LINEもらった件。
岡ちゃんとマキとのトリプルDJイベント、12/9土曜日で決まりってことでええのんか?」
マキの表情もぱっと明るくなった。
「あ、そうそう!
その日でユウタがOKなら決まり。
日にちイケるん?」
「おう、イケる。
OK」
「おっし!
じゃあ決まりです!」
マキが親指を突き立て、グーのしぐさをする。
ユウタもグーのしぐさをして、マキとこぶしを合わせた。
そして両腕を伸ばし、うーんと伸びをしながら言った。
「いやー、楽しみやなー」
「あたしも。
え、そんときからTRAKTOR使うん?
お店のKONTROL S4?」
「たぶん、な。
マキと岡ちゃんはCDJやろ?」
「そや。
これって、CDJとTRAKTORがまざると、交代のときとかどうなるん?」
「それは、CDJ同士の場合とそんなに変わらない感じで行けると思う。
S4はDJミキサーとおして音出すから、ミキサーからふつうにモニターできる」
「そっか。
あとで交代の仕方、具体的に教えてよ。
実際にやってみないと、イメージわかん」
「一度クロさんの店行ってリハしたほうがいいかもな」
「そやね・・・」
そう返事してから、マキは急に大声を上げた。
「そや!」
「は?」
ユウタが驚いてマキを見つめる。
マキはふたたび、ユウタの左腕、ひじのあたりをセーターの上からつかむ。
ちょっとはにかんだ様子で伏し目がちにユウタを見ながら訊いた。
「・・・あのさ、あしたって、空いてる?
昼以降とか、午後からとか」
「ああ、一日空いてる。
授業もバイトもないし。
どした?」
「・・・あのね、行きたいとこがあるんよね・・・。
ユウタといっしょに・・・。
ユウタがよければ、やけど・・・」
「全然かまわんけど。
・・・けど、どこに?」
「それはね・・・」
***
大阪メトロ、恵美須町駅。
3番出入口から地上に出ると、ユウタは目の前の商店街を見まわした。
「・・・ほうー。
ええなー、こういう感じ。
昭和レトロ、っていうか?」
「・・・そう。
何十年も、全然変わってへん。
あたしが初めてここに来たときから」
マキは、半分ひとりごとのように言葉を返した。
むかしを懐かしむように笑みを浮かべて。
「初めてだな、ここで降りるの」
「それはなおさら、連れてきた甲斐があるっていうもの!」
通天閣本通商店街。
目の前の道の先には、通天閣がそびえ立つ。
塔の表面には「日立」の大きな文字。
鉄骨がむき出しの、昭和の香りに満ちたデザインのタワー。
しかし数年前に、大地震など災害にも耐えられるよう免震化補強工事をしたばかり。
最新鋭の技術の粋を集めた塔でもある。
「マキがここを好きやなんて、意外といえば意外やったな」
「なんでー?
あたし、いつも新しいもんばっかり追いかけてるような、そんなミーハー女やあらへんやん!」
「いや、そんなふうには思うてへんけどさ。
でも、マキと通天閣は結びつかんかったな」
「通天閣はね、あたしのソウルフード・・・やない、あたしのソウルタワーなの!
経緯はあとでくわしく話すから」
「そっか。
楽しみにしてるわ」
「しててーな」
マキはそう答えながら、くすっ、と笑った。
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