第032話 戦 姫(ヴァルキュリア)
星系の内側から
「まあ、こう見えても私は
「
「そうだね。右の目が
この宇宙に存在する五体の竜は、すべてが血縁関係なのだろうか。
「私から見ると、妻と息子、それから娘と友人にあたる。あれを
俺は
「
『――
ミランダ先輩を加えた四二人の
「他の宗教信者にも効果はあるんですか?」
という俺の問いかけに、ヴィオレは
「問題ない。すべての宗教を大事にしようというのが、アルメリア教の教義だからね」
と笑った。そういえば、俺自身は祓ってもらったっけ?
俺の一抹の不安をよそに、四二機の
「モニカ、
「完了しています、ご主人様」
サブスクリーンには、
「……心配か、セラ?」
声をかけると、セラフィーナは無理やり作ったような笑顔をこちらにむけた。
動き出す
四つの編隊のうちの一隊が、一〇機でひとつの円を作るように散開し、重力波による網を張る。残り三つの編隊と真紅の
真紅の
「
『『『
すかさず返事が聞こえてくる。
「
次の瞬間、ラースガルドの船首が光ったかと思うと、細い光のラインが
「モニカ、状況確認」
「ポイント
外したか。
スクリーンを見ると、右の翼を半分ほど失った
「全機に連絡、
『『『
何度となくそんな攻撃が続いた。そして、右目のない
「ミランダ!」
「ミランダさん!」
「
叫び声が、
左右に引き裂かれて飛散する
『――大丈夫です!
エレオノーラからの通信だった。心底から
『ですが……ですが、ちょっとおかしいです! ミランダさんの
「エレオノーラ、先輩の収容を頼む。それから――全機、ラースガルドに
『え? どういうことですか⁉』
「命令だ。帰投しろ」
俺は
やってくれたな、
俺の頭の中に、あるひとつの
ただ感じた。できると感じた。熱い。熱すぎる。右腕が、さらに熱をもったようだ。
エアロックを開けて外にでる。ひんやりとした感覚が気持ちいい。ああ、ここは外だっけ? 空気がないけど大丈夫かな? まあ、息もできているし、大丈夫ということにしよう。
いつの間にか、右腕が光り輝いていた。マルガが時間をかけて
そう思いつつ、俺は右手に力をこめる。
俺は、
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