第6話 チリツモニカのストリーミング①
時刻は21時55分。
さゆりとのお出かけから帰宅し、この時間になるまでいつもと変わらない1日を過ごした。
そして今、寝る準備を済ませ俺は携帯でYtube
を開いて、モニカちゃんの待機画面を開いている。
今日は雑談配信のようで、俺は今日あったことを話題に出そうと決めている。
それ以外は、、まぁ、その時に合わせてコメントするか。
※
Na-kun:
入り待ち
モニカファン【公式】:
待機
佑:
入り待ち
漢検2級持ち:
待機
ヨシオ:
入り待ち
時間が経つにつれて、いつものチリスナーたちが集まってくる。
皆、楽しみにしてたみたいだ。
もちろん俺も楽しみだった。
…それから5分ほど。
22時ぴったりに画面が移り変わり、
『………はーい。
みなさん!コンモニカ!
塵も積もれば山となる!
の精神で!配信活動中の
チリツ モニカでーす!
わー!皆、待機ありがとうー!』
※
モニカファン【公式】:
コンモニカ!
ヨシオ:
こんもにか!
山里のタケのこ:
こんもに!
漢検2級持ち:
コンモニカ〜!
佑:
こんもにかですー。
Na-kun:
こんもにかー。
『ふふふ。皆早いね。
もしかして、私とお話するの楽しみだったの?』
※
Na-kun:
当たり前では?
モニカファン【公式】:
チリスナーとしては普通だと思います!
山里のタケのこ:
そりゃぁ……ね。
漢検2級持ち:
当たり前やな。
ヨシオ:
言うまでもないな。
『ふふーん。そうなんだぁ〜。
当たり前かぁ〜。
へへっ。じゃあ、今日はいっぱいお話しようね!』
モニカちゃんは明らかに嬉しそうな声色で画面の操作を始めた。
きっとこのようなやり取りは何度もしているのだろうが、何回やっても「あなたとおしゃべりしたい。」というものは嬉しいことなのかもしれない。
むしろ、話がしたい。と言ってもらえることで配信のスイッチを入れている可能性もあって、
そんなことを考えるのも楽しい。俺だけかもしれないけど。
『……えーっと……。
ちょっと待っててね。
ツウィートするの忘れてたから、今からするね。』
※
モニカファン【公式】:
ほな俺はそれをリツウィートするか。
Na-kun:
ならまた待機するか。
漢検2級持ち:
ほな俺はそのリツウィートをいいねしよか。
山里のタケのこ:
ほな俺はハッシュタグつけて拡散しよかな。
『………よしっ。
ツウィート完了っ!
えーっと……。
あはは!リツウィートありがとうぅ!
タケちゃんも拡散ありがとう!
じゃあ……話題提供お願いしまーす!』
お。
なら、スイーツを食べたことでも話してみるか?
女の子だし、行ってみたい!とか、好きなスイーツは何か。とか、そういう話題に発展するかもしれない。
※
漢検2級持ち:
はい!今日の晩御飯はなんですか?(定期)
Na-kun:
ほな、俺が気になってる女性の話でもするか?
佑:
今日アサヒテラってお店でめっちゃ美味しい
バウムクーヘン食べた!
さくらだみろあき:
こんもにかー
ヨシオ:
俺はモニカちゃんの話が聞きたいぜ
『……んーっと。
あ。今日の晩御飯ね!
じゃあ、問題ですっ!
私の晩御飯はなんでしょうか!
……あ!みろあきさんコンモニカー。
ゆっくり楽しんでってね!』
モニカちゃんは漢検2級持ちさんのコメントを拾った。
なるほど。確かに拾いやすいコメントだし、こんな感じでクイズまで昇華することができるのか。
それに、(定期)ということは毎回毎回このコメント(質問)をしているということで、恒例となっているみたいだ。
勉強になるな。
※
ヨシオ:
パスタだな
さくらだみろあき:
オムライス
山里のタケのこ:
マルゲリータ
佑:
意外とラーメンだったり?
Na-kun:
パスタはパスタでもミートパスタかな?
『ふんふん。パスタ、オムライス、ラーメン、マルゲリータ。あぁ、ミートパスタね?
この中に正解は〜〜?
……ありませーん!
でもパスタいいね。次はパスタにしようかな。』
※
Na-kun:
マジか!ならヒントください!具材とか!
ヨシオ:
俺晩飯まだだからモニカちゃんと同じの食べよ。
さくらだみろあき:
ちなみに俺はオムライスだった。
佑:
ルーを使う系かな。
ふゥちゃん:
遅れた!こんもにか!
『おぉ?もうヒントを欲しがっちゃうのかー?
意外と数打ってたら当たると思うよ━━━
って、ゆうくんその考察は合ってるよ!
…お、ふゥちゃんコンモニカ〜!』
俺の名前が呼ばれ、少しドキッとした。
ただ今日の俺の晩御飯が昨日の残りのビーフシチューだったから、そう言っただけだったのだが、それが大分合っていたらしい。嬉しいね。
※
ヨシオ:
ヒントきちゃー!!
漢検2級持ち:
それもう大分限られてくるね。
カレー、シチュー。あとなんかあったっけ。
さくらだみろあき:
それはもうヒントで草
佑:
シチューかな?
ふゥちゃん:
今ので全てを察した。
山里のタケのこ:
もしそうだとしたら、モニカちゃんが夜はがっつり系だと知ってちょっと面白いw
『さぁ、当たることができるかな??
もうほぼほぼ当たってるけど!
……あ、今見えたね。
誰のコメントだぁ……?
…お!ゆうくん正解!
ビーフシチュー!
お肉多めにして、食べました〜!めっちゃ美味しかった!』
お!まさかビーフシチューが同じだとは!
結構嬉しいなこれ。なんで嬉しいかわかんないけど嬉しいなこれ。
てか、肉多めにしてもらうのかわいいな。
女性だからそういうの気にするかと思うけど、モニカちゃんは結構オープンに話すんだね。
※
漢検2級持ち:
うわ!いいなぁ…!ビーフシチューは作るのめんどくさいから自分では作る気にならねぇ…。
ヨシオ:
なんというか、肉多めにしてもらうの解釈一致だわww
さくらだみろあき:
オムライスにかけるのも美味いよな。あれ。
佑:
嬉しそうに肉多め報告するの可愛い。
漢検2級持ち:
やっぱモニカマッマは家庭的だなぁ……。
俺も養って欲しい…。
『ちょ!ヨシオの私に対する解釈はどうなってんの?!
肉多めにしてもらうので解釈一致は嫌だー!
私本当に太ってないからね!!
……もう、次の話題行くよ!』
ここまでご覧くださり、ありがとうございます!
感想、応援などしてくださると作者がはしゃぎます。
アドバイス等もお待ちしています、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます