第3話

就職できないかもしれない。

知ってるよ自分のことだもん。


人よりも賢くないことも

分かってる。


自分は普通以下だって事も痛い程分かる。


そんな僕に味方なんていないって思ってから


君の優しさに触れて



なんでこんなに優しいの?

って聞けば


僕の笑顔が好きだなんて言うからさ

思わず疑いながら笑っちゃったよ


でもね本当は知ってるんだ。

君ならもっと上に行けるって事を


行けばいいじゃん。僕を置いてさ

なのになんでやらないの?


――――――――

―――

「じゃあさ頭撫でてやろうか?」

「うー、いらないよ。そんな子共じゃないんだし」


ぐずぐずと泣きすぎて顔はもう赤くなっている。


「泣いてる時点で子共だろ」


「五月蠅い」



「事実なのになぁ」


そう小さく零して、雨が降る公園の土管の中で雨雲が晴れるまで側にいてくれる。



君がいてくれるから僕は負けられないんだ。

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