第136話 出発(2/1、テレキネシス対象数5、サーチ範囲2.5km)
今日は僕達がここを立つ日だ。
僕は午前中のうちに、アイジスにバックグラウンドで改造してもらっていたキャンピングカーの全台を空き地に展開した。
キャンピングカーは1〜10号車まであり、140人のうちそれぞれ誰がどれに乗るかは事前に割り当て済みだ。
各キャンピングカーの燃料や水タンクなどは最大まで補充してあり、冷蔵庫や収納スペースには、食材をたっぷり格納しているので食事にも困る事はないだろう。
まずは先頭を走る1号車。
一番危険があると思うのが先頭を走るこの1号車だけど、これには僕達荒井家と平坂家、それに明日奈さん莉子さん達が乗る事になっている。
有事の際は僕とサイコ武器が使える綾音さん茜さんで対応できるだろう。
・1号車、運転手:パパ、助手席L:僕
ダイニングベッドL:僕
後部1列目L:平坂綾音(高3)、平坂茜(高1)
後部1列目R:平坂絹江、平坂真九郎(中1)
後部2列目L:桑田明日奈(高1)
後部2列目R:佐々岡莉子(高1)、佐々岡秀彦(小2)
後部3列目L:パパ、ママ
後部3列目R:玲奈(中2)、ハムスター二匹
次の2号車は元自衛官の二人に運転と防衛を任せて、光司君や早苗ちゃん達と武田さん一家に乗ってもらう。
そして有事の際は元自衛官の二人にも実弾兵器で参戦してもらうつもりで、あらかじめアイジスの力で自衛隊の小銃をコピーした物を渡してあるんだ。
但し、除隊届は置いてきたらしいけど勝手に脱隊する元自衛官の二人は、ここを完全に出るまではキャンピングカーに隠れていてもらうため、出発時は光司君が運転を担当する予定だ。
・2号車、運転手:一条浩人(元自衛官)、助手席:佐々木智代(元自衛官)
ダイニングベッドL:一条浩人(元自衛官)
後部1番目L:佐々木智代
後部1番目R:大谷光司(中2)、大谷美久(小2)
後部2番目L:武田真理(高1)
後部2番目R:武田(父)、武田(母)
後部3番目L:安本早苗(中2)、紺谷陽翔(5歳)、高坂暦(4歳)
後部3番目R:島田武史(小2)、河崎光(小3)
・3号車、4号車の2台は集落の元からの住民の28人、バリケード内にいて合流した住民と外から救出した避難民の6人、合計34人に乗ってもらう。
・5号車は壊滅した真里の元避難所の人達の15人。
・6号車は小谷静香さんと達武装グループから救出した女性達の11人。
運転は小谷静香さんが出来るみたい。
・7〜9号車は細井悠里さん達の高校生と川上京子先生の48人。
運転手は川上京子先生と男子高校生二人が担当する。
悠里さんは車列の中央付近である7号車に乗ってもらい、何かあった場合は遠距離から援護してもらうつもりだ。
最後の10号車は
たぶん虎太郎さんがいれば大抵の問題なら吹き飛ばしてしまうだろう。
・10号車、運転手:桑田明人、助手席L:赤羽諒、助手席R:沢田虎太郎
後部1番目L:沢田虎太郎(高3)、沢田鈴花(小1)
後部1番目R:空き
後部2番目L:桑田明人(中3)、赤羽諒(中3)
後部2番目R:石崎柚葉(中3)、川村翠(中3)
後部3番目L:明人君の中学生グループ男性3名(中3)
後部3番目R:明人君の中学生グループ女性2名(中3)
ちなみに機関銃が使える位置にいる人でも、まだ使用してはならないとのパパからの通達がある。
万が一に誤射などしてしまっては大変な事になるからだ。
これは北上した後に、一時的に確保する拠点内での戦闘訓練の実施を待ってからということになる。
ーーーーー
そして昼食後に集まった僕達は、パパの合図で改造したキャンピングカーに乗り込み、北側のゲートに向けて発進した。
北側のゲートに着いた僕は一度キャンピングカーを降り、
これで僕達の乗るキャンピングカーも外に出られる。
僕達が通った後は、こちらを少し離れて追尾している自衛隊が新しくバリケードを築いてくれるはずだ。
僕はついでと言ってはなんだけど、消滅させたゲート横に以前サイコバレットで破損させた小銃をコピーしてもらっておいた物を相当数と、アイテムボックスに接収していた武器を弾薬と共に積み上げた。
自衛隊にはこれを使って残された人々を守ってもらえればという思いからだ。
僕達とは袂を分かつ事になったけど、是非頑張ってもらいたいと思う。
そして僕はキャンピングカーに戻ってアイジスに指示する。
「アイジス。僕の思念を皆に伝えて!」
(承知しました)
(それでは皆さん! これから出発します!)
(おお!)
(行こう!)
(行きましょう!)
(新天地に!)
(頑張ろう!)
(行くわ!)
……
皆の希望に満ちたいくつもの思念が僕に戻って来る。
この集落では色々な事があった。
初めてここに来た時はパパが殺されそうになっていて、間一髪だった。
トラックの荷台に乗って街へ医薬品の調達にも行った。
それから学校を作ったり、鶏を集めて養鶏をしたり、お店を揃えたり、救助した人達を迎え入れてパーティーをしたり。
白蛇さんのおかげでバリケードを作れて安全になって、生活インフラも整える事も出来て、皆が希望を持って笑顔で暮らせていたんだ。
それなのに。
僕達みんなが必死になって築いてきたここを追い出される事になったのは、内心はもの凄く悔しい……
だけど僕は誓う!
また新しくここよりも素晴らしい拠点を築き、白蛇さんとの約束通り生き抜いて見せる。
ここに
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