第40話 高校生達への断罪(7/29)
僕はまず高速で運搬班の高校生達に近付くと、それぞれの片方の人差し指をサイコブレードで切断していった。
「あ、ぎゃああ! 俺の指が無い!」
「ひぃ! 止めてくれ! あ、あああっ!」
「ひぎぃ! い、痛い!」
「君達はそそのかされただけみたいだから指ひとつだ。押さえて止血した方が良いよ。すみませんが、これで止血をお願いします」
僕は指を切断され者達に告げ、リーダーの人にアイテムボックスから取り出した止血用の紐を渡した。
男子達は泣きながらも必死に自分の指を押さえて止血している。
リーダーや周りの人がそれぞれの者に止血を施してくれた。
優しい人達だ。
ーーーーー
次に僕は戦闘班の体格の良い男子に顔を向けた。
この男子は必要の無い応援で戦闘班を間引いて、僕を殺そうとしてきた。
「君が応援を呼びに来たのは僕を殺そうという意図があったよね?」
「ち、違う! 本当に応援が必要だったんだ! 信じてくれ! あんたに敵対するつもりなんか無い!」
僕は指を切られた者達に確認する。
「君達に聞くけど本当? もし嘘に加担して後からバレたら容赦しないからね」
「ううっ……う、嘘です」
「そう、嘘を吐いてます……」
「ぐすっ……貴方を殺せるならって昨日言っていました!」
「う、嘘だ! 俺はそんな事言ってない!」
僕はサーチで全員を確認した。
見ると指を切った3人は断罪後だからなのか青色に戻っていた。
対して体格の良い男子と、達也を含む釣出班の男子は敵対者を表す黄色だ。
「僕には君が嘘を吐いているのが分かるんだ。きっと反省もしてない。このまま君を生かしておくと、たぶん僕や僕に近しい人達の害になる。間接的にだけど死んでもらう事にするよ」
「ひ! ひぃっ! も、もうしない! もう殺そうなんて考えないから許して下さい! み、皆さんも助けて、助けて下さい! 達也! お前が最初に言ったんだろ!」
「……」
リーダーを含めた大人達は難しい顔で下を向いている。
彼の罪と僕を止めた場合の自分への影響を考えているんだろう。
僕はサイコブレードで体格の良い男子の両足首を切断した。
「ぎゃあああああ! 俺の足がああああ!」
体格の良い男子は痛みで足を抱えて叫んだ。
この状況で足を失なうという事は死を意味する。
僕が直接殺す訳ではないけど間接的な殺人だ。
達也ともう一人の男子は一拍置いた後、後ろを向いて全速力で逃げ出した。
ーーーーー
二人とも自分達が助かる術は無いと思ったんだろう。
僕は慌てずにサイコバレットを2つ生成し、彼らの脚にロックオンして射出する。
「ぎゃあっ!」
「うぎぃ!」
サイコバレットで脚を撃ち抜かれた二人は、遠くまでは行けずに転倒した。
ゆっくりと歩いて怯える二人のところに行く。
僕は達也ではない方の釣出班の高校生の首をサイコブレードで切断した。
首から勢い良く血が吹き出すので僕は返り血を浴びないように少し下がる。
「ひっ! わ、分かった! お前にはもう手出ししない! 真理もお前に渡す! 頼むから見逃してくれ! ひさと、俺達は親友だろう?」
「……達也、もう遅いんだ。今はともかく、あの時の僕の絶望がわかるか? お前はもう親友なんかじゃない!」
僕はサイコブレードで達也の首を一瞬で切断した。
長く苦しませないのがせめてもの情けだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます