無理してる?
やっぱりオレも…どうする?
なっちゃんは、舜くんと両思いだけどおもいだけでも伝える?
「功太…」
…
「なぁ、かづ…」
「なに?」
「観覧車ってすげーな」
えっ?
いきなり何⁉︎
「あ、う…うん」
一応返事はしたけど…何がすごいの⁉︎
それに功太は、なんでわたしの隣に座っているの⁇
え?
功太⁇
よくわからないけど、なんか…なんかドキドキするんですけど…。
こ、功太?
…
すると、ふわっと功太がわたしを抱き寄せた。
えぇええっ⁉︎
あれ⁉︎
功太もしかして…なっちゃんに告白もしないでフラれたからってやけになってる⁉︎
…
えと…
あのっ…
ドキドキドキドキ。
わたし的には、複雑だけど嬉しい…。
わたしとなっちゃんは、顔が同じだ…
だから、功太にはせめてなっちゃんとこうしている気分だけでもあじわってもらおう。
そう思い、わたしは功太に寄り添った。
功太は、一瞬 えっ?的な感じでこっちを見たけど、またすぐに姿勢を戻した。
そして、
「好きだよ」
と小さな声でわたしにささやいた。
きっとなっちゃんにそれを言いたかったのだと察した。
「うん。今のは、聞き流してあげる。」
とこたえると功太は、
「はぁっ⁉︎聞き流すのかよっ‼︎」
とわたしをじっとみた。
えっ…
だって…
それは、わたしに向けた言葉じゃないんだもんね…?
そりゃね…。
「あたりまえだよ。てか、忘れてあげるからさ。」
というとまた、
「はーっ⁉︎なんだそれー⁉︎」
と目を丸くして立ち上がった。
功太…
挙動不審だから…‼︎
「もう、功太‼︎観覧車で暴れないのっ‼︎揺れて怖いからっ‼︎」
とわたしに怒られてまた静かに座った。
今度は、わたしの隣じゃなく向かい合わせで。
たぶんあんな現場を見てしまって功太は、動揺してるんだよね。
うんうん。
わかるよ。
功太に同情していたらいつのまにか観覧車が到着。
「功太、もう観覧車降りるけど二人に会う心の準備は大丈夫?」
「あー、まあ友達と幼馴染がくっついただけだし…そんな心の準備って…。それより双子のかづこそ大丈夫か?」
もー…、やっぱり功太は優しいな。
こんな時まで、わたしを心配してくれるなんて。
「うん。わたしは、全然平気だよ。功太ありがとうね。」
とニッコリしながらお礼を言った。
「おう!」
と功太が元気よく返事を返してきた。
功太…強がりすぎないでね。
と、あんまり元気な功太を少し心配になってしまった。
続く。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます