髪型
二年生になったわたし達なんだけど…まだ受験まで時間があるというのになっちゃんは、一生懸命勉強をしている。
えらいなぁ。
しかも、運動部だから体動かしてからの勉強でしょ?
ほんとに…顔は似てても中身がまるで違うんだよねぇ。
と感心してわたしも勉強‼︎とは、ならない…
どうしてもやる気がわかないんだよねー。
どうしたらなっちゃんみたいに勉強運動勉強ってなるんだろうねー…。
不思議です。
そんな不思議な…いや、素晴らしいなっちゃんの邪魔をしてはならないと、休みの日わたしは、気を利かせて功太の部屋でくつろいでいた。
「なー、かづ…オレも勉強中だけど…?」
…
「あー、だって功太はわたしがいても気にならないでしょ?どうせわたしなんかぬいぐるみかなんかとしか思ってないんだろうからさっ」
と功太を見ると功太は、呆れた顔をしていた。
そして、
「ぬいぐるみなー。そんなにかわいいものに自分を例えるなんてすごいメンタルだな」
といい鼻で笑った功太。
ムゥっ。
ここはギャフンと言わせてやりたい‼︎
…
なのでここは、ドキドキ作戦ー決行‼︎
わたしは、いつも髪を下ろしている。で、なっちゃんはよくポニーテールをしているからなっちゃんみたいにポニーテールにしてみた。
「ねー、功太ー。見て!なっちゃんみたいでしょ?」
と言ったあとにニッコリしてみた。
すると功太が
えっ⁉︎
みたいな顔をした。
…何そのリアクション。
…
そりゃ、なっちゃんのことを功太が好きなのは知ってるよ?
知ってるけどさ…
わたしをみてそんな顔しないでよ。
自滅した…。完全に自滅。
それに功太だって片想いしてて辛いのにわたしったらこんなこと…。
「功太…ごめん。」
わたしは、髪を解いて功太に謝った。
「えっ?なんでごめん?」
意味がわからないって顔の功太。
「もう少し配慮ってもんがあるよね…だからごめん」
「ん?」
…
「ごめん。」
手に持っていた本を見ながら謝った。
功太の顔がみれなくて…。
すると功太がわたしの隣にゆっくり座った。そして、
「おまえ…まさか…」
と。
⁉︎
まさか何⁉︎
えっ…⁇
功太は、ゆっくりわたしの手をとり…
…
こ、功太…
え⁇
続く。
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