気になる
あっつい空気にまとわれながら三人でコンビニへと向かった。
「あー、暑いねー…溶けそうだよー」
とわたしは、今にも溶けそうになりながら歩いた。
でもわたしの隣では、暑さなんて全然平気そうな利太が元気よく歩いている。
そして利太は、
「このくらい全然平気じゃない?むしろ心地いいよ」
と風を抱き込んだ。
「若いっていいよなー」
と利太をみながら舜くんも暑そうにしていた。
すると利太の携帯がピコンと鳴った。
そして立ち止まって携帯をみて、
「えっ…こ、これは…」
と固まった。
なので、どうしたと聞くとまさかの
「お兄ちゃんがいま、なつねぇといい感じだからゆっくり帰ってきてね♡ってさ」
というじゃありませんかっ‼︎
えっ…え⁇
えええぇええええーっ⁉︎
…
は?
わたしは、さっきまでドロドロに溶けそうだったのに今は、石ころのよにカチカチ…
フリーズ中でございます。
そんなわたしを見て利太と舜くんが吹き出した。
え?
そして、利太が携帯を差し出してきたんだけど…
メッセージを見ると氷買って来てって書いてあった。
チラリと二人を見ると利太が、
「かづは、ほんと面白いね」
と笑った。
…完全にからかわれている。
「もーぅ…」
とわたしがいうと利太は、
「でもさ、お兄ちゃんとなつねえ二人きりだし、もしかしたら…なんてねっ」
とニヤリとすると舜くんが、
「どうかなー…さ、とにかく早く氷買いに行こ」
と早歩きになった。
そして買い物を済まして氷が溶けないようにみんなで競歩して帰ろうと舜くんが提案してくれた。
なので暑いなか競歩中…
競歩しながらも話してくる利太。
やっぱり若いっていいわあ。
体力あるもんね。と感心していると利太は、舜くんにとんでもない質問をしていた。
「かづとなつねえって似てるよね。だから恋人にしたら間違えちゃうかもね?」
と。
え?
なぜ恋人前提?
と思っていたら舜くんは、
「あー…、まだ恋人じゃないからなんともいえないよね」
と言い出した。
へ?
まだ恋人じゃない⁉︎
んっ⁉︎
わたしがキョトンとしていると利太は、ニヤリと笑って、
「やっと家着いたー」
と元気よく家へ入って行った。
「さ、かづきちゃんも入ろ?」
と舜くんに言われて我に返った。
家に入るとなっちゃんと功太がバナナと牛乳をミキサーにスタンバイしていた。
「あ、おつかれー。氷ありがとう!バナナミルクに入れよ」
となっちゃんがバナナミルクに氷を投入!出来立ての冷たいバナナミルクが完成した。
みんなで飲みながら、休憩中なっちゃんが
「外暑くて買い物疲れたでしょ」
というと利太は、
「ううん。すっごく楽しかった」
とわたしを見てまたニヤリとしたのでありました。
…そのニヤリは、いったい…
てか、さっきの舜くんの発言も気になるーっ‼︎
でも、なっちゃんに言えなくない⁉︎
あぁーーっ、困ったーー‼︎
続く。
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