みんなでお勉強

 わたしには、男心なんてわからない。

 

 でも、無理に推理しなくてもそのうちなるようになるんじゃないかって思うの。

 

 だから、今はこうして四人で楽しく生活できることが何よりだと思う。

 

 

 

「もー、かっちゃん…手とまってるー」

「あー」

 

 なっちゃんにそう言われて

「ヘヘッ」

 と笑うとみんなも笑った。

 

 そう、今は夏休みの宿題を四人で功太の部屋に集まってやっていたのだ。

 

「ちょっとトイレー」

 わたしがトイレに行き部屋に戻ろうとすると利太がちょうど部屋から出てきたところだった。

 

「あー、みんなで楽しそーだなぁ」

 と利太は、羨ましそうに功太の部屋の方をチラッとみた。

 

 なので、勉強が終わったら利太の部屋でみんなでゲームしようってことになった。

 

 それからよく夏休みは、四人で勉強してゲームをするっていう流れになったの。

 

 で、利太の部屋でゲームしていたらいきなり利太が

「お兄ちゃんと、なつねぇって似てるよね。で、かづと舜兄が似てるよね。性格が」

 と言い出した。

 

 …なんでわたしだけ呼び捨てなのよ!

 ってか、そりゃ功太となっちゃんはしっかりものだし、わたしと舜くんはがさつだけどさ…

 

「あー、二人は大雑把だからなー」

 と功太がわたしを見てニヤリと笑った。

 

 くっ…。

 正論だからいい返せない…。

 

 なんて反論の余地もなくいるとなっちゃんが、

「まぁ、それも個性だからいいんじゃない」

 とフォローをしてくれた。

 

「うんうん、そうだよねぇ」

 と言いながらわたしは、ジュースをグビグビと飲んだ。

 

「それ、オレの」

 ⁉︎

 

 功太の言葉に、えっ⁉︎となりながらもジュースをみると…功太のジュース飲んでたぁ。

 

「あー…、ごめん」

 と謝ると

「そういうところだよねー」

 と功太に笑われた。

 

 むぅーっ。

 

 

 

 それからしばらくして、お菓子の買い出しに行こうってなったんだけど…

 

 あみだくじでわたしと舜くんが負けてしまった。

 

 暑いけど仕方なくいきましょうってなったんだけど、なぜかあみだで勝った利太もついてきた。

 

「あれ?利太勝ったじゃん」

 とわたしがいうと利太はニヤリと笑って、「面白そうだからオレもついていくことにしたの」

 と靴を履いた。

 

 ⁇

 面白そうって…

 

 外暑いのに変な利太。

 

 やっぱ利太は、まだまだ子どもだなぁ。

 買い出しが面白そうなんてさ。

 

 そしてわたし達は、買い物に出かけた。

 

 

 続く。

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