パニック
取り残されたわたしと功太…。
なんだろう。
この気まずい空気は…。
と少し外の空気を吸おうと思って外に行こうとすると功太が
「かづき、舜のこと好き?」
と聞いてきた。
なので、
「ううん。友達だよ。それにさっきのは、練習代になっただけだし。」
と答えると、
「ならさ、壁ドンとかされたら避けろよ。なんでじっとしてんだよ。」
と怒られた⁇かと思うといきなり功太に壁ドンをされた。
えっ⁉︎
ヤダ…、近いし恥ずかしいよ…。
舜くんのときは、こんなに心臓ドキドキしなかったのに…
と心臓バクバクでドッキドキしていると、
「逃げないとキスするかんな?」
といわれ…キス…される⁈と思っていると功太がわたしの頭をポンってした。
「えっ?」
功太…
顔を上げると功太は、
「おまえ…あれだな…。もし痴漢にあったら動けなくなるタイプだろ?」
と心配そうにわたしを見つめた。
…
「あ、たしかに…。」
功太の言う通りだ。
わたしは、怖かったりいきなり突拍子もない出来事が起きるとフリーズしてしまことが多々あったりした。
「じゃ、オレが守ってやるよ」
と功太が恥ずかしそうにわたしの肩にポンッと手をのせた。
「えっ?」
「あー、今ドキッとしただろ⁉︎ゲームオレの勝ちじゃん⁉︎」
なんて急にいつものテンションに戻る功太。
「えっ、し、してない‼︎」
と功太の手を振り払うと、なっちゃんがやっとクラスから解放されて出てきたようだ。
「もー、先生話長すぎー」
とウンザリした様子で歩いてきた。
そして、わたしがあたふたしていたので
「どうした?かっちゃん、功太になんかされた?」
と心配してくれた。
なので、
「ううん。だ、大丈夫だよ」
と返事するとちょうど舜くんもトイレから戻った。
なので、四人で何ごともなかったかのように帰った。
でも、なんか様子がおかしいってすぐになっちゃんは、察知していた。
その場では聞かれなかったけど、お風呂でゆっくり尋問されることとなったのである。
なので、舜くんに壁ドンされて功太にも壁ドンされたと話した。
もちろん二人とも本気の壁ドンじゃないよ⁉︎と添えて。
するとなっちゃんは、
「そっか…、羨ましい」
と笑った。
なので、
「ごめん」
と謝った。
だってなっちゃんは、功太が好きなんだもんね。
すると、なっちゃんは…
「謝らなくていいんだよ。だって舜くんはさ、…」
といいうつむいた。
舜くんは…?
あー…
舜くんは、どうでもいいけど功太がわたしにそんなことしたのが許せないってことかな?
「そ、そうだよね。功太がわたしに壁ドンとかね…」
と慌てて何かを訂正したいわたし…
でも、なっちゃんは
「えっ、あぁ功太…そうだね。功太も壁ドンしたんだったね…」
と功太の存在を忘れるなっちゃん。
えっ⁉︎
何?
功太のことショックすぎて一瞬忘れた?
てか、功太より舜くんの壁ドンの方がなっちゃんにとって重大だった?
もしかして、なっちゃん…
なっちゃんってもしかして……⁉︎
続く。
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