えと…なに⁇

 結局わたしは、書道部に入部した。

 

 

 

 クラスでは、入学早々に舜くんになっちゃんと間違われたおかげで、舜くんと仲良しになってぼっちは、回避されている。

 

 そして舜くんは、なかなかのモテくんだったらしく一緒にいるわたしは、よく女子から舜くんについて質問される。

 

 特に多い質問が、

「舜くんと付き合ってるの?」

 だ。

 

 なぜそんな質問をよくされるのだろうと思っていると放課後舜くんがわたしに、

「かづきちゃん、いこーぜー」

 と昇降口までよく一緒に行っているから?と、ふと思った。

 

 部活がない日は、よく四人で帰るんだけど待ち合わせが昇降口でわたしと舜くんは、同じクラスだからそこまで一緒で、なっちゃんと功太は、よく教室を出る時間が被るらしくよく一緒にくるのだ。

 

 あの二人の先生は、話が長いので有名らしい。

 

 幸いわたしたちのクラスの先生は、サバサバしていて話が早いからよく二人で昇降口にいるのを目撃されることが多く、それで付き合ってる?なんてよくいわれるのだった。

 

 そして、なっちゃんと功太も付き合ってるんじゃないかって噂もチラホラ。

 

 やっぱり昇降口まで一緒に来るからだと思う。

 

 毎週月曜日は、部活が休みで四人で帰る。

 

 今日も四人で帰る予定なんだけど、ほんっとに功太のクラスとなっちゃんのクラスは、出てくるのが遅い。

 

 暇だねーと昇降口のロッカーにわたしが寄りかかると舜くんがふと思いついたようにいきなり、

「ねぇオレさ、いつか好きな人に告白しようと思ってるんだけど、告白の練習してもいい?」

 と言い出した。

 

 舜くん好きな人いるんだと思いつつ、軽い気持ちで、

「あー、暇だしいいよ」

 と答えたんだけど…

 

 でも、その軽い気持ちで望んだのがいけなかったみたい。

 

「マジ?ありがとう」

 と舜くんは、言ったかと思うといきなり壁に寄りかかっているわたしに壁ドンしてきて、

「好きなんだ。キスしてもいい?」

 と言ってきたじゃないかーーっ‼︎

 

 えっ⁇は⁇

 

 一瞬ドラマのワンシーンかと思うくらい引き込まれた。

 

 近くでみる舜くんは、まつ毛がながくて綺麗な顔立ちだ。

 

 ぽぇ〜。

 

 これは…なんでしょうか?

 

 漫画あるある壁ドン…

 それをわたしが…⁇

 

 わたしが、ぽぇ〜ってなってるとバタンと音がした。

 

 ビクッ

 

 二人で音の方をみると功太だった。

 

「えっ…二人って…そういう関係…なの⁇」

 と功太がいうと、舜くんが

「あー、ううん。そうじゃなくてー…、あー…でもやっぱやっぱりはずーっ。ちょっとトイレで顔洗ってくるわ」

 と舜くんは、顔を真っ赤にして行ってしまった。

 

 

 え?

 えと…

 

 今のは、なんだったのだろうか…。

 

 続く。

 

 

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る