第9話

あの日から私はすっかり熱が下がりまたいつもの日常に戻った。ある日の夜大毅からバイトの相談を受けた。その内容が……

「え!?大毅のモデルのパートーナー役!?」

「そうなんだよ、カメラマンさんがのんちゃんがいいってさ、」

コンセプトはカップル。女の子のほうは無邪気でお転婆、男の子はそんな女の子にべた惚れしていてワンコ系男子。

「お願い!」

と大毅にお願いされた。前に風邪をひいたときにお世話になったから

「うん、前の仮ってことで」

「ほんと!?ありがとう!」



















「可愛いです!!望ちゃんさすが!」

「こんな格好似合いますか?」

白いワンピースに髪の毛は下ろして麦わら帽子を被る。ワンピースがとっても可愛くて私が浮いてるように見える。スタイリストさんは褒めてくれるけど大丈夫かな……!?

「はーい、撮るよ」

緊張のせいでガチガチだった私。

「んー、望ちゃん好きな人のこと思い浮かべてポーズしてみて?」

とカメラマンさんに言われ私は好きな人……大毅!?いや、好きな人なんか、いない……

「のんちゃーん、のんちゃんは笑ったほうが可愛いよ?」

と試行錯誤してるときに大毅が後ろから抱きつきそう言った。

「大毅……やってみる!」















大毅side

あのあとのんちゃんは誰もを魅力するような表情をした。

「いいなぁ……」

「ワンピースもだけどあの女の子も可愛く見える……」

「相当好きな人に惚れ込んでいるんだろうな……」

のんちゃんは笑いながら撮影用のパラソルを回す。そしてパラソルから顔を覗かせニコッと笑う。

パラソルを持ちながら楽しそうにステップを刻む。俺たち兄弟はみんなのんちゃんのことが大好きだから俺を選んでくれたら……っていつも期待してしまう。

「では2人での撮影やりまーす」

俺が入ったときものんちゃんは楽しそうに撮影していく。のんちゃんは昔から演技力が高いから俺は昔こそはしつこくオーディションに参加させようとしていたがのんちゃんは嫌だと断っていた。だけどのんちゃんはこの力を持っているから俺はのんちゃんの魅力を世界中に示したいが、これは俺だけの独占としとこうと思った。

「ふんふふん〜」

「のんちゃん楽しいね?」

「うん!」

のんちゃんの鼻歌に任せて俺たちはパラソルを持ちながら踊っているとカメラのシャッター音が鳴り止まない。














ステージが彩やかに見えて俺とのんちゃんだけの世界となり撮影が終わった


















後にのんちゃんは世間をざわつかせる存在となる



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