第6話
「にゃあ」
「んふふ、トモは可愛いね」
ご飯を食べた後ソファでトモを可愛がる。トモはご機嫌よく喉を鳴らす。トモは目が大きく笑うととっても可愛い。私はトモを抱っこして頭のほうをグリグリと撫でる。するとトモは私の顔を舐めてご機嫌だ。
「にゃあ、にゃあ!」
「ん?どうしたの?トモ?」
トモがある方向を見て鳴くとそこにはお風呂上がりの大毅がいて、上半身裸だった。
「ちょ!大毅、服着て……!」
「何?俺かっこいい?」
と大毅がそのまま私をギュッとする。私は大毅の目線に耐えられず目を逸らし、私と大毅の間にいるトモに顔を埋める。トモはご機嫌に喉を鳴らすが、大毅はムッとした顔をして無理やり私の頬を両手で挟んでこちらに向かせ
「大好きだよ、のんちゃん」
と甘い顔をして私を見る。だけど大毅の好きはきっと家族の好きだということだからきっと私をお姉ちゃんか妹のように見えるのだろう。大毅の顔が近づきキスされると思い目を瞑るとなぜか毛のフサフサと少し獣の匂いがして目を開けるとそこには
「にゃあ〜ん」
トモが私と大毅の間に入り大毅はトモの後頭部にキスをし、トモが私にキスをしたということがわかった。
「と、トモは本当に私のこと大好きだなぁ〜!」
「あ!ちょ!トモ!!」
トモは私の膝に乗り、それを見て大毅はワンワンと騒ぐ。まるで犬と猫みたいだ。
「ちょっと!うるさいよ!」
とひーくんは言いこちらに近づいてきた。
「はい、のんちゃんあーん」
とお風呂上がりの彗くんが私の口元にアイスを差し出した。冷たくてラムネの味が優しく広がる。
「美味しい……」
「んふふ、よかった……って大毅!アイス食べるな!」
「のんちゃんとの関節キスいただきー」
「もうー、なにやってるんだ」
「あー、しゅんくん!聞いてよ〜」
しゅんくんは勉強の途中で部屋から出てきたであろうメガネをしていた。しゅんくんはこちらを見るなり眉を八の字にして
「もうー、こらこらみんなのんちゃん困ってるだろう?ほら、のんちゃんおいで」
としゅんくんはこちらに手を広げる。私は助けを求めてそちらに行くと
「あー!しゅんくん抜け駆けすんなよ〜!」
とひーくんが言った。みんなぷりぷりと怒っていて
「しゅんくんがいい加減離せよ!」
と大毅が言うと更に抱きしめる力が強くなり
「うぅ……苦しい……」
「エネルギーチャージ中だから我慢して?」
としゅんくんは我が子を愛するような優しい目でこちらを見た
次の日
首元にチクッとした違和感があり意識的に起きたが目は開かない。
「おはよう、のんちゃん」
と起こしに来たのはひーくんで私はびっくりした。
「え!ひーくん?大毅は?」
と聞くとひーくんはムッと顔をして
「大毅が良かったの?」
と聞き、私はひーくんの機嫌を取り戻すために
「ううん!いつも大毅だからさ」
と言うとひーくんの笑顔が戻り
「そかそか!そういうこともあるもんね!」
とひーくんはニコニコしながら言って
「大毅は熱出ちゃったから代わりに起こしに来たんだ!」
と私のベットに腰をかけた。ひーくんはこちらを真剣な眼差しで見て
「ど、どうしたの?」
ひーくんは起きたばかりの私をベットに優しく押し倒し
「んふふ、可愛いなぁのんちゃん」
とひーくんの顔が近づくと
ガシャン!!と音がして音のしたほうを2人でみると
「のんちゃんに近づくな……」
と大毅は物凄い勢いでこちらに向かってきて私をお姫様抱っこすると大毅の部屋に無理やり連れられ大毅は私を乱暴にベットに落とす。すると大毅もベットに倒れ私は大毅の熱を測る。
「あつ!ちょ、大毅!なにしにきたのよ!」
「うるさい……お願いだからどこにも行かないで……」
と手を絡めてきて
「おやすみ……俺の望……」
その言葉に私はなぜか顔を赤くし大毅と一緒に寝た。
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