第11話終章 禍根の緑
終わりになるかもしれないから、知っておきたかった。
始まりになるだろうから、知っておきたかった。
「待って、シックスス。ねぇ、貴方の名前を、教えて。」
「…そうだな、僕の名前は、ロク。ロクが、本名だ。」
傷が痛むのか、苦しそうに、彼は本名を明かす。
「また、二人でお酒を飲み行けるかな。」
「あぁ、大丈夫だ。これが終わったら、二人で打ち上げをしよう。」
約束をして、そして、私は微笑んで、錠剤を口に含んだのだった。
「どうかここからは、幸福に生きてくれよ、真巫---。」
禍根の緑 白都アロ @kanngosikodoku
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