「今どこにいる？」

『……学校です。て、ていうかなんで私の携帯持ってるんですか』

「僕は今部室にいる。学校にいるならこっちに来れないか？」

『え、えっ……今から……ですか？』

「そうだ。荷物を忘れてるぞ」

『先輩こそ忘れてますよ』

「僕の荷物を持ってるのか？」

『……一回寝てからにしません？　明日交換しましょうよ』

「なぜだ」

『私にも心の準備が必要です』

「意味が分からん。ちょっと会わない間に頭の悪さが増したな」

『はぁー？　いまなんつったんですか！　先輩にだけは頭悪いとか言われたくないんですけど！』

「ストレッチしてないで勉強したらどうだ」

『フラッシュモブしてる人に言われたくないですよーだ！　なんですかさっきから喧嘩腰で！』

「いや、ちょっと思い出したくて」

『意味分かんないです。いいですよ今からそっち行きます。首洗って待っててください』

「ああ、待ってる」

『今から行くとは言ってませんけどね』

「絶対言ったぞ」

『絶対言ってません』

「いいから早く来てくれ」

『ふふん。そんなに私に会いたいですか』

「そうだな。早くお前に会いたい」

『…………な、なにを言ってんですかバーカバーカ！』

「バカにも分かるように言った」

『しゃー！』

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