第15話 上位種
ーー3階層は引き続き洞窟が続いていた。
「魔物の反応が強い。それにホブゴブリン級の魔物がゴロゴロしている!」
探知の反応は今まで比べられない数の魔物とホブゴブリン級の魔物を感知した。
「新手ばっかりだな…」
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鑑定結果 『ブラックゴブリン』
レベル 18
ランク E
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ブラックゴブリンの気配が薄い感じがする。この感じはアイリスが習得している『隠密』と同じだ。
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鑑定結果 『レッドスライム』
レベル 20
ランク E
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赤、青、緑色のスライム。赤が《火》、青が《水》、緑が《風》の魔法スキルを使うスライム。等々、魔法持ちの魔物が多くなってきた。
その他にもゴブリンソルジャー《剣》、ゴブリンコマンドー《格闘》、ゴブリンアーチャー《弓》、ゴブリンウォーリャー《斧》、ゴブリンメイジ《魔法》、ゴブリンプリースト《回復》そして…ゴブリンジェネラル《指揮・大剣》などの武術系スキルを所持した魔物が3階層を彷徨っていた。
先ずは様子見で単独で行動している魔物に狙いを定めて戦う。遠目に見えるゴブリンソルジャーを遠距離からバラゴスの【岩石魔法-ロックバレット】岩の弾丸で撃ち抜く。身体の数ヵ所を撃たれて血を流していた。
俺とアイリスは同時に駆けだした。先に『影移動』で到着したアイリスが[短剣技-鋭牙]でゴブリンソルジャーの右腕を斬る。ゴブリンソルジャーは痛みから握っていた剣を地面に落とした。
「最後に良いところ貰っちゃってすまないね。」
[剣技-スラッシュ]
ズシャッ!!
黒鉄の剣がゴブリンソルジャーの首を綺麗に跳ねた。
【ーーゴブリンソルジャーを倒しました。ユニークスキル『
ウロボロスで喰った魔物の力が俺に送られて来る。それはスキルだけでは無く魔力や呪力もだ。強くなる手段に喰らうと言う選択が増えた。
各ゴブリンの上位種を喰らってスキルを獲得した結果、武術系のスキルが統合して新たなスキル『真武術』へと進化した。戦技も《武技》へと進化して、戦技を統廃合し剣と格闘以外の戦技を二つの武技に組み込んだ。
◆スキル『真武術』 ランクS
・全武器種の扱いが上手くなる
・全武技を習得を出来る
※レベルを上げるには、全武器の技量を上げる必要がある
◇レベルを上げるには格闘、剣、槍、弓、斧の技量を上げる必要があるんだってよ。格闘と剣を中心にと考えていたんだけどな。
各属性魔法を使ってくるスライムの魔法を受けて《火・水・風・土》の耐性を獲得し、アイリスの影魔法から《闇》耐性を獲得した。初めはアイリスとバラゴスに止められたが、威力が弱い魔法で耐性を獲得して今後の安全性を高めるのに必要だと説得して理解してもらった。ついでに喰らって火・水・風・土魔法を習得した。四属性の魔法を習得したら統合されてスキル『四属性魔法』になった。
◆スキル『四属性魔法』 ランクA
・四属性魔法を覚える
※火・水・風・土魔法を覚える
◇魔力操作と魔力制御がちゃんとしていれば、長い詠唱を唱え無くてもイメージと魔法名だけで魔法が発動できた。そもそも魔法に詠唱が必要ならばスライムに魔法は無理だよね?
その他にも、エクストラスキル『破滅の王』の破壊の因子で魔法を破壊できる事も確認した。流石はエクストラスキルだと感心させられた。
エクストラスキル『重力崩壊』も扱いが難しいが、体を軽くしたり、重くして戦いに使用している。これが面白い事に戦闘の幅を広げてくれた。
【立花恭介のレベルが5へ上がりました。職業『覇王』のレベルが2へ上がりました。スキル『覇王のカリスマ』を習得しました。職業『ダンジョンシーカー』のレベルが4へ上げりました。スキル『罠感知』を習得しました。】
◆スキル『覇王のカリスマ』 ランクS
・身体から覇王の魅力で人を引き付ける。
※特に戦いの好きな人種を引き付け安い。
◇ようするに戦闘狂みたいな奴を引き付けるってことだろ? 嬉しく無いわ! このスキルも豪運と同じでレベルが無いタイプのスキルのようだ。
◆スキル『罠感知』 ランクC
・罠を感知する
※レベルに応じて、巧みに仕掛けられた罠を感知出来るようになる
◇3階層から罠の数が増えて悪質になってきていたから助かるわ。毒とか矢だな。面倒くさかったんだよ。これで探索スピードを上げられる。
魔物のレベルも高いこともありレベルが上がり安い。そろそろゴブリンジェネラルを倒して先に進むことを考え無いとな。
3階層の階段付近で戦い続けて2週間が経った。奥に進むとホブゴブリンやゴブリンジェネラルとかがもういっぱいだったよ。だから階段付近でレベルアップと魔物から戦闘技術を学んで勉強させてもらった。
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「アイリスはゴブリンメイジを始末してくれ! バラゴスは少しの間だけ、相手のターゲットをとってくれ! 俺は先にジェネラルをかたずける。」
「了解です!『影移動』」
「お主ら! 儂が相手じゃ!!」
アイリスは影に沈み、バラゴスは『挑発』を発動して注目を集めた。魔物がバラゴスに群がって行く。
「儂を守れ『ストーンキャッスル』!!」
ズズズゥゥゥ……
バラゴスの前に岩の壁が建てられた。あれを破壊するのには時間がかかるだろうな。今のうちに俺はこいつらの頭を潰す。
スキル『隠密』を発動して疾走する。ゴブリンジェネラルは体長5mあるゴブリンだ。でもあれをゴブリンって言って良いのか? もう別の生き物だろ! そんな魔物に立ち向かえる俺は既に頭のネジが数本いかれているのだろう。ゴブリンジェネラルは魔物の群れの中でも目立つ為、探さなくても直ぐにわかる。
走りながら身体強化を発動する。スムーズに覇魔の循環が行われ均等に身体が強化されたことがわかる。
ゴブリンジェネラルが大剣を振り回す。一振り毎に風が吹き荒れる。
ボン! ボン! ボン! ボン!
大振りの剣を掻い潜り、火炎の手甲の火炎拳を連発で叩き込む。ゴブリンジェネラルは黒焦げになるも立ったままこちらを睨んでいた。
火炎の手甲がオーバーヒートしているのでアイテムボックスに仕舞い黒鉄の剣を取り出した。
ゴブリンジェネラルの勢いが弱まった。火炎拳が効いているようだ。大剣を剣で受け流しながら間合いを詰めて大剣を崩したタイミングで武技を発動した。
[真剣技-メガスラッシュ]
ピキッ
発動と同時に黒鉄の剣が輝きゴブリンジェネラルを両断した。あまりの武技の威力に黒鉄の剣に皹が入ったほどだ。
バラゴスの援護に向かうと既にアイリスが合流していて殲滅を初めていた。俺は土魔法で援護して殲滅される魔物を眺めていた。
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