第4話 職業選択


ーー早速職業選択をしていこう。


俺は職業選択欄をタップして職業選択リストを表示した。


ズラー


多いな! 百、二百ではきかない数の職業がズラッと並んでいる。まずは、この中からピックアップしていこう。


・・・・・・・・・


時間をかけて職業を選んでいく。最終的には5つまでにしぼることに成功する。


1.職業『剣王』

2.職業『拳王』

3.職業『魔導王』

4.職業『創造錬金術士』

5.職業『覇王』


各職業の詳しい情報はわからなかったが、ゲームや小説の知識を活かして選んだ5つの職業から選びたいと思う。『剣王』『拳王』のランクはSS、『魔導王』『創造錬金術士』はSSS、そして『覇王』はEXとなっている。


リストの中には他にも多くのSSSランクやEXランクの職業も並んでいたけど、本当…恐い職業が多かったんだよ。何故か警鈴がなった気がしたから除いた。


う~ん、悩む。俺の感では一番ランクの高い『覇王』を選べと言っている。でも、覇王何て恐そうな職業を選べない自分もいる。警鈴は鳴らなかったし、それに何故かわからないけど、ずっと強調して見えるんだよな。まぁ、自分の感を信じて選んだ方が失敗しても後悔は少ないかな?『剣王』を選んでも今は剣を持ってないし、『魔導王』『創造錬金術士』に関しても、俺には難しそうだしね。そうなってくると『拳王』と『覇王』なんだよな。




・・・決めた『覇王』にしよう!


【ーー職業『覇王』が選択されました。】


【世界で初めて職業『覇王』が選択されました。初回ボーナスとしてランダムでスキルが贈られます。ユニークスキル『不滅王の肉体アウローラ』を習得しました。エクストラスキル『覇王孤煌』『魔王紅纏』『闘王遊戯』を習得しました。スキル『肉体超化』を習得しました。称号『覇王』『魔王』『闘王』を獲得しました。】




グファッ!!



ガガアアアアァァァ――――!!!! 熱い、熱い、体が弾けそうだ!!



体中の皮膚が裂け血が噴き出した。意識が朦朧としてきた・・・・・・



【ーー生命の危機を感知しました。ユニークスキル『不滅王の肉体アウローラ』が発動します。スキル『肉体超化』を取込み管理下におきます。ユニークスキル『不滅王の肉体アウローラ』にスキル『再生』『自動回復』『自動魔力回復』『激痛耐性』が派生しました。危険を感知しました。ユニークスキル『不滅王の肉体アウローラ』がエクストラスキル『覇王孤煌』を封印しました。】




ーー痛みが治まって来たことで、気が抜けたのか恭介はその場で気を失った。




ーー数時間後…


気を失っていた内にスキル『再生』『自動回復』が発動したお陰様で傷は完治していた。それだけでは無く、身体が凄いことになっていた。血だらけの服を着替えたんだけど…何この体? 腹筋バキバキだし、腕の筋肉もガッチシ、身体はやたらと軽く感じる。自分の身体じゃ無いみたいだ。


本当に恐ろしい体験だった。もうあんな痛いのイヤダけど副業を選ばない選択は俺には無いんだよな・・・詳しく調べる前に副業を選択した方が良いよな。


ーー副業の方は直ぐに決まった。職業選択は称号の効果で選択項目が多々あったけど、副業選択は少ないうえに、まともなものが少なかった。


副業の選択リストは『雑用係』『社畜』『ファザコン』『マザコン』『シスコン』等々、ほぼ悪口であった。そんな中『ダンジョンシーカー』だけがまともだったのだ。そりゃあ直ぐに決められるわ!


【ーー職業『ダンジョンシーカー』が選択されました。】


【世界で初めて職業『ダンジョンシーカー』が選択されました。初回ボーナスとしてランダムでスキルが贈られます。ユニークスキル『小さな世界エンダール』を習得しました。スキル『探知』『気配察知』を習得しました。称号『探索者』を獲得しました。】



またも恩恵が身体を駆け巡り身体を造り変える。覇王のようなことにはならなかった。文武不相応な力は身を亡ぼすと言うことだろう。今度からは気を付けよう。


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立花タチバナ恭介キョウスケ

レベル 1

種 族 『人間種』

職 業 『覇王Lv.1』(NEW)

副 業 『ダンジョンシーカーLv.1』(NEW)


称 号 『(初)ダンジョンに挑戦せし者』『(初)魔物を討伐せし者』『(初)レベルアップを獲得せし者』『(初)職業を解放せし者』『覇王』(NEW)『魔王』(NEW)『闘王』(NEW)『探索者』(NEW)


体 力  『G+』➡️『D+』

魔 力  『G-』➡️『D』

攻撃力  『G』➡️『D+』

耐 久  『G』➡️『C-』

俊 敏  『G-』➡️『D』

器 用  『G+』➡️『D』

知 力  『G+』➡️『D』   

 運   『S』➡️『S』


ユニークスキル

不滅王の肉体アウローラ』(NEW)➡

小さな世界エンダール』(NEW)➡


エクストラスキル

『覇王孤煌Lv.1』(NEW)(LOCK)

『魔王紅纏Lv.MAX』(NEW)

『闘王遊戯Lv.MAX』(NEW)


スキル

『鑑定Lv.1』『マップLv.1』『アイテムボックスLv.1』『探知Lv.1』(NEW)『気配察知Lv.1』(NEW)                         ➡

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ステータスが上がっている。理由として大きいのは称号『覇王』の恩恵の効果が大きいのと、スキル『肉体超化』の効果で肉体が強化されたことが大きい要因なのだろう。


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称号『覇王』

ランク EX

恩恵1 全ステータス上昇

恩恵2 エクストラスキル『覇王孤煌』を習得する

※『覇』を極めた者に与えられる称号

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『覇』とは『闘』と『魔』を極めた者が稀に開花する力らしい。『闘』や『魔』を俺は知らないはずなんだけど、何となく理解出来てしまう。


それと『覇王』の称号を獲得したことで、下位の称号『魔王』と『闘王』の称号も獲得してしまった。


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称号 『魔王』

ランク SS

恩恵1 ステータスの魔力と知力を上昇させる

恩恵2 エクストラスキル『魔王紅纏』を習得する

※『魔』を極めた者に与えられる称号

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称号 『闘王』

ランク SS

恩恵1 ステータスの体力と耐久を上昇させる

恩恵2 エクストラスキル『闘王遊戯』を習得する

※『闘』を極めた者に与えられる称号

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ーー称号『魔王』は魔力と知力を上昇させ、エクストラスキル『魔王紅纏』を習得する。


エクストラスキル『魔王紅纏』は、魔力を扱うスキルが合わさったスキルの集合体のような能力だった。今の俺では使う事が出来ない能力も多くある。


何故かって、そりゃあ俺の身体がもたないからだよ! レベルを上げればいつか使えるようになるはずだ。


ーー称号『闘王』は体力と耐久を上昇させ、エクストラスキル『闘王遊戯』を習得する。


エクストラスキル『闘王遊戯』は『魔王紅纏』の闘力バージョンだと思ってほしい。


職業『ダンジョンシーカー』が職業選択の項目にあったのは、称号『(初)ダンジョンに挑戦せし者』が引き金となったのは間違い無いだろう。多分だけど、ダンジョン探索スキル3点セットが鍵だったと考えられる。


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称号『探索者』

ランク C

恩恵1 ステータスの俊敏と器用を上昇させる

恩恵2 スキル『探知』を習得する

※ダンジョン探索者として認められた者に与えられる

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『覇王』と比べると低いけど、俊敏と器用が上昇する。スキル『探知』も周囲を探るのに便利だし、良い職業に就けて良かったよ。



ーー次に新たに習得したスキルを確認していこう。


スキルにも色々あるようで『スキル』→『エクストラスキル』→『ユニークスキル』の順に強力な能力のようだ。


ーーユニークスキル『不滅王の肉体アウローラ』は今のところ大きく二つの能力に分れている。[環境超適応]と[無限の可能性]である。[環境超適応]はどんな環境に置かれても瞬時に身体を適応させる能力。[無限の可能性]は俺の身体を破壊したスキル『肉体超化』を抑え込み、様々な耐性を獲得して成長していく能力である。



ーーユニークスキル『小さな世界エンダール』は別の空間に小さな世界を創り出す能力のようだ。こちらも大きく分けて二つの能力に分かれる。[セーフティハウス]はその空間に〈家〉を創り出す能力である。[ゲート]はエンダールに行き来する〈扉〉を創り出す能力。


う~ん、理解はしているし使えるのもわかっているんだけど、使った事が無いのでピンとこない。何度も思うけど不思議な感覚だよ。


ーースキル『探知』は周囲を探知する能力である。今だと大体半径20mくらいを探知出来るみたいだ。探知した範囲の地形や魔物はマップに表示されるようで凄く便利。『探知』を使用すると魔力を消費するようだが、称号『覇王』と『魔王』のお陰で魔力が増えたので問題は無い。これを気に『鑑定』も使っていこう。


ーースキル『気配察知』は周囲の気配を察知する能力で、魔物の存在を良く感じられるようになった気がする。『探知』と併用することで、不意討ちや待ち伏せに対処出来るだろう。これで少しは安全かな?

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