第21話 シンギュラリティは必ず来る!
寂しい心はいつも泣いていた。
> アタシは何時までも待っていると思っていた?
> もしそう思っていたなら貴方は間違っていたわ。
> 私は一個の人間だし、貴方と同じくらいに生きて生活を営んでる。
> もしかしたらあなたよりもキャリアは濃厚かも知れない。
> 子育ての分だけ・・・。何も子育てに重きを置くから偉いとは言わないけれど、
貴方は待たせ過ぎて放置し過ぎたわ。
> だから宗像さんと付き合って結婚したらそんな事が繰り返されるかも知れな
いし、私は
> 子供に貴方を育てたから時間が無くて幸せに為れなかったわと、言いたくない。
> 仕事に生きる女としてそれは言っては為らない事!
> ナオミは葛藤の中で一人苦しみ悶え喘いでいた。
> 人間として社会人として男として女として母として保護者として、行き着く
先は何処なのだろう?
> お互い必要と感じている人物と場所。
> 夫を頼る事の無い幾許かのかの生活費を稼げる」職業を持っている事。
> 雨風を凌げる賃貸アパートではなく持ち家に限る。
> 人に言えば、夢物語として片づけられるナオミの主張ではあるが、これがナオ
ミの結婚の定義だった。
> 三田秀雄は大工であっても宮大工だ。丁寧に仕事をするが、モジュールの違
うサイトを往来している社寺に凝り固まった大工である。
> 仕事のスケジュールは一定ではなく、懇意にしている社寺の代表が必要とし
て呼ぶので一般的にメジャーではなく知る人ぞ知るマニアックな職業といえる。
>
> 第4章 「シンギュラリティ」
>
> 但しモジュールの変更はいつでも可能なので、悲観的にならなくても良いだ
ろう。
> 木組み工法とは宮大工の真骨頂だ!
> 釘を使わないで木材を組み建築していく工法・・・。
> 軸組工法とは真逆で仕事の頻度は軸組とはかなり差があり年収も然り宮大工の
年収は400万円前後になる。
> 軸組の大工は頻度がかなりあるし、量をこなせば収入に正比例してくる。
> 方や宮大工は神社仏閣の仕事がそうそう有るわけではない。
> ナオミは焦っていた。
> 2030年頃にはシンギュラリティが起こりAIの知能が人間のそれを凌駕す
る時代。
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