第20話 独身で良かったりして・・・。

結婚生活に不向きかもねえー。

> 明け透けなキリコが続ける。

>  アンタみたいに複雑な人間ばっかじゃないよ。

> もっと単純で眼の前の出来事に怒ったり泣いたり喜んだりしてるよお?

>  アタシだってそうだよ

> 腹は減るし胸触って来る厚かましい患者にシバいたろか!とも思うし

>  兎に角こっちに来た出来事に全部受け止めて抱き込んでから仕分けして行け

ば良いんだよナオミ? 

>  役割分担をキチット分科するから行き詰まるんだよ。

> ポンポン! じゃあなと、肩を二回叩いて喫茶「フギ」を出て行った。

> ドゥルルン! バウンバウン! 

>  不適な笑みと爆音を残して青いナナハンを操り帰って行った。

> 結婚、再婚。か・・・、失敗した二人。

>  亮一の失敗を未だ聞いてなかった事に気付いたが、今更暴露して驚くような

理由無いだろう。

> アタシの理由はナースのプライド。

>  クランケがクライアント」なんだ・・・。

> 「専業主婦に為れよ!子供が出来るんだし。」

>  そんな事を軽々しく言って欲しくなかった。

> アタシには20人の受け持ち患者さんが居る。

>  毎朝20人分のバイタルを集めなきゃならないし、戦争だしナーバスでもあり重要でもあるんだ。兎に角、ドクターに引き継がなきゃいけないし、私が最前線のディフェンスなんだから!

>  MUSTなんだもん!一人の患者さんのバイタルが不調なら仕事はそこから

始まる。

> 終わり無き戦いに家庭の事情は見殺しにする。

>  夜勤とか日勤とか患者さんが居るから出来るのよ?

> あなたは生と死を見つめてないからそんな事が言えるんだと思うわ。

>  そう言った朝、亭主は出て行った切り1ヶ月経っても2ヶ月経っても帰らな

かった。

> そして結婚は破綻した。

>  離婚後に8年間続いた彼が居た。

> もう・・・、どうにもなれって感じネ。

>  医療関係者かと言えば彼は(復帰)が担当で、元居た場所に返す仕事をして

いた。

> 直美の恋人佐和鳶一縷(さわとびいちる)は、PT・フィジカルセラピスト

(理学療法士)という職種だった。

>  私の様にランダムな勤務形態では無く時間から時間を渡り歩く勤務だったか

ら時間を

> 作り易いのに私は放ったらかしで、いつも夜勤ばかりじゃないのに!。

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