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そして、金曜日・・・。




この日は矢田さんから18時までの面接にして欲しいと言われていた。

久しぶりに定時に人事部の部屋で矢田さんと少し打ち合わせをしていたら、人事部の部屋の扉をノックされた。




向かいに立っていた矢田さんがそっちを見て・・・




満面の笑みになった・・・。




そして・・・




「社長!!!」




と・・・。




すぐに矢田さんの派遣元の“社長”さんなのだと分かり、その人を見てみた・・・。




見てみた・・・。




そしたら、ビックリした・・・。




凄く・・・




凄く・・・




強そうな人で・・・。




でも、怖いような強さでなくて・・・




戦わずして勝つ・・・。




そんな強さのある人なのだと、分かった。




分かった・・・。




私の五感で見て、そう分かった・・・。




「矢田、色んな意味でガンガンやってるか?」




男性の社長さん、格好良い社長さんが優しい笑顔で矢田さんにそう聞いてきた。




「・・・微妙ですね。」




矢田さんが全身を“微妙”という様子にさせて社長さんに答えた。

それにビックリした・・・。

この人は動きがない人なのに、この社長さんの前では全身の力が抜けて素直に動いているから。




そんなことを考えていたら、社長さんが面白そうに大笑いしながら私の方を見てきた。




「お~、これはまた手強そうな奴だな!!」




社長さんがそう言って、また大笑いした・・・。

私を“奴”と、そう言って・・・。




「御社の副社長さんから、的場さんも連れて行って欲しいって頼まれた!!行くぞ!!」




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