第2話
あれから僕は、昏い闇夜の中で留まったまま。
引き返す記憶もなければ、今更識る言も、何も無い。
ただ、憶えていることはもう少しある。
必ず帰ると、そう言ったこと。
でも、十数年経った今日この日、遂に帰ってくることは無かった。
薄暗いシェルター……外で何があったのか、そんなの僕には到底知り得ない。
どうか貴方が生きてることを願ってます。
扉に手を掛けた。
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