最強の俺たちが国王に記憶を消されたので、どんな手を使ってでも成り上がってやる件

第百七十一話 決着と始まり

「グガァァ！」

「はぁぁ！　鷹派六式（オウハロクシキ）！　嘴閃（シセン）！」

ザクッザクッザクッ！

空から足技の連撃。

「ウギャァ！」

ポトンッ。

着実に一体ずつゴブリンとオークを倒していく。

「貫け！　正拳突（セイケンツキ）！」

「戦姫中式（センキチュウシキ）！　迅翼撃（ジンヨクゲキ）！」

ドゴォォン！！

ジャシュンッ！

スティングとスノトラもホープに続く勢い。

「あなた、かなりお強いのですね。」

「君こそ、王国の騎士団様はレベルが違うね。」

二人は尊敬し合う。

こちらは、アヤセとユキナのコンビネーション。

「いくよユッキー！」

「うん！　鮫派一式（コウハイッシキ）！　断鮫（だんこう）！」

バゴーンッ！

さらに敵を撃破。

「一気に攻め込むんだ！」

「おぉぉ！！」

ジャキンッ！ジャキンッ！

反乱軍も軽快に進んでいく。

続けてリサとセドリック。

「リサくん！」

「おっけー！」

スタタタタッ。

二人は複数のオークを挟み込む。

「いくよ！　火蛇（レッドスネーク）！　ご飯よ！　虎派九式（コハキュウシキ）！　蛇虎炎帝（ジャッコエンテイ）！」

「ああ！　来たれ！光（ヒカリ）よ！　戦騎術（センキジュツ）！　玖（ク）！　光進双烈斬（コウシンソウレツザン）！」

ボゴォォ！！

シャキーンッ！

炎の蛇と、光で生み出されたセドリックがオークに突撃。

そして、攻撃が完全に重なる。

「太陽（サンライト）！」

ドゴーンッ！

大きな爆発となり、オークを倒す。

最後にヒメノ。

「これで、最後です！　鷹派一式（オウハイッシキ）！　三日月（ミカヅキ）！」

ドゴーンッ！

ヒメノのサマーソルトがオークを倒し、激しい戦闘が終わりを迎えた。

「ふぅ、あたし達なんとか勝てたかな。」

「そうだね、この町の人たちは全員無事なようだよ。」

「良かった、今回は成功した。」

ホープを含めた反乱軍は辺りを見渡す。

そこには脱力して地面へと座る人たちが。

だが、怪我はしていない。

完全なる、人間達の勝ちである。

「みなさん、お手伝い頂きありがとうございました。」

ペコッ。

ヒメノがホープを代表して丁寧にお礼を言う。

「そんなに畏まらないでください、ここに集まった人たちはホープの皆さんと同じ未来を見たい人たちなんですから。」

「それにしても、兄さんも意地悪ですよね。なんでスノトラさんに相談してたこと話してくれなかったんでしょう？」

「うーん、理由はわからないけど案外忘れてたとかなんじゃない？」

「そんなミスされますかね……あははっ。」

全員は息を整える。

「そういえばスノウは？それとセラ君もいないがどこに行ったんだろうか？」

「戦闘中に何か逃げる奴がいると言って、追いかけて行ってたな。」

「セラさんも、空から見てた感じ誰かを追ってるようでした。」

みんなが辺りを見渡す。

ただ、特に変わったものはなくスノウとセラがくぐった白いオーラは無くなっていた。

「特に走って行った先には何もないみたいですね、けど、二人の感覚も全く感じない。どこに行ってしまったのでしょうか？」

ヒメノ達はスノウとセラを完全に見失っていた。

ところ変わり、スノウがたどり着いた謎の空間。

そこには、スノウともう一人の人のようなものが。

「おい、てめえは何者だ。なんでか知らねえけど、俺と似た感覚がするんだよ。」

「そうだろうな、さすがだ。トップのリーダー。」

「どういうことだ。」

「この姿を見れば、嫌でも思い出すだろう。」

バサッ。

目の前の者は、かぶっていた布のフードを外す。

「んなっ！？なんで、あんたが。」

そこには衝撃の姿。

クレイトスの姿が。

「よお、久しぶりだな、スノウ。」

「先、生。」

ガタガタガタッ。

スノウは震えている。

恐れているのではない、喜んでいるのでもない、ただ不思議な感覚に取り憑かれていた。

クレイトスは長くにわたって助けたいと思っていた自分の師匠。

その師匠と対面している。

しかし、そのクレイトスからは殺気のようなものを感じてしまっている。

「ここに二人がいる、そして、この空間。お前には何も言わなくても伝わるだろ？」

「理解したくねえけどよ、本当にそんなことしないといけないのか。」

「そうさ、それが運命だ。」

「ふざけるなよ、なんで俺と先生が戦わなきゃいけないんだよ！」

スノウの怒りの声が響き渡る。

場所は変わり、セラサイド。

そこにもクレイトスと同じく、フードを被った人が一人。

「ねえ、あなたってもしかしてーー。」

「もしかしなくてもそうだよ、セラちゃん。」

バサッ。

フードを取ると、この前出会ったばかりのミユウの姿が。

「ミユウ、またこんな形で会うなんて。」

「何をそんなに恐れるの？私は、あなたを倒したくてしょうがないの！今すぐに、あたしを楽しませて！」

「ミユウ、あなたの人生をセラが壊してしまった。だから、責任を持ってあなたを救い出す！」

「救えるのかしら？容易く私の命を見捨てた人でなしが！」

スノウvsクレイトス

セラvsミユウ

望まぬ戦いが始まろうとしていた。

クレイトスは、ミユウは、いったい心に何を感じているのか。

第二十八章　完

◆◆◆お礼・お願い◆◆◆

第二十八章まで読んで頂きありがとうございました。

ホープは多くの仲間と協力して一つの町を守り泣きました！

しかし、スノウとセラの前には望まぬ戦いが。

二人はどんな選択をするのか。

スノウ達の今後を気になってくれる方！

二人の戦いは！？　師弟と親友の戦いが……。

ホープの六人を応援してるぞ！

と思ってくださいましたら、

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ここまで読んで頂きありがとうございます！今後とも宜しくお願いいたします！