第百七十話 共闘

「くそっ、くそっ、くそっ!人間なんかに、邪魔されるだけでイライラするぜ、いいかてめえら!そこにいる奴ら全員ぶっ殺せ!!」

「やれるもんなら、やってみな!いくぞ!アトレウス!」

「任せろ!」


シュンッ!

スノウとアトレウスがバルドルに攻め込む。


「ちっーー。」

狼派一式ロウハイッシキ! 迅狼ジンロウ!」

「吹き飛べ!岩刃ガンジン!」


バギーンッ!

二人の攻撃はバルドルを吹き飛ばす。


「くっ、調子に乗るな!」

「そりゃあ、てめえのことだ!バルドル!」


ガギーンッ!ガギーンッ!ガギーンッ!

三人は激しい戦いを繰り広げる。



「隊長!私たちはどうしましょう。」

「バルドルは、スノウ達に任せていいだろう。僕たちは、この町の市民を全員救う!それでいいかい?」

「はっ!お任せください!」


シュンッ!シュンッ!

ジャギーンッ!

スノトラとスクルドはさすがの連携でゴブリンを倒す。


「さすが、僕の隊員達は素晴らしい人たちばかりだ。負けていられないな!」


ズザッ!

ジャギンッ!ジャギンッ!

セドリックも参戦する。



「よおし!そしたら、セラは応援軍を手伝おうかな!」


タタタタタッ。

セラは後続の軍のところに向かう。


「はぁぁ! 希狼派四式キロウハヨンシキ! 廻閃牙カイセンガ!」


グルンッ!ジャギンッ!

ポトンッ。


「おおっ、セラさん。私たちも思いっきりやらせてもらっていいのかな?」

「グレイさん、もちろんです!皆さん、お互いをカバーしつつ殲滅しましょう!」

「了解した!」


シュンッ!

カキーンッ!カキーンッ!


セラを先頭に、各部隊もゴブリンを倒し市民を助けていく。



「スティングさん!」

「おう、リサくん!」


カチャッ。

リサとスティングが背中合わせ。


「君たちに命を助けられてから、ひと時も忘れたことがないよ。君たち、ホープという人間の存在の大きさについてね!」

「それは嬉しいです、じゃあ、そんな忘れたことのない存在と共闘でもしますか!」

「喜んで!」


ガギーンッ!

ガゴーンッ!

リサとスティングも次々と倒す。


「ならっ、来い!オーク!」


シュイーンッ!

バルドルの合図で次はオークも出てくる。



「厄介ですね、アヤちゃん!」

「任せてユッキー!」


スタタタタッ。

アヤセとユキナはオークに突撃する。


「グオォー!」

「邪魔をしないで! 鮫派三式コウハサンシキ! 破甲槍ハコウソウ!」

「はぁぁぁ!!」


ガゴーンッ!

ジャギンッ!

二人も流石の相性でオークを倒す。


「くっ、スノトラ!ここは私がやります、あなたはオークを!」

「分かりました、気をつけて!スクルド!」


シューンッ。

空を飛びオークのところに向かう。


「スノトラさん!」

「ヒメノさん?」

「私も一緒に行きます!」

「それはとても心強いです。よろしくお願いします!」


ヒュー。

ジャギンッ!

戦姫初式センキショシキ! 竜槍リュウソウ!」

鷹派二式オウハニシキ! 鷹弾イーグルシュート!」

「グァァ!!」


ヒメノとスノトラの空飛ぶコンビもかなりの活躍。



「クソが、なんでだ、なんで貴様らなんかに!」

「てめえにはわからねえみたいだな、これが人間の力だ!」

「人間の力だ?弱い蛆虫どもが、何匹集まったところで変わりはしねえ!」

「じゃあてめえら神は蛆虫以下だな!


ガギーンッ!

バルドルは吹き飛ばされる。


「えほっ、えほっ。そんなもの、俺は認めない。俺たちが、父の作り出した我々が最強なんだ!」

「そうかよ、てめえの最強はそんなものか! 狼派七式ロウハナナシキ! 餓狼撃ガロウゲキ!」

「ぐはっ。」


ズザーッ!

勢いに負け後ずさる。


「くそっーー。」

「俺ばかり見てると、危険だぜ。」

「なっーー。」

「ふんっ!吹き飛べ!」


ガゴーンッ!

ドサッ。

アトレウスの攻撃が直撃。


「こんなところで、力を使うわけにはいかねえ。待ってろ、もうすぐ俺の力は完成するんだ!」

「逃すか!」


シューンッ。

バルドルは闇の中に消えていく。



「ちっ、逃したか。」

「あいつがいないなら、まずはこの町の安全確保だな。いくぞ、スノウ!」

「ああ、すぐにーー。」


スタタタタッ。

何かがスノウの視線に映る。


その何かは、戦場となっているところから遠ざかっていく。



「あれも敵か?アトレウス、こっちは任せる!俺はあいつを!」

「ん?分かった、気をつけろよ!」


ダダダダダッ!

スノウは逃げる何かを追いかける。



「はぁぁ!!」


ズシャン!

また一体ゴブリンをセラは倒す。



「よしっ、ラストスパートいくよーー。」



シュンッ。

セラの視線にも何か動くものが映る。


「なに?セラたちから逃げる敵?なら、対策しないと!みんな、こっちは任せます!」


スタタタタッ。

セラは逃げる何かを追いかける。



二人が真反対に走り向かった先には、白いオーラが。



「なんだ、あれ?」


シュインッ!

逃げるものはオーラの中に消えていく。


「ここまで来て、みすみす見逃す訳にはいかない!」

「行ってみるか!」


シュイーンッ!

二人は同じような空間に入り込む。






「っ……ここは?」


スノウは辺りを見渡す。



「やはり来たか。ホープの戦士。」


そして、一人の人間と対峙する。


「あ、あんたは!?」



セラも同じくオーラの先で逃げてた何かと出会う。


「来てくれると思ってたわ、あなたなら。」

「そんな、またこんなことって……。」


二人の顔には衝撃が走る。



はたして、二人が目にしたものとは。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る