第百四十八話 オーガとの戦い
まずはスノウとセドリックの戦い。
ガギーンッ!
スノウの重い一撃はオーガの腕に直撃。
「ふんっ、軽いな。」
「おいおい、冗談だろ。」
キンッ!
スノウは距離を取る。
「ならこれはどうかな! 集まれ!
シュイーンッ! シュンッ!
光の斧が投射される。
「魔法も使えるか、そんなもの!」
バギーンッ!
ハンマーで光の斧が砕けちる。
「お前ら、本当にホープか?そんなものだとは、拍子抜けだな。」
「勝手に気を抜いてろ!
バリンッ!バリンッ!
氷の斬撃が飛び交う。
「何度も言わせるな!」
ガギーンッ!
氷の斬撃を砕きつつ、スノウに突っ込む。
「ふんっ!」
「ちっ!」
ドゴーンッ!
ハンマーの叩きつけは、地面にヒビを入れ凄まじい風圧を発生させる。
「危ねえな、一発でぺちゃんこじゃねえか。」
「後ろがガラ空きだよ!
シュ! ジャギーンッ!
居合斬りが腕を掠める。
「ちっ、痛いじゃねえか、クソ野郎が!」
「くっ! 来たれ!
ガゴーンッ!
全てを砕くが如くハンマーの一撃を光の盾で防ぐ。
ズザーッ!
セドリックは吹き飛ばされながらも、なんとか耐える。
「はぁ、はぁ、体が悲鳴をあげてる。なんて重さだ。」
「はははっ、そんなものか!この世界の最強は!」
ブンッ!
ハンマーから斬撃が生まれ、セドリックに迫る。
「セドリック!」
「ちっ!」
ズザーッ!
スライディングで避ける。
彼がいた場所には、地面に亀裂ができていた。
「この化け物、今までと格が違うね。」
「まったくだ、少しは休みたいってのによ!」
シュンッ!
バギーンッ!バギーンッ!バギーンッ!
スノウはオーガと複数回打ち合う。
「死ね!」
「いやだね!」
グルンッ!
ハンマーの縦振りを避ける。
だが、そのハンマーが熱を帯びていることに気付くことができなかった。
「ふんっ! 燃えろ!」
バゴーンッ!
ハンマーの衝撃波が、炎の爆発に変わり辺りを焦がす。
「くっ、スノウ!」
スサーッ。
スノウは咄嗟に
「はぁ、はぁ、危ねえ。」
「はんっ、運がいい奴らだ。」
圧倒的な力に、二人は苦戦を強いられる。
「セドリック!俺に合わせろ!」
「分かった!」
二人の間では
だが、これまで一緒に過ごしてきた日々がお互いの行動を先読みすることができた。
「いくぜ!
バギーンッ!
ハンマーを回転斬りで動けないようにさせる。
「うん?」
「
空からの一撃が、オーガの頭を捉える。
「ふんっ!舐めるな!」
バンッ!
体から勢いよく風圧を発生させ、二人を吹き飛ばす。
「ちっ!」
ズザーッ!
二人はなんとか受け身を取る。
「早く死んでしまいな!」
「スノウ!」
巨体からは想像できないスピードで、スノウに迫る。
「死ぬつもりはないっての!
ガギーンッ!
ハンマーの一撃を受け止め、氷漬けにしようとする。
「うぐっ、重い。」
「そうだろうな!このまま潰れな!」
ズーンッ!
スノウはハンマーを受け止めながらも、地面にヒビが入る。
「力比べか、それは専門外なんだけどな!」
バリバリバリッ!
氷がハンマーを包み込んでいく。
「人間なんぞに、我々は負けんのだ!」
「ふざけんな!ここは、人間が作り上げた世界だ!俺たちの手でもう一度取り返してやるよ!」
「オーディン様に歯向かうやつは、ここで死ね!」
ピカーンッ!
眩い光がオーガの目の前に発生する。
「うがっ!」
セドリックの
「さすが!
ジャギンッ!ジャギンッ!
連続斬りがオーガに傷をつける。
「くっ、前が、見えぬ。」
「いくぞ!スノウ!」
「おう!」
二人はオーガを挟み込む位置に立つ。
「
「集まれ!
シュイーンッ! ガガガガガッ!
ジャギンッ!ジャギンッ!
氷を纏ったドリルのような一撃と、光で作り出した両刃剣の連撃がオーガを襲う。
「
二人の攻撃は重なり合い、ダメージを負わせる
「ぐっ、貴様らなんぞに!」
「まだだ!」
グルンッ!
二人は勢いを殺し、振り返り様に再度攻撃を続ける。
もちろん、体への負担も尋常ではない。
「なにっ!?」
「俺らを舐めすぎだ、オーガ!」
「君は、自信を持ちすぎたんだ!」
再度二人の攻撃が迫る。
「ぐっ!」
ガガガガガッ!
ジャギンッ!ジャギンッ!
二人の攻撃は幾度ととなく繰り返される。
「なぜだ、あの動きをして、なぜまだ動ける!」
「はっ、俺たちが何年修行を続けてると思ってんだ!このくらいでへばってられねえんだよ!」
「終わりだ!オーガ!」
ガガガガガッ!
ジャギンッ!ジャギンッ!
「
ズガーンッ!
二人の連続した攻撃は、オーガにかなりのダメージを与えた。
「げほっ、げほっ。くそが、だがな、俺が見たものはオーディン様に直接届く。貴様らが戦えば戦うほど、王国は強くなる!」
「そうかよ、なら俺たちは、常にその上をいくさ!」
「ふふっ、せいぜいあがくがいいさ。」
シューンッ。
オーガはその場から消える。
スノウとセドリックはなんとか勝ちを得ることができた。
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