第13話 ステータス
一度ステータスを発現させると神の窓は自由に出現させることができるようになる。
なので、ボクとお嬢様は洗礼台のある礼拝堂とは別の部屋へ通されていた。
「さて、ハルマン。
ステータスをみていきましょうか」
「はい、ステータス!!」
そう言った瞬間。
神の窓が目の前に現れた。
「ワタクシにも見せてください」
そういって、お嬢様はボクに寄り添ってくる。
花のような甘い香りが鼻腔を衝く。
甘美な香りが思考を鈍らせる。
「おめでとう、ハルマン」
「・・・お嬢様?おめでとうって?」
お嬢様は、ボクの神の窓を指差していた。
そこには、「聖騎士」の称号が記されていた。
ボクが聖騎士?
「うふふ、気づいていなかったのですね。
貴方の胸の聖痕は「聖騎士」の証なのよ」
「それで、お嬢様はボクを」
「違うわ!ワタクシは、最初はたしかにそうだったけれど。
いまは、本当に好きなのです」
お嬢様は、顔を赤くして僕の顔を覗いていた。
彼女の顔を見るとドキドキする。
「ボ、ボクは・・・」
「いいの、ハルマン。
ワタクシは、待ってるからいいのです。
それよりも、ワタクシの騎士になってくれませんか?」
そう言えば、そう言っていたな。
騎士・・・確かに称号でも聖騎士となっているからにはボクにはその資格がある。
「ボクで、なれるでしょうか?」
「ええ。ええ、ハルマンならできるわ」
彼女は、ボクの手を取っていた。
心臓の音が高鳴る。
ボク、どうしたんだろう。
「それとハルマン。
貴方のステータスよく見て」
お嬢様は、ボクの神の窓を指差していた。
そこには、「聖騎士」の文字の隣に「聖者」と言う文字が刻まれていた。
「貴方は、戦士であり魔法使いでもあるのよ。
聖騎士も聖者も光を含む属性に適性があるのよ。
貴方は、稀代の才能の塊よ」
ボクが才能の塊。
塊・・・活かせなければ持ち腐れか。
「お嬢様、ボクは強くなりたいです」
「ええ、ええ。なりましょう。
お手伝いさせてください。ハルマン」
ボクは、意思を固めた。
強くなりたい、まだボクは弱い。
まだ、搦め手でないと戦えないのだから。
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