第11話

「ふむ。何故とな?

お前は、神なんていないと本気で思ったことがあるじゃろ?」


「えっと、まぁ、あった・・・かも知れませんね。」

思わず語尾が小さくなる。


「神なんていないとしながらも、ほんの少し、神を恨んだな?」


この質問への返答は、非常に気まずい。

「えっと・・・」


「ふふっ。まぁ、良かろう。

わしがお前の願いを叶えたいと思ったから、その願いを聞き入れたのじゃよ。

間も無く、天国じゃ。

そうだ。ひとつ話しておかねばならんの。

生あるものが天国で過ごせる時間は、8分間だけじゃ。

それ以上は、1秒足りたも、過ぎてはならぬ。

それだけは、絶対に守ってくれると約束してくれるな?」


8分間・・・。

私は、目を閉じて、彼と、どんな8分間を過ごしたいのかを考えた。


「分かりました。約束します。」


そうして、間も無くに、天国へと到着した。



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