第15話精霊の国の妖精村とエルフ村の世界樹を復活させる為の依頼を受ける

結界を抜けて、精霊の国の中にある妖精の村とエルフの村につく。

エルフは大木の木の上に家を建て、妖精はその大木の洞穴を利用して空間魔法で異空間を作り、その異空間内に村があるようだ。

エルフの村は見えるだけで40建ほど見えており、1つの大木にも2〜5建立っているのもある。

大木と大木は橋がかけられて行き来出来るようだ。

そのまま進んでいくと、下には妖精と遊ぶエルフの子供がおり、自分等を見て

「人間だー!攫われるぞー、逃げろー」と言って走って逃げて行くと、剣や槍や弓等の武器を持ったエルフの兵士が10人来て武器を構えるとメイファが

「お待ちなさい、彼等は客人です。武器を収めなさい。」と言うとピーも

「コイツラにダンジョン攻略の責任を取ってもらうから、武器は収めてね。」

「メイファ様、ピー様なぜ人族をこの精霊の国に入れたのです。人族は信用出来ません。外で暮している他のエルフから報告を受けてます。」

ピーが「1人は人間だけど、後の4人は龍族よ。

しかも、世界樹を倒した犯人なの。

バハムート龍王と水龍のリバイアサン、それを止めようとして止められなかった白龍と子分の黒龍よ。」

世界樹を倒した犯人と聞き、エルフの兵士達は皆殺気立ってシャン達を睨み付けている。

ピーが続けて言う「世界樹の跡地の大穴の底のダンジョンを攻略させて、そこに世界樹の種を植えて世界樹を蘇らせるの為に、世界樹を倒した犯人のバハムートの龍王と、今の今まで水の中に逃げて地上に出て来なかったリバイアサンの水龍達が責任を取ってダンジョンを攻略するの。だからここを通してね。」

「我は別に水の中に逃げていたのではない。海の守護者をしているのだ。」とウタは怒っている。

「俺は、子分じゃねー、アニキの眷族だよ。このアニキの冒険者パーティーの無くてはならないクロとは俺様の事よ。ガッハハハハッ」“ゴン“

「アガァー、何するんですシャン姉貴。」

「お前はまだ冒険者登録もしてないし、パーティー申請もしてないから仲間とは言えん。」そう言って舌をペロッと出す。

「えっえー、そんなー、じゃ早く冒険者登録をしに街へ行きましょうよ。」

「バカモン、その為に時間を無駄にはできん!。

今回は諦めるんじゃ。」

メイファが言う「こちらにも、冒険者ギルドが有り、冒険者登録とパーティー申請出来ますよ。ビーチ港街のギルドマスターのファンタさんは、ここの出身で知り合いですので、定期的に魔電で連絡も取ってますよ。」

(不味い、余り自分等のことを知られたら生きづらくなる)「あのー、メイファさん、お願いがあります。ビーチ港街の冒険者ギルドのファンタさんも含めて、この4人が龍族だと知られたく無いので、極秘にしてもらえるという約束ならダンジョン攻略を約束します。」

「分かりました。極秘にすることを約束します。」

「オオッ、さすがピー様よもやあの荒くれ、破壊王の龍王を手なづけていたとは、ダンジョン内は強力な魔物だらけです。

龍族は分かりますが、その人間は辞めたほうがいいのではないですか。」

「ピーの鑑定でも冒険者ランクGからF程度の強さなんだけど、なぜだか龍族の4人が懐いているから連れていくしかないの」

(この妖精のピーは俺のフェイクした弱いステータスを信じているようだな。まあ、いいか暫くはこのままで行こう。)

「分かりました。ピー様報告なんですが、先程調査隊がダンジョンから戻られまして、全員が瀕死の重症を負ってまして只今治療中です。

何とか口の聴ける方が言うには、地中竜の邪竜三つ首竜のキングドラゴンが居付いているとの事です。

龍脈等のパワーを取り入れてパワーアップしているようです。」

クロが言う「ヤバいっす、10年前に冥界入り口に近付いて来たので、オレ様が追い払ったのですが、力が均衡してまして、両者負傷し地中竜の邪竜三つ首竜キングドラゴンが引いて助かったんです。いや、オレに恐れをなして逃げていったんです。」

「妾が相手しようと思ったが、じゃクロが相手せぇ、それで白黒ハッキリつけるのじゃ」

「えっえー、オレがですか譲っても良いですよ。一度戦って勝ってますからオレは・・・」と汗ダクでクロは逃げたがっている。

そんな話をしながら大きな木の上にある大きな家の前でメイファが「私の村長をしているお母さんの家です。今呼んできますので少々お待ち下さい。」

そう言うので待っている間、シャン、ウタ、ハクがクロをいじっている。

「何だ負けるのが怖いのか。」

「龍のクセに逃げ腰ですか、情けない。」

「以前勝ったというのが怪しいです。」

「何だよ、あの地中竜の邪竜三つ首竜キングドラゴンは強かったんだぞ、10年たった今ならオレ様が余裕で勝つがな」

ニヤッと笑った3人が「邪竜三つ首竜キングドラゴンはクロが担当で決まりだな。」

「そうね、クロに相手してもらいましょう。」

「クロ頼みましたよ。」

「ウッウッウッ、分かったよ。もう〜」

メイファが出て来て「お母さん・・・村長が家の中にお招きするようにとの事でお話が有るそうです」

家の中に入ると広間の中央に腰掛けている。

村長は顔は若いが髪が真っ白である。ハイエルフらしく、2千年以上生きているらしい。

自己紹介をする。「初めまして冒険者パーティー”ガチマヤー“のリーダーをしているタクマという。この4人が仲間だ。シャン、ウタ、ハク、クロという、世界樹の跡地の底のダンジョンを俺等で攻略させてくれ、俺を含めて皆若いがなかなかの強者揃いだ」

シャンとウタとハクが村長を見た途端”ビクッ“となり、コソコソと俺の後ろに隠れてひそひそ話をする

「ヤバイ、あいつまだ生きていた。あの魔導師の騎士隊長だ。」

「姉さん、すぐに逃げましょう」

「アワワワ〜、本物ですかね〜」

「私は村長のメイガス。龍王バハムート、水龍リバイアサン、白龍お久しぶりです。

龍王の玉のガーデンとして、龍王の城からは、2度と出られませんと聖龍様から話を伺っているのですが、なぜ龍王の城から出ているのです。龍王の玉はどうされました。」

シャンはシドロモドロで

「うっ、あっ、その・・トッ、トップシークレットなのだ。人には言えないんじゃ」

ウタに小さな声で聞く

「ウタ、村長のメイガスと面識があるのか?」

「我からは言えんがとても怖い人だ」

クロが話に入ってきて言う

「あの事件の発端ですよ。世界樹の樹の実や集めていた蜂蜜をシャン姉とウタ姉が盗み食いをして、神龍に怒られたのに腹を立て、当時世界樹の中にあったエルフの村を2人して、暴れて破壊して、当時、エルフの魔導師の騎士隊長だったメイガスさんの魔法で、シャン姉とウタ姉は瀕死の重症を負って、治ったあとに2人して、報復の為に世界樹をブレスで倒したんですよね・・・」

ハクがクロの口を手で覆うが、全て喋った後でシャンとウタのトビキリのゲンコツがクロの頭に落ち

「「余計なことを言うな!このバカ!!」」

シャンが村を滅ぼしたことが無いと言う嘘を俺に言ったことに腹を立てシャンを睨み付けて言う。

「シャン、お前俺に嘘をついたな!!、村や街を滅ぼしたことが無いと言っていたじゃないか!!」

「違うのだタクマ、それは龍王になる前で子供の些細なイタズラのつもりだったのじゃ。

龍王になって、世の中の事を知ってからは、ガーディアンとして仕事を全うして龍王の城からは出てないからセーフなのじゃ。

龍王になる前のズッ〜と昔の話なのじゃだから、セーフなのじゃ」

メイガスが「今更昔の事をトヤカクいう気はありません。世界樹を倒した責任として、ダンジョンを攻略したいとか、それでチャラと言うわけには行かないが、世界樹復活の為、あえてここは怒りを収めましょう。

その代わり、1度ダンジョンに入ったからには攻略出来るまで出て来てはなりません。

必ず、ダンジョンを攻略してもらいます。」

そう言って”キッ“とシャンとウタを睨み付けるのであった。

「分かっているのだ。任せるのだ。」

「後もう1つ、あの時から精霊王様が消えてしまった。もし、ダンジョン内に何か精霊王に関する手掛りがあれば持ってきて欲しい。」

そう言って俺に頭を下げる村長のメイガスに他のエルフが言う。

「村長人間があのダンジョンに入れば直ぐに死んでしまいます。妖精のピー様が鑑定したら、その人の強さは冒険者ランクGかFクラスの強さしかないと聞いてますので、ここに残ってもらうのはどうでしょう。」

「フッ、冥王龍のクロとやらが人間の眷族と言ったそうだ。それがどういう意味か分からぬか、この人間の持つスキル、龍斬激切は人が何年修練を積もうが取れんよ。

それは聖龍様が使っていた必殺技のスキルだ。

ステータスとスキルにフェイクか何か手が加えられておるな、出なければプライドの塊の龍族が人族の眷族に成ることはない。

タクマとやらよ、1つここは、格闘術で私と手合わせしてくれぬか。」

「へっ?、村長は魔導師で騎士隊長をしていたとか、魔法でなくていいんですか?、それに自分は体術はLv1を持ってますが、格闘術はやったことが無いんですが」

「ウム、では体術で我の相手をせよ。本気は出さぬから安心していいぞ。」

「分かりました」断れる雰囲気では無い為、軽くやって負けてすぐ辞めようと思う。

村の広場に移動し、広場の中心に2人して行くと、周囲は村民のエルフが大勢集まって、お祭騒ぎだ。

メイファが近付いて言う。

「母は・・・村長はもうすぐ、天寿を全うする程の高齢者なのです。申し訳無いですが、本気を出さないで上げてください。お願いします。」

「まあ、自分もすぐに負けて辞めるつもりです。」

村長のメイガスと対峙して、始めの合図があると、村長が手招きで”クイックイッ“と掛かってこいと合図を出す為、ならばと力を抜いて体術の投げ技をする為、掴みに行くと、村長にあっと言う間にハラ、アゴにパンチと左足のスネとモモにキツイキックが入る。”ゴンゴン、ビシィビシィ“つい膝を地面に付けてしまう。手を本当に抜いているのかと思う程、強烈な攻撃が当たり、観戦していた周囲のエルフ達が失笑が起こる。

つい、カッとなり、村長の右手と胸元の服を掴んで、背負投を決めようとするが、掴んでいた俺の手が弾かれ空を泳ぎ、村長にビンタの往復を顔にもらってしまい、エルフの馬鹿にしたような大きな笑い声とブーイングが更に大きくなる。

「タクマとやらよ、なぜ本気を出さない。我が魔物ならすでにお前の命はないぞ。」

そう言われ、相手に対して失礼なことをしているんだなと思い、少々本気を出すことにした。

今の生活魔法ステータス制御のランク1(冒険者のランクGの相当Lv=19程度)を切り替え、ランク2(冒険者のランクE、Lv=39程度)とランク3(冒険者のランクC、Lv59程度)を飛ばしてランク4(冒険者のランクB、Lv=69程度)に設定し直す。

だが、魔法は使う気はない。龍の気をまとい瞬歩にて村長の右手を掴むと、村長も本気を出してきた。

俺の顔に高速のパンチと肘打ち、エルボー、膝蹴りの連打のコンボ技で俺のあごを狙うが、事々くかわすと、キンケリ、喉打ち、ミゾオチ、目つき等の反則技の連続コンボ技を次々と出すが、龍の気をまとった本気の俺はそれを事々くかわすと、かわされた村長はハイエルフの癖に、同じ様に龍気をまとい、更にドラゴニュートのように、龍のウロコが体全面に出て、腕に刃物のような30cm程の刀が両腕に生えてきて、龍技の手先刃で爪先が刃物のようになり、それで攻撃してくる。

後ろに下がって避けたつもりが、風圧で俺の頬を切り裂く、その手を掴みスキを見て村長の胸元の服を掴み、一本背負いを土の地面に放つと”ドン、ガハッ“と村長が倒れるのだった。

(シマッタ、つい本気を出してしまった。)

周囲のエルフからどよめきが起こる”村長が負けた“”嘘だろ本気の村長を人が倒したぞ何物だ“”あり得んあの村長が負けるはずがない“

「大丈夫ですか、直ぐヒールを掛けます」そう言ってヒールを掛けるとエルフの治療士も来て手当をする。治った村長が起き上がり、

「強いな、つい本気を出してしまったが、お主はまだ、大分余力を残しておったな。それでも負けるとわな。」

「すみません、手を抜くつもりが本気に、なってしまいました。でも、なぜハイエルフのメイガスさんが龍気を使えて、ドラゴニュートのようにウロコが全身に生えているのです。」

「ウム、話せば長くなる。飯でも食べながら話すとしよう。タクマの強さもわかった。これで安心できる。今夜はダンジョン攻略前祝いをやろうぞ。」

村長の家で晩飯を盛大にもてなされ、

「のう、タクマよ我の娘のメイファを花嫁に貰ってはくれないか?そしてこの国の守護者になって欲しい。この子は才能の塊で尽くすタイプじゃ、しかも飛び切りの美形、これ以上の子はおらんぞ。」メイファを見ると満更でもない様子だ。

「ハア、自分はまだ結婚とか考えてなくて、世界を回って旅しようと思ってまして、その間に死ぬかも知れないし、いつ戻ってこれるかも分かりません。それと、そう言うのは本人の気持ち次第ではないでしようか。」

「この子は、我の血を引いているからハイエルフじゃ、長生きするぞ。」

シャンが側で聞いていて

「タクマは妾のものぞ、誰にもやらんし、タクマは人じゃ100年も生きられんから、残るその娘が可愛そうというものじゃ」

「???、100年?何を言っておるのじゃ、我のスキル鑑定突破では、タクマの固有スキルやエクストラスキルに合体、限界突破、生活魔法、召喚魔法、星光神龍(OFF)、Ai大賢者(OFF)、古代神龍魔聖魔法(OFF)等などの文字が読めるのじゃがな。

これほどの逸材は滅多に出て来ぬ。星光神龍を何故かOFFにしてあるが、龍なら長生きするであろうメイファは、うってつけじゃ」

俺は思わず「シー・シーそれは、内緒です。」

シャンは驚き、ウタは疑いの目でハクは目が輝いて

「「「後で、話を聞かせて!!」」」と言う。

3人の追求がしつこそうだ。覚悟せねば。

「そう言えば、ドラゴニュートの話をするんじゃったな。少し長くなるが世界樹の話をしよう。」

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