第14話Lvの限界突破により、人外なチート能力発動
シャンは“召喚龍王”で変身し、500mの龍王となり、ダークドラゴンを相手にして戦い、ウタは人身変化を解除して1.5Kmのどデカい水龍リバイアサンになり、ポイズンドラゴンを相手にする。
残った鉄の身体のメタルドラゴンを俺が相手をして戦う事になった。
メタルドラゴンは全身鉄で30mの大きさで、背中一面剣が生えており、剣のハリネズミのようである。
動くのが苦手なようで主に攻撃はブレスか飛び道具かテイルウィップの尻尾をムチのように振り回し攻撃するのである。
シャンは俺が死んだら困る為、戦わないで良いと言うが俺には勝算があった。
この前の大魔王の魔族や魔獣、魔物、邪神、悪魔、邪竜、邪精等の数万の戦団を龍魔法のメテオで数万の敵を1人で倒した事により、ステータスが人としての上限をぶち破り、限界突破したのであった。
通常パーティー全員に経験値が割り振られるのだが、他のパーティー3人が離れていた為、全部自分1人に経験値が入ったのである。
人族のステータスの上限値がLv99止まりなのだが、自分はLv2000まで上がり、生活魔法も上限のLv9まで上がり、新たな生活魔法も取得しランクも9まで上がったのであった。
簡単に書くと次のようになっていた。
タクマ LV2000 Hp=22600/22600(7522600)
精神p=91400/91400(9091400)
Mp=48300/48300(5548300) 力=10120(970120)
魔力=14050(464050) 精神波=56900(1856900)
精神力=37500(1237500) 敏捷=10020(190020)
知力=18050(228050) 防御力=14090(1004090)
運=14100(MAXオーバー)
( )内の数字は龍王の玉のステータスに自分の上がったステータスがプラスされた物。
固有スキル=MAP、合体(眷族との合体。主導権は主人に有り)、限界突破(人としての限界値を超える)
エクストラスキル=生活魔法、召喚魔法、星光神龍(OFF)、AI大賢者(OFF)、古代神龍魔聖魔法(OFF)
となっており、これでも封印されている龍王の玉のスキル等は入ってないのだ。エクストラスキルの不明だったスキルも分かったが今はOFFにしてある。
昨晩寝る前に鉄剣の手入れをしていたとき、刃の部分に触れた時、粘土のように“プニュ”と曲がった為不味いどうにかしなければ、人として普通の暮らしができないと思い、生活魔法にステータスレベル制御があり、ランク1から9まで設定が出来るようなのでランク1には、冒険者ランクGの平均的なステータスレベルになるように設定して有るのを戦いの前に解除して本来の強さにしてある。
それにより、人外なチート能力が発動していたので、メタルドラゴン等自分にはノロマなカメに見えている。
実際メタルドラゴンは防御に絶対的な自信があるのか、攻撃含め動きが遅い、よって龍王の力やスキルを使わずに生活魔法のみで倒そうと思う。
ゆっくりメタルドラゴンに近付くと、メタルドラゴンは俺を睨み付けて、首を真上に向けてからイキナリ黒いブレスを俺に放ったのだ。
“ゴオオオオー”俺の後ろにはシャンとウタがいる為、避けることはできない。
そこで、生活魔法のバリアがランクが上がり、バリアのランクを7に設定すると、完全障壁になっていたので、それを前面に出すと幅30mの障壁が表れ、メタルドラゴンのブレスを完全に防いだのであった。
何事もなかったかのように、メタルドラゴンに歩いて近付くと続けて、尻尾で攻撃してくるが、その尻尾が全体的に刃物のようになっており、体長の倍近く伸びて、俺にムチのように振って刃物のテイルウィプとして、攻撃してくる。
高速で動いているがそれが今の自分にはスローモーションのように、ほぼ止まった動きに見えていた。Lvが上がったからだろう。
軽く避けながら、その尻尾に生活魔法を放つ。
生活魔法の爆竹がLvとランクが上がり進化して、ボムマジックウエポンになって、ランクが7から9まで上がって半端ない攻撃魔法となっていた。
まだボムマジックウエポンのランク7の強さと破壊力を試して無いので、先ずはそれから検証しようと思う。
ランク7に設定してそれを尻尾に触れて“ボム”と言うと“ドォン”と言う音と共に鉄のムチの尻尾の先が吹っ飛んで半分になっている。
更にメタルドラゴンに近付き足に触り“ボム”と言うと“ドォン”という音とともに足が吹っ飛んで行く。
“ギャアアアアーガガアァァー”とメタルドラゴンは鳴き声を上げ倒れると、背中の剣を四方八方に勢い良く発射する。
それも完全障壁を出してこちらに飛んでくるのを防ぐとメタルドラゴン自身が体を丸めてタイヤのようになり縦に回転しながら、こちらに向かって来る。
メタルドラゴンの背中の剣がスパイク代わりとなっているようで、物凄い回転とスピードで向かって来るので、そのまま完全障壁で受けると“ガリガリ、バキバキ、ボキボキ、ガキガキッガガガ”と背中の鉄の剣が全て折れて回転が止まるのでメタルドラゴンの腹の方へ周り、“ボムボムボム“と移動しながらハラ、ムネ、首に放つと”ドォン、ドォン、ドォン”と腹わたを巻き散らかして倒したのであった。
既にシャンとウタは相手を倒し終わって、俺の援軍に来たところだった。
俺がメタルドラゴンをアッと言う間に倒したので、言葉も出ずにホウけていて、“ハッ”と気付いたシャンが「凄い、いつの間にこんなに強くなったのじゃ」と言うのだった。
倒したドラゴン達をアイテムボックスに詰め込んでいると、10分経ったシャンの龍王が“シュルシュル”と小さくなっていき、人へ戻り眠りコケてしまう。自分のステータスもステータスレベル制御でランク1の冒険者ランクGにしてスキルのチート過ぎる龍王の玉の力は指輪のステータスフェイクでみえなくしておく。表示されないだけで普通に使える。
それを見てウタも水龍から人へと変身している。
そこへ、ハクとクロも戻って来て人へ変身すると、ハクのクロへの文句が始まる。
「アンタが、馬鹿すぎるからもう少しで大変なことになる所だったわよ。分かっているの」
「はい、申し訳ございません」
ハクが怒っているのでどうしたんだろうと思い
「向こうは大丈夫だったか?」
「それが主様、暗黒界の門から魔物がドンドン出てきていたから、ブレスで消し飛ばしたけど後少し遅ければもっと大変な事になる所でしたわ。」
「ウッウッウッ、申し訳ございません」涙を流しながら謝るクロであった。
ウタが言う「お前がそんなんだから、冥界を任された冥王龍なのに、まだ冥界を統治出来ぬのじゃ」
「すみません、すみません以後気を付けます。」クロは小さく縮こまって言うのだった。
アレコレするうちに3時間が経ち、シャンが目覚めるが疲れているのかフラフラである。
龍王の城前には龍の墓場があるが、反対側は更に広大な深い森となっていて、結界でも張ってあるのか線を引いたかのようにクッキリと砂漠地帯と深い森が別れている。
そんな時その深い森の遠くから“キャーキャーいや~誰か助けて”という声とともに、緑色の髪、尖った耳、とてもきれいな10才程の1.2m程のエルフの女の子が、黒い珍しい1m程のゴブリンに追い掛けられて此方に逃げて来る。
その上空からは羽の生えたチッチャな妖精がその黒いゴブリンに向けて、上空から色んな魔法を放っているが黒いゴブリンには効いていないようである。
通常のゴブリンは肌が緑色で、弱い魔法でもすぐに倒せるのだが、黒いゴブリンは魔法が効かないユニークモンスターのようで盾と剣を持ち気にせずにエルフの女の子をヨダレを垂らしながら一目散に追いかけている。
エルフの女の子も、時折後ろを向き魔法を放っているが、やはり黒いゴブリンには効いてないようで、魔法の耐性でも持っているのだろう。
このままでは、エルフの女のコが危ないので弓矢を構えて、黒いゴブリンに矢を放つと、こちらに気付いて盾で矢を防ぐのだった。
エルフより小さな女の子がこちらに何人もいるのに気が付き、黒いゴブリンはヨダレを拭き方向転換し、エルフを辞めてこちらに向かってきたのだった。シャン達女3人を見て改めてヨダレを流しながら向かって来る。
俺は剣を抜き迎え撃とうとした時、ハクが言う。
「主様、多分この魔物は先程の私達が取り逃がした奴ですので、ハクに任せてもらえませんか?」
「そう言うことなら、ハクに任せるよ」
「有難うございます。」そう言って鉄剣を抜き構える。
私達と言うとクロも参戦するのかなとクロを見ると、ボーとしている。
ゴブリンは、女の子は生け捕りにしたいらしく、男の俺は食料にするべく、剣を持つ俺に剣を振り被りながら向かって来るが、ハクが俺の前に立ち黒いゴブリンをすれちがいざま剣の一振りで、黒いゴブリンを真っ二つに切って倒したのだった。
「有難うございました。助かりました。あなた達は命の恩人です」
そんな時上空から「メイファちゃん、大丈夫だった?怪我はない?」と羽の生えた20cm程の緑の髪の小人の妖精が降りてきた。
「ピーちゃん、何とか助かった、怪我もないから安心して、こちらの方に助けてもらったの。」
「メイファを助けてくれて有り難う。ゲッゲッゲッ人間じゃん、何でこんなに小さい子供ばかりがこんなところで何してるのよ。
い~い、この城は龍王の城と言って、あの頭のイカれた凶悪な引き籠もりの性格が悪い、破壊好きなバカでアホのオタンコナスが居るから早く食べられないうちに逃げなさい。
もっとも、あんな引き篭もりの卑怯者で馬鹿な奴なんかは、アタシのパンチ一発でノックアウトしてやるけどね。
最近は龍王の気配が消えてたんだけど、ツイさっき龍王の気配がしたからここにいたら不味いのよ、仕方ないから精霊王の国の妖精の村とエルフの村にいらっしゃい。
本当は人族は立ち入り禁止だけど、メイファちゃんの命の恩人だから特別に許可してあげる。」
シャンはフラフラしながら歯を食いしばり、ワナワナと震えて怒りをこらえている。
「そうそう、あたしは妖精のピーて言うの宜しくね」
「俺はタクマ、こっちはシャン、こっちはウタ、こっちはハク、こっちはクロで俺達はパーティー名“ガチマヤー”という冒険者だ。」ハクは頭を下げて会釈するが、ウタとクロの2人はそっぽを向いている。
シャンは、フラフラしながら歯を噛み締めて妖精のピーを睨み付けている。
エルフのメイファが言う。
「あたし達は、先程の龍王の気配を探りに来たら、ここら辺にはいない、見たことのない黒いゴブリンがいて、あたし達を追い掛けて来たの。世界樹の迷宮、ダンジョンから出てきたやつかな?」
「違うわよ、い~い、龍の墓場の方から奴は来たのよ。それに、昨日までここら一帯は深い森だったのにあっという間に岩と小石と砂の砂漠になっているのよ。あの頭のイカれた龍王のせいね。
間違いないわ。一時龍王の気配が消えたから死んだと思っていたのに転生にしても早過ぎじゃない」
「あたし達はこの砂漠の原因も調べに来たの。何か知りませんか」
4人を見るとバツが悪そうに後を向いて居るので
「龍王を嫌っているようだけど、恨みでもあるのか?龍王がお前等に何かしたのか?」
「恨みどころじゃないわよ!遥か大昔、まだ神龍が龍王で龍王の玉のガーディアンをしていた時までは、精霊王様と神龍の龍王の国とは仲が良かったのよ!あそこに見える深い森が見えるでしょ。」
指差す先には、龍王の城前の龍の墓場の反対側の深い森を指している。
「そこには、妖精やエルフ族が守り、生活し暮していた世界樹が有ったのよ。
直径500mにもなる数千年も生きるどデカい大樹がね、後200年も生きたら宇宙脈に届き、宇宙樹に進化寸前のところで3匹の龍が来てね、あろうことか、龍のブレスを世界樹に吐いたのよ。
一匹はシルバー色のバハムートという龍と、一匹は水色のリバイアサンという龍ともう一匹は白い白龍の頭のおかしい龍達が世界樹に面白半分でブレスを吐いて世界樹を倒したのよ。」
シャンとウタを見ると、反対側を向き、汗をダラダラと流しながら小石と砂の砂漠の大地を指差して惚けて言う。
「広大な大地じゃな、素晴らしい」
「お姉様あそこを見てください。きれいな花が咲いていますよ。」
(そこは、お前らがクロをいたぶって、砂漠にしたろうが花なんか咲いてないだろうが)
ハクは目が泳いでいて、明らかに動揺している所へクロが余計なことを言う。
「アッシが聞いた話では、以前は世界樹の中に妖精の村とエルフの村が会ったそうです。
世界樹は年がら年中何らかの花と実を付けていて、甘い蜂蜜と果実が妖精とエルフの主食だったんですが、シャン姉、ウタ姉、ハク姉の3人がそれを全部食べてしまって、妖精とエルフの戦士や兵士、騎士、魔導師達をカンカンに怒らせてしまい、そいつ等の魔法でシャン姉達は死ぬほどの苦痛を与えたそうです。
そこから立ち直ったシャン姉とウタ姉とハク姉が怒ってブレスで世界樹を倒したんでさぁ。」
(うわ~名前で呼んだらバレるだろ、もう手遅れだけど)
「違いますわ、ハクはお二人を停めようとしていただけですわ!ブレスなど吐いてません!」
「そう云えば、一匹の龍は、停めようとしていたとか言われているわね。でも止められなかったから同罪ね。!!!、何であんたがそんなことを知っているのよ。おかしいでしょ。」
クロが余計なことを言う。
「その有名なバハムート事シャン姉とリバイアサン事ウタ姉とはこの2人の事さ」と指を指す。
後ろを向いて惚けていたシャンとウタが走って来て行き成りクロの頭を思いっきり殴る“ゴオン”
「「余計なことを言うんじゃない、このバカ!!」」
「“グゥオオオオー”イッテェ、スミマセン」と言うクロだったが
「アニキそう言えば、世界樹を倒した時、その時神龍はもの凄く怒ってバハムートとリバイアサンの姉さん達のお尻を腫れるほど叩いて、罰として龍の変形体を封印して二人が同時に遊べないようにしたとか聞いてます。」
「変形体?、人化の術で人に化けているよな?」
「主様、龍の変形体とはこういうものですわ。」
ハクが人化の術を解き、羽の生えたゴジラのような体型から蛇のような長い体になる。
「へぇ~ハクはゴジラのような体型からヘビのような体型に変身できるんだ。凄いな」
「アニキ、アニキあっしも出来やすよ。」と胸を張っている。と言うことはシャンとウタはもしかして
と思っていると
(“ぎゃ~ウソぉー”“ヤバイ本物の龍が居るじゃない”)メイファとピーは二人してこそこそ話をして、
「もしかして、シャン姉とウタ姉と言うのはあのバハムートとリバイアサンの極悪2人組なの?」そう言うとガタガタ震えだしてユックリと後退りをして、逃げる体制に入っている。
「大丈夫ですよ、この二人は成長して大人ですから、お二人に危害は加えません•••多分」と子供体型の二人を指差して、
「シャンよく我慢できたな偉いぞ、ウタもな」
「我の文句が出なかったから我慢していただけだ」
「妾は今は疲れていてフラフラしているから後でぶっ飛ばすつもりだ。」
「それを辞めて我慢を覚えなさい。暴力はいけません。でも、何でお前等世界樹を破壊したんだ。」
「我はバハムート姉さんが、舐められないように泊を付けに行くぞと、そそのかされたのだ。」
「ガッハハハハ、イヤ~あの時は神龍に酷い目に合わされたのだ。」
「反省しろバカ。やっていいことと、いけないことがあるだろうが。」ついゲンコツをシャンに放つ。
それを見ていたエルフのメイファと妖精のピーが
「「ウソオー、やっぱりその子供達はバハムートとリバイアサンなの!、あのリバイアサンの龍王にゲンコツを放って説教出来るなんて何者?」」と驚いている。
「神龍は何故龍王の玉のガーデンを辞めてシャンが龍王をして守っているんだ?」
「アニキ、アッシが知る限りじゃ、神龍はバツが悪くなって宇宙にパトロールに行かねばと、逃げるように聖竜に龍王の玉のガーディアンを押し付けて•••イヤ、譲ったんですが、聖竜も年を取りすぎて転生の時期だからと、これまた逃げるように、バツとしてバハムートの姉貴に龍王の玉を守るガーディアンとして龍王の玉を守るように命じたんでさぁ。
バハムート姉貴は外に出すと何をするか分からない必ず悪事を働くってんで龍王の城に閉じ込める為でもあったらしいです。
それに、水龍のリバイアサンの姉貴と二人にすると悪さをするからと、二人を引き離すため水龍は海の平和と治安を護るようにと厳命され、アニキの言うゴジラの体型変形体を封じてヘビの体型に固定し、人化の術以外だと陸上の動きを制限時間30分を設けて不便なものにしたそうですよ。まあ、住む世界が変わったということです。」
そう言うとシャンとウタが走って来てクロに思いっ切りゲンコツを叩き込み“ゴオン、ゴオン”
「「昔の事をバラすんじゃない、このバカ」」
「じや、シャンは蛇のような体型を封印され、ウタはゴジラ体型を封印されてるんだな。」
メイファが「精霊王が姿を消した原因が、この人達なんて」
人の姿に戻ったハクが「私は止めたんですよ、でも力及ばず世界樹は倒れてしまいましたが」
「なあ、1000年近く立っているなら新たに世界樹は植えてないのか?、世界樹の種を植えれば又世界樹が復活すると思うんだけど」
妖精のピーが言う「あんたバカなの、同じ所に世界樹の種を植えないと意味が無いし、世界樹にならないのよ」
「世界樹の種はいくつか植えたのですが、別の場所に植えても木としての寿命には勝てず、単なる大木にしかならないのです。
千年樹にはなるが、世界樹のような力を持てないのです。世界樹があった場所は特殊な場所で地脈、霊脈、魔脈、龍脈、宇宙脈が交差しているバワースポットなのです。
そこに世界樹の種を植えたいのですが、幅500m程の巨大な穴が開き、その底にダンジョンが出来たらしく、強い魔物が出現して外に出るのを防ぐのに精一杯なのです」
「そうよ、あんた達のセイ何だから、ダンジョンをどうにかしなさいよ」
「ダンジョンの核を壊せば、多分ですがダンジョンが無くなり、そこに世界樹の種を植えれば世界樹が復活するかも知れないのです。
私と一緒にパーティーを組んでダンジョン攻略を助けてくれませんか」
「危ないから俺等だけで行ってもいいんだぞ」
「世界樹の種は、ある呪文と共に植えなければならないので、私も一緒に行かせて下さい。
それに底から物凄い邪悪な魔気と破気を持つものの咆哮が度々起こり、その度に弱い魔物が地上へと逃げて出て来ようとする為、暫くはエルフの兵士100人も同行させてください」
「分かった先ずは、その世界樹の跡の穴というのを見せてくれないか」
「はい、分かりました案内します。とうぞ」
「待ちなさいよ、アンタその低いLVで世界樹の穴の下のダンジョンに入ると確実に死ぬわよ。アンタは辞めときな」
ヤバイこの妖精のピーというのは鑑定持ちのようだ。俺の生活魔法のステータスレベル制御でランク1の一番低い設定の冒険者ランクG程度にしてあるステータスを見られているようだ。誤魔化すしかないようだ。
「大丈夫さ、俺は色んな魔導具を持っているから俺は見た目より強いんだぞ」そう言って以前シャンから巻き上げた魔導具をいくつか見せるとピーは魔導具にビックリしながら少しだけ納得したのだった。
深い緑の森と龍王の国の境目の、今は砂漠と深い森の間に来たとき、ピーが言う
「精霊の国と龍王の国との間には、強い魔物などに有効な結界が張ってあるの。
ここがそうよ。精霊王が龍族に怒って特に龍族が入って来れないように作った強力な結界なの」
そこを通る時、俺は普通に通れたがシャン達4人が抵抗が有るみたいで中々入ることができずに愚痴っている。結界は厚みが1m程ある。
シャン達が結界を通って来るまでエルフのメイファと妖精のピーと話をして情報収集をする。
「妖精の村とエルフの村というのは、どんなところだ、教えてくれないか」
「妖精の村には小人族も住んでいて共生しているわ。小人族は20cm〜50cmの大きさだから内等にしても違和感なく一緒に暮らしているわ。そしてその村の村長が私なのだ。えへへへへ。」
「エルフの村は樹の上に家を建てているの、私のお母さんが村長をしているの」
「!!!ハッ、そうかメイファのお母さんか、ププププ、メイファ耳を貸しなさい。」
そう言ってメイファに耳打ちをするがLVが上がり、耳が良くなっている俺には全部聞こえている
(い〜い、このシャンとウタという龍がメイファのお母さんの顔を見たらビックリするわよ。見ものだわー。クックックッ楽しみだわー。)
「姉ちゃん達、この結界は物凄い抵抗がありヤスが水の中を泳ぐようにしてかき分けながらなら、少しずつ入れないこともないです。」
「クロの言う通り、泳ぐようにして進めば少しずつ前へ進めますわ、お姉様」
「ふむ、水の中のようだとな、なら我が水龍には、無しに等しい」そう言ってウタは普通に歩いて結界を通ろうとして、頭を結界に思いっ切りぶつけるのだった。
「痛ーい、何だこれは鋼鉄よりも硬いし完全な壁だぞ」
「おかしいですね、精霊王の結界は最低の方まで力を弱めて来ましたけど」とメイファが言うとピーが
「結界を弱めても、龍族以外はスンナリ通れるけど、龍族には厳しいようね。まあ、これは言うなればバハムートとリバイアサンの為に作ったような結界だしね。」
「フッフッフッ、何のこれしき頭を使えば良いだけの事。水の抵抗のようで泳いで通ればいいという事は、つまり、水の流れと同調すれば、通れるという事。ならば、水魔法で、この身体を包み通ればいいだけの事。」そう言うとウタは、自身の周りを巨大な水の玉で包み結界を通るのだった。
それを見たシャンは、
「ガッハハハハハッ、そんな結界、妾には効かぬ、力づくで通ればいいだけの事。」
そう言ってシャンは、力づくで結界に入って行くが丁度半分入った所で、“ピタッ”とシャンの身体が動かなくなって
「ぐぬぬぬぬーッ、これしきのことで、負けてたまるかー」と2時間程粘ったが、
「ウッウッウッこんな物に妾が負けるはずがないんじゃー」と言いながら涙を流すのだった。結局自分等が手を貸して何とか通れたのであった。
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