第7話龍王の玉の力

今まで訓練で忙しくて、ステータスの確認を忘れていた。今のステータスは、

“村上 タクマ(男) 独身 13才 人族 称号=龍王の玉と結合した異世界勇者 状態=正常(龍王の力、現在OFF) 職業=冒険者ランクH 加護=リュウグウ光神 Lv=5 

Hp=109(7500000)/109(7500000) 

精神p=1575(9000000)/1575(9000000)

Mp=350(5500000)/350(5500000)

力=43(960000) 魔力=39(450000) 精神波=10990(1800000) 精神力=1425(1200000) 敏捷=29(180000) 知力=48(210000) 防御力=42(990000) 運=95(MAX)

スキル=剣術LV1 盾術LV1 槍術LV1

弓術LV1 投錨術LV1 体術LV1 剣技1貫通突き 言語理解 アイテムボックス(無限、時間停止) 異常耐性 (龍王の力OFF)

固有スキル=MAP (龍王の力OFF)

エクストラスキル=生活魔法、召喚魔法、★?、★? (龍王の力OFF)

うわぁ~なんじゃコリャ、龍王の力現在OFFと書かれているが、それをONにすると( )内の数字のステータスに成るということか?。

冒険者ギルドで登録する際、ステータスを見る水晶が割れたのが納得できる。

スキルも龍王の力の各スキルが使えるということか?

称号が異世界勇者かも知れないから、異世界勇者に確定されている。

やばい、こんな化け物の力は要らない普通に生きて行ければいいんだからこの力は一生封印だな。何かあればONにするけど、今更ウェイン神聖国家の王室に行って力を得ましたと言う気もないし、魔王とか魔族とか人を救うとかは、勇者に任せて、俺は好きなように生きて冒険者になって、色んな所を旅して、珍しいものを見て、美味しいものを食べよう。

エクストラスキルに召喚魔法が増えているな。と見ていると召喚魔法Lv1の為、召喚タイム1分間とある。

完全に見られたら不味いし、バレたら拘束されて命令のまま生きる人生は考えられない。

俺は異世界では誰にも気兼ねなく、自由気ままにのんびり生きたいので、鑑定とステータスフェイクの指輪で一般人並みに書き換え、次のようにした。

タクマ 13才 状態=正常 職業=冒険者ランクH Lv=5 Hp=109/109 Mp=350/350 力=43 魔力=39 敏捷=29 知力=48 防御力=42 運=95

スキル=剣術LV1 盾術LV1 槍術LV1

弓術LV1 投錨術LV1 体術LV1 剣技1貫通突き 言語理解 生活魔法Lv1

と書き換え、異世界人とバレないようにしたがフェイクしているだけなので、普通に使えるのである。

「この龍王の玉とやらは、どうすれば取り出せるんだ」

「お前に愛されて、一晩共に過ごせば我に力が入って来ると聞いてるぞ」

「やはり、どう考えてもそれって、俺の子供を産めって言ってると思うぞ」

「なぬーっ、クソムシの子供等産んでたまるか」

「その龍王の玉というのは、取り敢えず俺の魂と結合しているらしいぞ。」

「何とかして、龍王の玉を取り返すまでは、お主と行動を共にするぞ。我は龍王の玉のガーディアンなのだからな、お主から離れる事は出来ん。」

「言っておくが原因を作ったのは、悪いのはお前だからな、俺は冒険者になって生きていくと決めているから俺の邪魔はするなよ。」

「ぐぬぬぬぬぬ、致し方ない。お前の言う冒険者とやらは、面白いものなのか?」

「面白いかは、分からないが便利な物だと聞いている。例えば依頼をこなせば、お金が入ってくるし、討伐した魔物は魔石や素材も買ってもらえるし、国の境の門とか、他の国の移動に必要な身分の証明もやってくれるし、国からの情報や冒険者ギルドからも情報を貰えるんだ。」

「よし、我は龍王の城から出たことがない。我も色々見てみたいし、旅先での美味しい食べ物にも興味があるから妾も冒険者とやらになるぞ。どうすれば良い。」

「分かったじゃ一緒に冒険者ギルドに登録をやりに行こう。でもその前に目立ちたくないから、鑑定とフェイクの指輪でお前のステータスを弄くるぞいいな」

「何故目立ったらダメなのじゃ。一目置かれたほうが人がひれ伏すだろうに。」

「世の中には悪い奴が一杯居るんだからな、それに異世界人だとバレたくないんだ。生きづらくなるからな、だからお前も龍王だとバレないようにな。

冒険者に登録するには名前が必要だな名前はないのか?」

「名など貰ったことがない。」

「それじゃ呼ぶのに不便だし、冒険者登録に必要だから今から俺が付けるけど構わないか?」

「いいぞ、それに縛られる事もないし、人の命は100年だろうし、短い間付き合ってやる。」

「じゃ、エンシャントドラゴンらしいから、“シャン”がお前の名前だ」

「シャンか、分かったいいだろう」

と決まったと同時に2人の身体が“ピカーッ”と光り、その光が俺へと入り収まる。

「今、何が起きたんだ?」

「ぎゃー、何たる事、妾がお主の眷属という事になっているぞ、人如きクソムシの眷属とは龍王の恥じゃ〜、ぎゃ〜ぎゃ〜ぎや〜、」

「分かった、解除してお前とは縁を切るからどうすればいいんだ」

「妾は知らん、解除して縁を切ったら妾を置いていくつもりか?」

「まあ、そうなるな、元々1人で旅すると決めていたし」

「ぐぬぬぬぬ、妾を1人にするでないと言うに•••••仕方ない短い人の命じゃ涙を飲んで付き合ってやる。」

「一緒に来るからには、ルールを守ってもらう。それができねば、縁を切ってお前が探せない所へ行き、二度とお前とは合わない。」

「ぐぬぬぬぬ、どういうルールだ。」

「①つ、俺を食わない。

②俺を騙さない、罠に掛けない。

③俺を裏切らない、嘘をつかない。

④俺にSEXを強要しない、襲わない。

⑤俺の言う事は絶対に守る事。

⑥人は殺さない、食わない。

⑦俺とお前の秘密をバラさない。どうだ守れるか」

「ぐぬぬぬぬ、分かった約束する。」約束したことで龍王こと、シャンに鑑定とフェイクの指輪を渡してステータスをフェイクし、操作する。

今のシャンのステータスは

シャン(エンシャントドラゴン、メス) 9歳(930歳)

ドラゴニュート人族(龍族)  称号=龍王の玉(封印中)のガーディアン、元無敵の龍王、タクマの眷属

状態=正常(全ての力を封印され人族に変身中)   LV=7 HP=120/120 精神P=190/190  MP=90/90 力=39 魔力=27 精神波=140 精神力=95

敏捷=35 知力=25 防御力=12 運=16

スキル=体術Lv1 剣術Lv1 (他封印中)

固有スキル=(封印中)

エクストラスキル=(封印中)

これをステータスフェイクして次の様にした。

”シャン(女) 独身 9才 人族 状態=正常  職業=無職 Lv7 Hp=120/120 Mp=90/90    

力=39 魔力=27 敏捷=35 知力=25 防御力=12  

運=16

スキル=体術Lv1 剣術Lv1

とフェイクした。

Lvが1から7まで上がっているのにはビックリした。流石はドラゴニュートすでに自己流だろうが体術Lv1と剣術Lv1を身に付けていた。

龍王の城からここまでは、ランクの高い魔物もいただろうに、身に付けていた魔導具で魔物を倒したか逃げ回ったのだろう。

シャンと名付けてから、2人の身体が光り、その光が俺に入ったのでステータスを確認するとエクストラスキルの召喚魔法の( )に(龍王)と書かれていた。シャンがうるさいから黙っておく。

城の門を通り冒険者ギルドへ行き、受付の人族のメルルさんのところへ行く。

シャンの分の冒険者登録料を俺が出し、魔法の水晶で犯罪者確認をした。割れるのではないかと思ったが何とも無く、無事冒険者ランクの仮H見習いのプレートをもらったのだった。

12才迄は仮H見習いが普通との事。

依頼板の方へ行くと、冒険者ランクHは見習いの為、掃除や引っ越しの手伝い、薬草採取、皿洗い、ドブ掃除等の誰もやらない様な仕事がメインだ。

こういう下準備が新入りの冒険者を死なせない為の冒険者ギルドの気配りのようだ。

こういう低位な依頼をこなしながら、冒険者の仕事を自覚や経験を積ませ、死なない学習を少しづつさせているようだ。

シャンが冒険者でやっていけるか、相棒として務まるか、一緒にやって背中を任せられる事が出来るかを見たい為、特にキツイ、汚い仕事をやってみることにした。まだ、パーティー申請はしていない。

選んだ仕事は、その中でも実入りが良い下水道のドブ掃除だ。1袋分=銀貨1枚とある。

地下の下水道に流れ着くゴミ出しを依頼板から取って受付のメルルさんの所へ持っていく。

「なんの仕事を選んだのじゃ」

「仕事を選べる程、冒険者ランクは高くない。入ったばかりだから食っていくために雑務の仕事さ」

「そうなのか、じゃ頑張って早く冒険者ランクを上げて、バンバン魔物を猟ってやろうぞ。」

受付のメルルさんが言うには「この依頼の仕事、皆汚いと言って誰もやりたがらないんですよ。

タクマさんが受けてくれてとても助かります。

ギルドを出て左の方へ行くと、地下下水道を管理している人が居る小屋が有りますので、そこで詳しい話を聞いて下さい。」

冒険者ギルドを出て15分程話をしながら歩いていると地下下水道を管理している管理小屋に着く。

管理人は70才を超す腰の曲がった老人だった。

「冒険者ギルドから来ました。依頼のドブ掃除のものです。」

「おおーそうか、最近の若い冒険者は皆、やりたがらないんじゃよ。助かるよドブ掃除とは別に中に魔物ランクHのゴッキー(30Cmのゴキブリの魔物、臭い腐臭の液を口から飛ばす)や魔物ランクHの角マウス(1m50cmのネズミの魔物)やスライム魔物ランクHという魔物がいたら、別途1匹5銅貨払うから退治も頼むよ。

討伐証明ゴッキーはヒゲ2本1組を角マウスは1mの尻尾を切って持って来てくれ、スライ厶は倒したあと水が抜けて干乾び魔核が葉っぱのようになるからその魔葉と呼ばれるものを持ってきて欲しい。

もう3年程掃除をしてないから、中がどうなっているか心配じゃよ。

出来れば1人1日5袋分を出来ればやってほしい。

1袋1銀貨(千円)だから、5袋5銀貨✕2人で小金貨1枚(1万円)が報酬になるそれでいいかな。

勿論それ以上ならなお良いからここにある袋を使ってくれ。

袋は1m程の袋が200枚程用意されている。

では、頼んだぞ。

そうそう夕方過ぎれば鍵を開けっ放しでワシは家に帰るでな、精算は翌日になるから、その日に精算したければ、日が落ちる前に出て来て精算してくれ。」そう言って地下下水道の入口のドアを開けてくれる。

中に入ると物凄く臭いし、ジメジメして真っ暗である。

「うわーっ、真っ暗だな灯りが必要だな、シャンもタイマツのような明るくする物は持って無いだろ」

「うむっ、そういった物は持ってないが、お主エクストラスキルに生活魔法があるから、使えるじゃないか、その中にライトが有るはずじゃが」

「えっ、そうなのか、でも杖を持ってないし、詠唱も知らないんだ。それに魔法は全く使えないんだ。一度戻ってタイマツを用意してくるか。」

「何を言っておる。お主のはエクストラスキルに生活魔法が有るのじゃろ。一般人の様にスキルにあるのではなくて」

「???、ああ、エクストラスキルにあるが何か意味があるのか」

「エクストラスキルにある生活魔法とは300年前に邪神、悪魔、魔王を倒し人類の危機を救った勇者のグループの中の大賢者が一般人でも邪神、悪魔、魔王、邪竜、邪鬼、魔族等と戦えるようにと、作ったエクストラスキルだぞ、魔法名をいうだけで杖も詠唱も要らんだろう。」

「えっ、そうなのか、でも使い方が分からないが、そのエクストラスキルの生活魔法はそんなに凄いのか?」

「エクストラスキルの生活魔法も300年経った今では衰退し、劣化しエクストラスキルから単にスキルと変わるとは人類は情けないのう、しかも人のメスしか使えないと来ている。

いいか、エクストラスキルは、300年前に大賢者が邪神や悪魔、魔王等を倒した際、それに一般人が対応出来るようにエクストラスキルとして、各種魔法を強化、強力にして集めて修正集結した優れものじゃ、その魔法を高々300年の平和で忘れ去るとは、だから魔族が復活し人の存続が危うくなるのじゃ、情けない。

エクストラスキルはON、OFFが有るはずじゃ、ONのままでは、無意識に魔法を使い人類を国を星を滅ぼしかねないから、大賢者が苦肉の策として作ったと聞いている。

お主が他の魔法を使えないのは生活魔法に全ての魔法が吸われているからじゃ。大賢者からそういう仕組みだと聞いている。

生活魔法に意識を集中してみよ。」

何か凄いことを言っているようだが、言われるがままエクストラスキルの生活魔法に集中すると、確かにON、OFFが有り現在はOFFになっている。

意識を集中してONを見るとOFFからONへと切り替わり目の前に生活魔法Lv1とLv2で使える魔法が表示される。

俺の生活魔法は今現在Lv2で有るらしい。

ただの一般人が持つスキルの生活魔法はLvは存在しないが自分のエクストラスキルにある生活魔法はLvが上がるらしいし、ランクもある。生活魔法Lv1とLv2の表示を見てみると、次のようになる。

生活魔法Lv1は

★水分補給(ランク1)=喉が乾いたときにコップ1杯程度の水を出す(水魔法)•••必要Mp=2

★乾燥(ランク1)=熱風で濡れた布等を乾かす(火魔法、風魔法)•••必要Mp=2

★ライト(ランク1)=暗いところを照らす。ローソクの灯り程度(光魔法)•••必要Mp=2、約1分間

★送風(ランク1)=微風を送る(風魔法)•••必要Mp=2

★振動(ランク1)=マッサージに使用(土魔法)•••必要Mp=2

★プレス(ランク1)=重しで服のシワを伸ばす(重力魔法)•••必要Mp=2、10Kg

★強化(ランク1)=壊れ易いものを強化して壊れにくくする(身体強化魔法)•••必要Mp=2

★鑑定(ランク1)=食べ物が腐ってないか、食べられるかを見る(無属性魔法)•••必要Mp=2

★声拡声(ランク1)=遠くにいる人に声を掛ける(無属性魔法)•••必要Mp=2

生活魔法Lv2で覚えたものは

★洗浄(ランク1)=身体、服の汚れを落とす(聖神魔法)•••必要Mp=4

★着火(ランク1)=薪などに火をつける(火魔法)•••必要Mp=4、ローソクの火程度

★ソフトヤワイ(ランク1)=家庭菜園で土を柔らかくする(土魔法)=必要Mp=4

★ハードカタイ(ランク1)=ドロドロ道を硬くする(土魔法)=必要Mp=4

★ヒール(ランク1)=軽いスリ傷を治す(白魔法)•••必要Mp=4

★殺菌(ランク1)=傷口の細菌を殺し化膿止め(聖神魔法)•••必要Mp=4

★調理(ランク1)=覚えた調理を魔法で固定させ再現(無属性魔法)•••必要Mp=4

★解体(ランク1)=食材の肉、魚の解体骨の取り方三枚下ろし等1度自分でした後魔法で固定再現(無属性魔法)•••必要Mp=4

★スロー(ランク1)=家の中の足の早い害虫の動きを遅くして撃退(時空魔法)•••必要Mp=4

スゲー、俺本当に魔法が使えるのかと、試しに生活魔法のライトを叫ぶと頭上1mの所にローソクの火程度の明かりが灯る。

Mpを確認すると2減っていた。本当に魔法の名前だけで発動したのだった。

嬉しいのと周囲が暗いので2m歩くごとにライトを唱えていたら10回目の時、ライトがランク1からランク2へ上がり、それと同時にランプのような明るさになり1分間灯っていたのが10分間に伸びたのだった。Mpの消費を確認すると2のままであった。

これは便利だけど、あまり聞かないランク?と思いランクに意識を集中すると、(ランク3)=持続1時間松明のような灯り、(ランク4)=持続5時間焚き火のような灯り、(ランク5)=持続24時間サーチライトの様な灯り、•••••••••(ランク15)持続1ヶ月太陽のような灯りとランクが上がるごとに明るさが増す様であるがMp消費は2のままであるらしい。

とても使い勝手の良い魔法である。

下水道を見ると、山のようにゴミが溜まっており、ゴミ袋へと入れていき、30分も経たないうちに10袋分をパンパンに詰めて入り口へと向かう。

管理人さんにそれを渡し、依頼完了のスタンプを押してもらい、中にはまだ沢山のゴミがあることを言うと追加依頼で頼むと言われ、又10袋受け取りゴミを拾うが直ぐに一杯となり、何度も追加依頼をお願いされる。

入口近くで10往復2人で200袋分のゴミを出して、袋の在庫が無くなったのとMp切れもあり、その日は依頼完了となり、帰りに「明日も頼むよ」とお願いされたのだった。

シャンも特に文句を垂れることもなく、黙々と仕事をこなしていた。

帰りに冒険者ギルドへ行き、金貨2枚(20万円)の収入があり、シャンと1/3づつ分け残りの1/3は飲食代と宿泊代その他雑費代としたのである。

帰りは酒場にて酔い潰れるまで飲み食いして、帰ったのであった。

1つのヘヤ、1つのベットだが勿論何もせず朝になった。

翌日安宿で朝飯を食べていると

「のう、タクマ今日は魔物も倒したいのう。じゃないといつまで経ってもLvが上がらん」

「そうだな、じゃ今日は昨日と同じ200袋分のゴミを出したあとは、魔物のスライムとゴッキーと角マウスの退治といこうか。」

「うむ、ようし、今日は魔物退治1000匹と行こうかの。タクマ勝負じゃ、どちらが多く狩るかのな」

「良いだろう。しかし、攻撃魔法は地下では危ないから無しな、剣での勝負だ。負けたやつは勝った人のマッサージをするのでどうだ。」

「いいだろう、ちなみにハンデとして我から取った剣と索敵のネックレスを返してくれ。

我の剣術を見せてやろう。クククッ、マッサージをさせてやる。フフフフフ」

「これはもう、俺の物だからな、予備の鉄剣と索敵のネックレスを貸すだけだぞ」武器がないと勝負にならないので、そう言って渡したのであった。

もう勝ったつもりでいるシャンであった。

管理人さんから先に200袋をもらい、下水道へと入り、生活魔法Lv1のライトで明るくしてゴミ拾いを2時間で200袋パンパンに詰めて終わらせてから、アイテムボックスへと入れ、魔物退治を5時間勝負と決めて奥へと入って行く。

中は凄く複雑に道が別れており、迷路のようである。

別れ道まで来たときに、急にシャンが走り出し右側の道へ行く。

仕舞ったシャンに索敵のネックレスを渡していたんだったと思い出す。

仕方無しにシャンの後を追う。

すると今まで何処に隠れていたんだと突っ込みたく成る程の200匹近くの角マウスがいる。

角マウスは尻尾も合わせると1.5m程で尻尾だけで、1mはある。

角マウスはすばしっこく、角マウスの武器は頭の角と牙と尻尾で角は10cm程で刺しに来て、噛みつかれると前歯にいる病原菌を相手に移す。

すると噛まれた人は脱力感に襲われるのだ。噛まれまいと避けるとそこに、ムチのような尻尾の攻撃がくる厄介な魔物だ。

シャンが次々と倒し、角マウスはパニックになり、逃げる者襲ってくる者がいて、シャンに負けじと剣を振るうが角マウスの素早さに上手く対応できず結局俺10匹、シャンが110匹を倒し、残りは逃げてしまったのだった。俺の完敗だった。

「ふはははははは、タクマ見たか、これが我の強さじゃ、本来の力はこんなもんじゃ無いがな、がっはははははは。」と得意気であった。

その日、1日でドブ掃除金貨2枚、角マウス計120匹倒し、小金貨6枚(6万円)を冒険者ギルドで精算し、今夜シャンをマッサージすることになった。

食事時に、シャンは

「やはり、勝者は酒を飲むべき」だと、強い酒を何杯も飲み倒れてしまった。

俺がした勝負の約束なので、シャンをベットに寝かせてから、生活魔法Lv1の振動(ランク1)にて、背中をマッサージしたのであった。

翌朝、マッサージをしたからか、

「今日も体調バッチリなのだ、又今日もタクマにマッサージをしてもらうのだ。」と張り切っていた。

それから、2週間毎日ドブ掃除と魔物刈りをやり、シャンに勝負で負けて毎日マッサージをやるハメになってしまった。

言い出しっぺだから文句は言えないが、索敵の魔導具は反則だろうと内心思っていた。

ただ、魔物刈りの力は、最近は均衡してきていた。

2週間ドブ掃除と魔物退治をしたおかげで、冒険者ランクG駆け出しに1つランクが上がっていた。

Lvも6に上がり、生活魔法もLv3になり、新たに9つの魔法を覚えていた。

龍王ことシャンが何故、ドフ掃除を文句も言わずに

やれるのか、疑問に思い

「シャン、冒険者の仕事はキツイだろ、臭いし今は弱い魔物しか居ないのに、よくお前持つな、俺は直ぐに文句を言って辞めると思っていたぞ、偉いなシャンは見直したぞ。」

「フム、我も最初は辞めようと思ったが、何故か面白くなってやってしまっている。

お主が勝負の賭けのマッサージをとぼけてやらなかったら、お主を信用できなくなって辞めたかもな。

それに龍王の城に、ずっと500年何処へも行けず、動けず住んでいたからやること成すこと全てが新しい事や初めての体験ゆえ少し楽しい。

いつも1人であったから、余計楽しいのかもな、余計なガーディアンという責任のある仕事をしなくてもいいし、今は自由を楽しんでいる。」

「ふうん、そんなもんか、明日からは冒険者ランクも上がったし薬草採取と、ゴブリン退治に行くぞ」

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