第6話龍王の魔導具を全部回収
「フフフフフ、バカめこれを見よ魔法キャンセルの指輪じゃ、逃してたまるか。財宝をタダでやるとは言ってない、妾と一晩過ごしてからと言う約束じゃ」
「分かった。一晩一緒に過ごすだけでいいんだな、今持って装備しているのも全部貰えるならいいぞ」
(クッククッ、龍王の玉さえ取り戻し、力が戻ったらこんな魔導具など無くても妾は無敵になる。クックックッくれてやるわ。暫く喜ばせてやろう。クソ虫、ゴミ虫にはその後地獄を見せてやろう。)
「良かろう、妾が今持っているのは、妾の宝物ばかりじゃが、良いだろう全部お前にやろう。」
(クックックッ見せびらかして自慢してやろう。)「今身に着けている身体中の魔法の魔導具を見せてやる。」
「コレは、豪炎の指輪、雷龍の指輪、氷雪龍の指輪、ゴーレムの指輪、竜巻の指輪、身体強化の指輪、防御の指輪、スタミナ上昇の指輪、魔法キャンセルの指輪、さらに、透明のマント、分身の腕輪、アイテム収納(大)のカバン、超回復の足輪、龍聖の飛斬剣、龍神の完全防御のバハムートの盾、鑑定妨害の首輪、異常状態無効のベルト、結界の魔法の杖、MAPと索敵のネックレス、身代りの人形、目的羅針盤、召喚神聖魔獣キントーンの腕輪じゃ、
見たかクソ虫、ゴミ虫めが、どうだ、このお子ちゃまの身体でも妾は無敵なのだぞガッハハハハハ。」と胸を張りドヤ顔である。
「カッカッカッカッ言葉も出まい、やっと観念したか、うぅーうん」と自慢げに言う龍王の腹が”グググ〜ゥー“と鳴った。
「ウッウッウッ、ほぼ眠らずに、ほぼ飲まず食わずでここまで走ってきたから、今頃になって腹が減って疲れが出てきたワイ。」
これはチャンスと思い、「王都に上手い料理を食べさせてくれる店を知ってるんだ。おごってやるよ、思いっきり食べていいからさ行こうぜ。」
「うむ、そうじゃな、ではご馳走になってやろう。」食道兼飲み屋をしている宿屋があり、そこへ行き、少しの食事と強い酒を沢山注文する。
二人で飲み比べをして、少し経つ頃空腹と疲労困憊の龍王は、酔っぱらいグースカ寝てしまう。
そのまま宿屋の一部屋を取り、朝までそばで寝る。
勿論何もしないが約束通り、龍王が装備をしている魔導具をすべてもらい、アイテムボックスに入れておく。
翌日目覚めた龍王が「妾の身体はどうだった。」と抱いたという前提で喋ってきたので
「物凄く気持ちよかったぞ」と言うと
「そうだろう、そうだろうとウンウン」と頷いて
「これで、龍王の玉も我が体内に入った。
妾の封印は解けて力もスキルも戻ったから褒美にお前を食らって妾の栄養にしてくれよう。
変化解除、龍変化”ムッムッ“何故じゃ元に戻らないではないか。お主ちゃんと一晩妾の側で寝たのだろうな?」
「勿論だ、一晩一緒に過ごす約束は果たしたぞ、約束は守ったから、もうお前とは関係無いからな。」そう言って宿屋の部屋から出ようとすると、
「何じゃー妾が持っていた魔導具が全部なくなっているぞ。」
「それもやるという約束だからもらったぞ」
「グググゥゥ〜待つのだ、無一文の全ての力とスキルが封印された妾を置いて行くでない。」
「じゃ聞くが、お前は今まで幾つの人の国を街や村を滅ぼし、何十万人の人を殺し、何百人の人を食ってきたんだ。」怒り気味に聞く。
「何を言っている。妾は龍王の球のガーディアンであるぞ。動かぬ龍王の玉を守るためどこにも行けぬ妾に国や街や村何ぞ滅ぼせるわけがないし、クソ虫、ゴミ虫、うじ虫如き卑しい人等一人も食ったことがないぞ。龍王の妾を殺しに来た人間は十人程は来たが、全て妾のブレスにて骨も残さず、灰さえも残さず消し去って倒してやったワイ。ガハハハハ。そもそも妾には、今までスキルにマナ吸引や無食生存があったから、飲み食い無しでも十分生きていけたし、妾は美食家じゃ人等というクソ虫等誰が食うか。お前は龍王の玉を身体に取り込んだから仕方なく食ってやると言うのだ。分かったか。」
フム、まぁ俺でも自分を殺そうとするものは殺すだろうし、自己防衛みたいなものか。
「じゃ、ここまで何を飲み食いしてきたのだ」
「主に魚や鳥とか木ノ実が主だな」
「どうやって、取ったんだ」
「お前に取られた魔導具に決まっておろうが」
「分かったが、お前は何か勘違いをしてないか、俺を食っても龍王の玉はお前の中に入らないぞ、先程のお前の話を考えてみたが、お前が守るべき龍王の玉を俺が持っているから、お前は俺を守り愛されて俺と一晩過ごせと言うのはつまり、俺の子を身ごもれと言うことではないのか」
龍王がショックの余り顔が青ざめ膝から崩れ落ちピクピクして“ガガガーン”という仕草を見せ
「馬鹿な馬鹿なあり得ない妾は龍王だぞ、人のようなゴミ虫、クソ虫、うじ虫が如き人の子を妾が身ごもるだと••••••グゥギャー」と納得がいかないと髪を掻きむしるのであった。
まぁ、人を食ったことがないならある程度信用は出来るのかなと思い、
「じゃ、俺は冒険者になって生きて色々な国を廻るから、お前も冒険者でもやってお金を稼いで食って行けよ。」
「まて、龍王の玉をお前が身体に取り込んでいるのじゃ、それを回収しないうちは絶対にお前からは離れないからな」
「今更だがその龍王の玉とは何だ、前もそんなことを言っていたが、俺はそんな物知らないぞ。」
「妾の城の隠し部屋にあった光り輝いて、宙に浮いていた空気のような玉だ。古代全ての龍王の力、知力、スキル、ステータス等を含め全ての力が詰まっている。それがお前の中に入ったのだ。」
ゲゲッそういえば、ゴブリンキングと戦っている最中、口から吐いた血が光り輝き、浮かんでいた玉に掛かり、俺の胸の中に入って来て声がしたっけ“魂と融合しました”とか、エッでもコイツが俺を城に転送したとか言っていたな。全部こいつが悪いんじゃないか。イライラして言う
「あのな、俺を悪者みたいに言うがな、そもそもお前が俺を転移させなければ、こういうことにはなって無いぞ。」
「ウッウッウッそれを言われると••••すまん、妾が悪かった。龍王の城で長い間退屈で、ヒマで、寂しかったのじゃ」
ふう〜ん、素直じゃないか、悪いやつには見えないな、でも俺を食べようとしたことは許せない。
そういえば今まで訓練が忙しくてステータスの確認を忘れていた。龍王の玉が俺に入ってのなら何らかの力が備わっているかもな。
「ステータスオープン」
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