第7話 因縁の相手が攻めてきて
なんやかんやで、私は幸せな学校生活を送っていた。
だけど、それも長くは続かなかった。
幼稚園時代のいじめっ子集団がせめてきた。
「ここに、佐藤はいるかー!」
「佐藤のやつ、逃げられると思うなよ!」
佐藤というのは、私の苗字だ。
数年ぶりで懐かしい感情があるのと、同時に恐怖もあった。
どこにいても、やってくる。
まさか、魔法学校にもやってくるとは思わなかったけれど、元いじめっ子軍団は何の魔力も持っていない。
だから、勝てっ子ない。
だけど、元いじめっ子軍団は次々に、人を殺していった。
「なんだ、こいつら?」
「人間の匂いがするけど、何者なんだ?」
「魔力は持っていないはずだ。
どんどん、魔法を使うんだ!」
元いじめっ子集団は銃や包丁を持っていて、それを使い、次々に銃殺や刺殺をしてくる。
魔法学校の生徒や先生たちの魔法で、少しずつ元いじめっ子集団を撃退している。
「佐藤は、どこにいるの?」
「佐藤は、どこかにいるはずだ。
探すんだ!」
私は槍をかまえた。
私が、当のいじめられっ子の佐藤だと気付いていないみたい。
「君のいう、佐藤って誰のこと?」
「は?」
「佐藤って、誰のことかって話よ」
私は、元いじめっ子のリーダーにそうささやいた。
「幼稚園の頃のひ弱な女のことだ!
坊主頭のな!」
「何のことかわからないけど、君のお目当ての相手はいないと思うわ。
早々に立ち去るのね」
「うちは、佐藤ってやつをいじめたいんだ!
いじめることを生きがいとしている!
今だって、そう!
いじめたいから、探しているんだ!
ストーカーしているんだ!
いじめをしていないと、禁断症状がでそうで・・・・」
「そんなことなら、重症ね」
「そうだよ!
重症だよ!」
「なら、昔の人がどこにいるかを探すよりは、お医者様を探した方がいいんじゃないかしら?」
「今すぐ、殺す!」
元いじめっ子リーダーが銃を向けたところに、バンピーロが私を救出してくれた。
「バンピーロ・・・・」
「セオリちゃんにひどいことをする人は、僕が許さない。
僕が相手だ」
「かかってきな!」
「バンピーロ、こんな相手に勝てる?」
「勝てる勝てないじゃない。
君を守るか、守らないかだ」
こうして、バンピーロが元いじめっ子に立ち向かった。
「一緒に逃げよう!
バンピーロ!
私は、君に生きてほしいよ!」
「はん。
あたしは人間世界でも警察に追われ、家族からも見放され、異世界では指名手配犯の身だ!
あたしの顔を見た以上は、簡単に逃げられるなんて思わない方がいい!」
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