No.5 Fランクのダンジョンへ
次の日の朝、朝食を食べ終えて、両親にダンジョンに行ってくると告げ、就職した時に買って貰った自転車でダンジョンに向かった。
向かった先は、僕の家の近くにあるダンジョン。古民家にダンジョンが現れて、調査のために封鎖されていた場所だ。現在は解放されている。
そのダンジョンの名前は、「兎住まう楽園」。Fランクのダンジョンである。
そこに常駐している高齢の男性のダンジョン管理者に冒険者カードを見せて、自転車を預ける。
本日は、平日である。朝早く来たため、他の冒険者は1人も見かけなかった。管理者に聞いたところ、今日はまだ誰も来ていないそうだ。元より、まったく人が来ないダンジョンだよって教えてくれた。ほとんど貸し切りじゃん、ラッキー。
現在のステータス・装備はこちら↓↓↓
♡♡♡♡♡
名前:
職業:ギャンブラー(補正:初期LUK+2)
Lv:0
〈ステータス〉
HP:3/3
MP:2/2
STR:2+2(4)
DEF:1+5(6)
INT:1
RES:2
AGI:3
DEX:3
LUK:5+5
〈スキル〉
「ダイスロール」「コイントス」「ポーカーフェイス」
〈魔法〉
〈装備〉
武器:ラッキーラビットの短剣
STR+2、LUK+5、スキル「クリティカル時ダメージ上昇:武器」
防具:初心者冒険者装備 一式(頭、胴体、腰、腕、足)
計 DEF+5
♡♡♡♡♡
「クリティカル時ダメージ上昇」
パッシブスキル
魔物の弱点に攻撃が当たった場合、その瞬間だけ数値が『STR×1.5(倍)』になる。
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初めてのダンジョンだというのに、緊張はしなかった。ダンジョンは実際どんなものなのかワクワクしていた。スキル『ポーカーフェイス』のせいで表情は動かないけどね。
事前に掲示板で調べたところ、見晴らしの良い草原のフィールドのみで構成された全5階層のダンジョンであることは分かっている。
名前の通りで、兎型の魔物しか出現しない。兎型の魔物が出現するダンジョンは、初心者にお勧めのダンジョンだと言われている。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ダンジョンに潜る前に、少しだけダンジョンについて説明しておいた方がいいだろう。
ダンジョンは世界各地の様々な場所に突然出現する。ダンジョン本体にランクらしいものはついていない。誰でも好きなダンジョンに潜れるのだ。
ただ、これを政府が良しとしなかった。ダンジョンによって難易度が全然違うせいで多くの死傷者が出たためだ。
日本政府が行った対策が、ダンジョンに『ダンジョンランク』をつけることだ。世界の国々も同様に『ダンジョンランク』をつけていた。日本はそれに便乗した形である。
『ダンジョンランク』は7段階。通常のA~Fランク、特別なSランクとなっている。
ダンジョンには、ある程度法則があるので、そこからダンジョンランクをつけていた。
Fランクは、5階層。
Eランクは、10階層。
Dランクは、20階層。
こんな感じだ。
Cランクからは、ダンジョンの難易度が跳ね上がる。
冒険者の中で『プロ冒険者』と呼ばれる始めるのはここからだ。
Cランクは、30階層。
Bランクは、40階層。
Aランクは、50階層。
階層は、こんな風に決まっていた。
5の倍数ごとに『階層ボス』が存在しており、倒すことで『転移陣』が開放される仕組みになっている。倒したパーティのみが『転移陣』を使用できる。
『転移陣』を開放すると、そこからダンジョンを脱出することができるし、再びダンジョンに潜る際にそこからスタートができる。セーブポイントのようなものだ。
階層ボス、最下層のダンジョンボス部屋には門だけしかなく、魔物も襲ってこない
ボス部屋には最大6人しか入ることができないため、冒険者協会は6人でパーティーを組むことを推奨している。
Sランクについては、A~Fランクに分類できないダンジョンのことを指しており、階層が不明で、ギミックも不明となっている。未知の部分が多く危険なため、基本的にAランク冒険者だけがSランクダンジョンを潜る許可を貰える。そのような、特別なダンジョンだ。
冒険者が嬉々としてダンジョンに潜る理由として、宝箱の存在は大きいだろう。
通常、魔物を倒すと魔石や素材をドロップしてくれる。しかし、ダンジョンのボスは例外で、これらをドロップしない。その代わり、宝箱を必ずドロップしてくれる。
ダンジョンのボスがドロップする宝箱のランクは次の通りだ。
木<鉄<銅<銀<金
宝箱の見た目で、判断できるので間違える心配はない。
より深い階層のボスを倒すことで、いいランクの宝箱を落としやすいようだ。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
現在、僕はダンジョンに潜って1階層を散策している。初めてダンジョンに潜った感想は省略させてもらってもいいかな。すごい、異世界に迷い込んだみたいだ。そんな感じの気分だったよ。表情に出せないって意外と大変なんだよ。
散策を続けていると兎型の魔物1体と遭遇した。
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