第25話 妹にアフターフォローを忘れるとトラウマが・・・

 昨日の最後に出てきたジャイアントボスフロッグの肉を戦々恐々としながら食した翌朝、俺はステータス画面とにらめっこをしていた。


 カエル肉の味?かなりあっさりした脂が特徴の鶏肉のような味わいだった。


 昨日の晩は塩ダレと醤油ベースの唐揚げにしたんだが今日の夜はカレーにしようと思っている。


 今からあの肉にどんな風に味を染み込ませるか悩む程には美味しかった。


 「それはまた後で考えるか・・・ステータス」


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 帝 拳信


 レベル 48


 筋力 457


 反応 482


 敏捷 442


 器用さ 440


 魔力 205


 SP 8


 スキル

 闘気(MASTER)

 気功(MASTER)

 波動撃

 破邪

 加速

 先駆者

 鑑定(MASTER)

 エネミーサーチ

 トレジャーサーチ

 アイテムボックス(MASTER)

 パワーチャージ(New)


 アーツ

 テンペスタ・ナックル


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 今回獲得したSPは全部で19だったので、その内11を気功などの戦闘系スキルに振り分けた。


 中でも新しく修得したパワーチャージのスキルは力を溜める事で次の攻撃の威力を2倍以上に引き上げてくれるスキルなので優先して振り分ける事にした。


 「あの時の最後の一撃は多分パワーチャージを使用していたと思うんだが・・・まぁ、次の戦闘で試す事にしよう」


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 スキル名 パワーチャージ


 魔力を溜める事で次の攻撃の威力を2倍以上に引き上げるスキル。

 スキルレベルが上がることで最大チャージ時間と威力の上限が上がる。


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 「・・・これは多分という意味だよな・・・」


 カエルに食らわせた一撃の時は多分5秒から10秒いくかどうかの時間だった。


 「そのぐらいの時間で次の一発が2倍以上の威力になるならこれはかなり強いな!」


 俺は良い感じのスキルを手に入れた事でかなりのご機嫌だった。


 「・・・後は理那にこの常闇草と、カエルの内蔵類を渡しておくか・・・後で怒られないといいなぁ・・・兄貴またカエル持ってきたの?とか言われそうだ・・・昔、理那に説教された女の子取説スパルタ講座の記憶が蘇る・・・」


 薬の原料になるような物とはいえ立派な女性という年齢の妹にカエルを、しかも内臓を渡しにいくのは正直後が怖い。


 「どっか適当な所によってデザートでも買ってやるか〜」


 俺は明日には探索を再開する為に例の石碑に手を触れてダンジョンから脱出し、駐屯地に通常のボスフロッグの素材をいくつか売り払い、近くにあったレンタカーショップで車を借りて理那の勤める病院に向かった。


 勿論、途中しっかりと理那の同僚の分(同じ所に勤めている葵と結月の分も含む)も含めた差し入れデザートを買っておいてから到着した。


 案の定、カエルの内臓の薬効成分を調べまくっていたせいか、新種の存在を聞いた時の理那を含めた女性陣の顔は中々のモノだった(男勢はマッドなタイプが多いらしく一部が歓声を上げていた)。


 そんな女性陣も俺が買ってきたデザートにニンマリとして気を取り直してくれたのが幸いだった。


 後で理那経由で愚痴を言われるのは勘弁願いたいからな・・・2時間は拘束されるしな、下手すると理那の片手に酒瓶があるパターンもあるし・・・その場合は二日酔いの面倒を見るまでがワンセットだ。


 到着して院長先生にも今回の素材の事を伝えて俺はすぐにダンジョンに戻った。


 因みに前回の分の素材の代金をこの時貰ったが30万以上になった。


 食材はまだ在庫がアイテムボックスの中にあるので俺はそのままダンジョンにトンボ帰りした。


 戻った後、俺はすぐに駐屯地を抜けて例の石碑から五階層のセーフティーエリアに戻ってきたが、時間は既に午後六時を過ぎていた。


 「今からカレー作るのもアレだしな・・・普通に野菜炒めでいいか」


 晩飯をちゃちゃっと済ませてあることを思い出す。


 「そういえば装備を手に入れたんだっけか・・・」


 そう言って俺はジャイアントボスフロッグから手に入れた具足を取り出す。


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 アイテム名 鬼蝦蟇の具足


 ジャイアントボスフロッグが稀に落とす具足で闇属性と水属性の耐性がある。

 魔力を込めて飛ぶと跳躍力が上がる効果がある。

 不壊とは言わなくても非常に壊れにくくまた劣化しにくい一品である。


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 「・・・流石レイドボスって所だろうか?まぁ、良いものを貰ったって事で使わせて貰おう」


 そう言って俺は鬼蝦蟇の具足を身に着けてみた。


 「うん、いいな・・・フッ!!セイッ!!セァッ!!」


 俺は少し身体を動かしてこの日はこのまま就寝した。

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