第9話 その帰り道
休憩を挟みつつ狩ったゼブラホーンの数はなんと18匹、一階層で狩った兎6匹も合わせると初陣であることも考えると大戦果ではないだろうか。
「・・・手応え的に結構レベルも上がったな・・・ステータスオープン」
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帝 拳信
レベル 10
身体能力値
筋力 98
反応 100
敏捷 96
器用さ 95
魔力 30
SP 9
スキル
闘気
気功(New)
鑑定
アイテムボックス
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そしたらスキルに見覚えがないスキルが付いているので試しに使用してみる。
「気功発動!!」
すると篭手や脚が仄かに光出した。
丁度そこでゼブラホーンが通り掛かったので、
「肉置いてけー!!」
「ヒヒイィィィン!!!?」
野蛮人となって襲いかかってみた、一発殴っただけでゼブラホーンの首が逝ってしまわれたので恐らく一時的な攻撃力の上昇の効果だろうと当たりをつける。
「・・・よし、鑑定」
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スキル 気功
効果 手足に魔力を集める事によって一時的に攻撃力を強化するスキル、使う事で強化値が上がる。
攻撃力上昇値は1.25倍
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攻撃力が1.25倍上がるとかなりの上昇値だな、しかも闘気と併用出来る感じがするな。
繰り返し使った闘気は現在1.4倍まで効果が上がっている。
「・・・スキルの熟練度も上がるのが早いんだよな・・・これも適正ジョブの効果だろうか?」
俺は自身の強さをしっかりと分析しながらSPを振り分ける。
振り分けたスキルは闘気に1、気功に1、鑑定が1、アイテムボックスが2、そして新しいスキルに破邪というスキルを修得出来るようなのでこれに1、波動撃という攻撃スキルにも1使用した、例によって残り1は温存している。
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スキル
闘気
気功
波動撃(New)
破邪(New)
鑑定
アイテムボックス
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スキル構成は現在このような形になっている。
破邪と波動撃は気功を修得した後にいつの間にか項目に追加されていたので恐らく闘気と一緒に修得する事で条件が満たされたのだと予想している。
そして、今新たにスキル項目を確認したら
恐らく鑑定のスキルレベルが鍵だと思われる。
破邪のスキルは幽体などの所謂アンデットにダメージを与えられるようになるスキルで常時発動型のスキルのようだ。
スキルレベルが上がるとダメージにボーナスが付いてくるようになるようだ。
波動撃は遠距離攻撃手段として修得したスキルでダメージ倍率は1.1倍で射程は20メートル程だ。
こちらもスキルレベルが上がるとダメージ倍率が上がる為、使用出来そうな場面があれば容赦なく使っていく予定だ。
それから二階層から一階層に移動して再び山林を移動している途中で前方の草むらが音を出して揺れる。
俺は不意打ちを受けないように草むらから距離をとって構える。
ガサッ!!ガサガサッ!!
「ピュイイイイ!!」
すると柴犬よりもデカい角もデカい角兎が草むらから飛び出して来た。
俺は直ぐ様闘気と気功のスキルを発動させて真っ直ぐ突撃してくる大型角兎を迎撃する態勢を整える。
角兎はなんと首を狙って突撃してきたが、
「・・・どっせ〜い!!」
初戦闘時と同様に躱して角をキャッチし、そのままぐるんぐるんと振り回してから地面に叩きつけた。
ドォンという音を立てたが、角兎は全然ダメージを受けておらず直ぐ様拳を叩きつけに近づこうとしたが、
「危な!?」
角兎は角を振り回してこちらが近づくのを阻止した、俺はまた距離をとって構えるが・・・
「ピュイイイイィィィィ!!」
まるで遠吠えのような鳴き声を響き渡らせたと思うと、
ガサガサガサガサッ!!?
周囲から4匹程の角兎が出てきた。
「仲間呼ぶ知恵が兎にあるとは思ってなかったわ・・・」
確かに数の理は向こうにあるが、
「先手必勝!!」
闘気と気功を掛け直して、俺は増援として出てきた通常の角兎から素早く仕留める事にした。
「波動撃!!」
巨大な衝撃波が角兎を3匹程纏めて屠ったのを確認しつつ、何を逃れた角兎を捕まえて拳を叩き込む。
これで振り出しに戻ったが、大きい方の角兎は大変ご不満らしく、脚でバシバシと地面を叩きながら、
「ピュイイイイィィ!!」
先程よりも早いスピードで俺に向かって突っ込んできた。
俺はそれを最小限の動きで躱しながら、掬い上げるようなアッパーを合わせてカウンターを決めた。
どうにか態勢を立て直して着地した角兎だったが、俺は既に構えて、
「波動撃!!二連発!!」
波動撃を右、左で連続で繰り出して角兎にダメージを与えた。
角兎は倒れはしなかったものの、もう動く事も出来ず、
「止めだ、中々強かったぞ・・・」
休ませる事無く踏み込んだ俺の拳を受けて戦いは幕引きとなった。
俺は直ぐにこのボス兎をアイテムボックスに入れて解体した。
他の増援として出てきた角兎も同様にアイテムボックスに入れてこちらも解体した後に、あのボス兎の肉を鑑定してみる。
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アイテム名 ソードラビットの肉
癖のない少なめの脂身と淡白な味わいが特徴のお肉、シチューなどの料理に非常に合う。
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どうやらあの兎は角兎、ホーンラビットでは無くその上位個体だったようだ。
その名も剣兎・・・ソードラビットとはまた凄い兎がダンジョンにはいるものだと思ってしまった。
どうやらあの剣兎の角は鹿の角のように薬効成分が含まれていると鑑定結果で判明したので、上にある駐屯地で換金をしてから帰る事にするが・・・なんだかんだと結構な時間を最後の戦闘で使ってしまった。
駐屯地で換金したらそのお金で宿泊施設を探さなければ・・・流石に帰るのは少々遠いしまた明日も来る手間を考えるとこちらの方が絶対に都合がいい。
そう考えた俺は一階層から地上に戻った。
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