第三章 復活

第14話ジョハリの紅葉狩り

 一人ひとりになったジョハリは、紅葉島こうようじまにやってた。

 あきだけはいれるしまだ。

 ジョハリは、そのしまにある公園こうえんにいる。

 すべりだいやシーソー、ブランコやベンチがある公園こうえんだ。

 公園こうえんまわりは、あか黄色きいろいろづく紅葉もみじ銀杏いちょうかこまれている。

 つめたいかぜくこの公園こうえんで、ジョハリはコーヒーとチーズちくわをお供に、紅葉もみじりをしている。

「このチーズちくわ、さかなちちあじざって美味おいしい。コーヒーにうわ」

 ジョハリは、コップにのこった半分はんぶんのコーヒーをベンチにいた。

 そこへ、エルフがやってた。

 とがったみみ黄色きいろいおかっぱ、ジョハリの1.5ばいおおきさのおっぱいに紅葉もみじがらのドレス、黄色きいろいカーディガンをした女性じょせいだ。

 彼女かのじょは、うれしそうにジョハリのコーヒーをている。

「そこの魔法少女まほうしょうじょさん。そのコーヒー、一杯いっぱいもらえるかしら? 」

「いいけど、ちょっとにがいよ」

 ジョハリは、コーヒーの原液げんえきをコップそそいでポットのお割《わった。

 そのコーヒーを、エルフの女性じょせいす。

 エルフの女性じょせいは、ジョハリの左側ひだりがわすわった。

平気へいき平気へいき。ゴクゴクゴクゴク……このにがみと酸味さんみとコク、サイコー」

「それにしても、紅葉もみじ綺麗きれいね……」

魔法少女まほうしょうじょさん、銀杏いちょう綺麗きれいよ」

「うん。かぜにあおられてりゆく、紅葉もみじ銀杏いちょう。どちらもけないくらい、うつくしいわ」

「ええ」

 二人ふたりつめたいかぜに当たっていると、ジョハリはエルフの女性じょせいいた。

「そう言えば、あなたの名前なまえは? 」

「わたしは、紅葉こうようエルフ。この公園こうえん妖精ようせい

紅葉こうようエルフ……て、そのまんま」

「ふふっ」

「あたしも、コーヒーもうかな」

 ジョハリは、コップにのこった半分はんぶんコーヒーをむ。

「で、紅葉こうようエルフさん」

「うん? 」

「もう、ちてくるころかしら? そらがオレンジがかっている」

「ええ、魔法少女まほうしょうじょさん。もうすぐ、木々きぎがもっとあかくなりそうね」

 紅葉こうようエルフがコーヒーをんでいるあいだ、ジョハリは紅葉もみじ一枚いちまいひろった。

「それにしても、もう、十一月じゅういちがつたび半年はんとしぎた。はんとし……ああ! 」

「どうしたの、魔法少女まほうしょうじょさん? 」

 ジョハリは、あることを思い出した。

「ツァイガルとの約束やくそくわすれてた。コーヒーとチーズちくわ、あげる! 」

「ちくわ、苦手にがてなんだけど。て、うか、ツァイガルって、だれ? 」

 ジョハリがったあとふたたつめたいかぜく。

仕方しかたない。チーズちくわを頑張がんばってべよう。はむぅはむぅはむぅはむぅはむぅはむぅ。意外いがいと、エルフのくちにもうわね。今度こんど、チーズちくわをさがしにこうかしら? 」

 夕日ゆうひしずころ

 紅葉こうようエルフは、チーズちくわをもうひとべた。

「はむぅはむぅはむぅはむぅはむぅはむぅ……そろそろ、ちてきたわね。せっかく、美味おいしいものもらったんだし。魔法少女まほうしょうじょさんに、おれいをしないと」

 公園こうえんは、すっかりあかいろづた。

 そして、紅葉こうようエルフは、公園こうえん木々きぎへもどる。

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