第15話ツァイガルとの修行

 ジョハリは、元巨木島もときょぼくじま巨大きょだいかぶうえにやってた。

 そのかぶ周辺しゅうへんは、あか黄色きいろいろづいた紅葉もみじ銀杏いちょう木々きぎがたくさんえている。

「そうえば、ツァイガルはどこかしら? 」

 そら見上みあげた。

 びゅぅびゅぅとつよかぜなか長方形ちょうほうけいのリュッサックを背負せおった人間にんげんそらんでいる。

「ツァイガル! 」

「ジョハリ! 」

「あなたも、魔法まほう使つかえるのね」

「バッグのちからいているだけ。魔法まほう使つかえない。それより、いまから修行しゅぎょうだ」

 ツァイガルは、かぶりた。

 そして、二人は、修行しゅぎょう準備じゅんびをした。

「さて、準備じゅんびわったぞ。修行しゅぎょう内容ないようは、体術たいじゅつだけで相手あいてそとす。いいな」

「わかった」

「では、くぞ。うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」

「こっちへ、なさーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい! 」

 ツァイガルは、ジョハリをいかけた。

 しかし、ジョハリは、かぶ周辺しゅうへん沿ってまわる。

 一周いっしゅう二周にしゅう三周さんしゅうまわる。

「どうした? げてばかりだぞ」

仕方しかたないじゃない。と、いたいところだけれど、そろそろかな? 」

なに? 」

 ジョハリは、きゅうにあしめた。

「せぇのう、どりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 そして、ジョハリは、かぶなかを一直線にける。

がすかぁ! 」

 ツァイガルは、ジョハリをいかける。

 と、そのとき

「よっと! 」

 ジョハリは、ツァイガルをウマびのようにけた。

なんだとぉ? 」

 ツァイガルは、したた。

 まえには、かぶ根元ねもと黄土色おうどいろつちがある。

「う、うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 ツァイガルは、かぶ根元ねもとうえちた。

大丈夫だいじょうぶ? ツァイガル」

まったく、修行しゅぎょう意味いみがないじゃないか。『げるのは得意とくい』って、さきえよ」

「バトルは関係かんけいないとおもったから……」

関係かんけいあるよ! 」

「とにかく、コーヒーんでこう」

「そうだな」

 二人ふたりは、かぶのしたに集合しゅうごう

 ツァイガルは、長方形ちょうほうけいのリュッサックからサラミを用意よういした。

 ジョハリは、あまったコーヒーの原液げんえきをコップに入れて、ポットのおった。

「ゴクゴクゴクゴクゴクゴク……」

「コーヒーは、くなぁ」

「あなたのサラミも、イケるけるわね」

「ありがとう。加工食島かこうしょくじまったんだ」

「いいもの、ったわね」

「はははぁ……そうえば、仲間なかま四人よにんのモンスターはどうした? 」

目的もくてき達成たっせいして、おわかれ。けれど、あたしの目的もくてきわってないの」

「これからか? 」

 ツァイガルは、ジョハリにく。

「うん、三カさんかしょしまったあと裏世界うらせかいくの」

「わたしもきたいな。裏世界うらせかい剣士けんしたたかいたい」

 ツァイガルは、裏世界うらせかい剣士けんしがどううものか、たのしみになった。

「フィロのはなしだと……」

「フィロ? 」

「いや、なんでもない。一緒いっしょたびましょう」

「ああ」

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