深く溺れる

とりあえず、みずきと創は付き合うことになった。

ラインで

[これからよろしくお願いします。みずきのこと、大好きだよ]

(み…みずき?)

顔がかぁぁっとなった。

[みずきって…。じゃ、創って呼ぶ]

[うん、呼んで]

(かぁぁ…。やばい。年下男子…)

[創、今忙しいんだよね?]

[うん。バイトと学校いったら、へとへと]

[そっか…]

[でも、デートしたい]

[いいの?]

[うん、次の土曜なら。みずき土曜空いてる?]

[うん、あいてる]

[やった、じゃ遊ぼう]

[うん。どこ行く?]

2人は、また車で、出かける事にした。

「ねぇ、彼女と別れた?」

「まだ」

(ま、まだ!?)

「ねぇ、あんまりしつこく言うの嫌なんだけど、早く別れて…」

「うん、今度、話する」


彼女とちゃんと別れてないのに、新しい彼女をつくるのは、一般的にはどうかと思うけど、みずきはもう創を好きになってしまっていたので、そのへんの感覚が麻痺していた。


ひとけのないところで、車を止めて、キスをする。

「みずき、好きだよ」

「私も、創が好き」

その言葉に嘘はないが、2人とものぼせていた。

その理由の一つに、年下年上の魔法がかかっているのは、間違いない。


その魔法にかかったまま、2人は深く溺れていった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る