いけいけ勇者様12

最上司叉

第1話

俺と魔王はいつも通り魔物退治にきていた。


無事魔物退治も終わり帰ろうとしたその時一本の木が目に入った。


俺と魔王はその木に近づいた。


その木には立派な果実がみのっていた。


俺は一つ手に取りもぎ取った。


そしておもむろにかじりついた。


「甘くて美味しい!」


「本当?私も食べたい!」


魔王がみのっていた果実をもぎ取り口にする。


「美味しい!!」


魔王は気に入ったようだ。


一つ食べ終えた後皆の分を取り帰ることにした。



そして家に着いた。


魔王は女に果実を渡して自分の部屋に戻った。


女は喜んでいる。


「美味しそうな果実、今日のデザートにしよう」


女はそそくさとキッチンに戻る。


俺は剣の手入れをするため部屋に戻る。



そしてなにもないまま夕食の時間になった。


すると異変が起こった。


魔王が夕食の席にきていないのだ。


俺は呼びに行こうとしたら婚約者にとめられた。


「魔王様は俺が呼びに行く」


「どうぞ」


俺は内心呆れながら答えた。


そして婚約者が呼びに行って10分くらい経った。


俺はさすがにおかしいと思い席を立つ。


魔王の部屋に急いだ。


ドアを開けようとしたその時婚約者の声が聞こえてきた。


「あっ?魔王様!そんなところ触ってわ駄目です!」


「!!」


俺は慌ててドアを開けた。


するとそこには婚約者に抱きついた魔王がいた。


俺は魔王がおかしくなったと思い急いで爺やを呼びに走る。


皆が何事かと見ていた。


そして爺やの家に着いた。


俺は急いで爺やを呼ぶ。


「何事でごさいまするか?」


「魔王がおかしくなった」


「なんですと!」


爺やが慌てて家を出る。


そして爺やと俺は家に急ぐ。



そして家に着いた。


魔王の部屋に急ぐ。


「皆様どいてくだされ!」


爺やが魔王の部屋に入り魔王と婚約者を見た瞬間何か分かったらしかった。


「魔王様は何か召し上がりませんでしたか?」


俺は魔王と食べた果実を思いだしキッチンに急いで取りに行く。


「これを食べた」


俺は爺やに果実を見せた。


「!!」


爺やは果実を見た瞬間驚いた。


「魔王様すみませぬ」


そう言うと魔王と婚約者を引っ剥がし爺やは魔王に杖を振る。


すると魔王は眠ってしまった。


「これで大丈夫でございまする」


俺はホッとした。


「それにしても禁断の果実がまだ残っていたのでございまするな」


「禁断の果実?」


「魔族には危険な果実でございまする」


なんでも食べると酔っ払った感じになるらしい。


「一晩眠れば大丈夫でございまする」


そう言うと爺やは帰って行った。

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