つまり恋と革命のために

例えばもしも普通に楽しく生きて行けたとして

つまり友達がいて恋人がいて仲間がいて

穏やかに学校生活を過ごして就職して一人暮らしとかして

好きな人とセックスして半ば同棲なんてしたりして

そしたらたぶん音楽にのめり込むことはなかったのだろうなあ


例えば中学の頃まともに勉強してて

高校ではアルバイトにも精を出したりしてて

そしたらそれはそれで良き人間になっていたと思う

でもたぶんミュージシャンを目指すことなどはしなかったのであろう

たぶん間違いない


およそ全てのものは音楽と引き換えに

人間関係と日常生活を犠牲に音楽に没頭して

そして得たものは夢見た通り音楽で

そうして俺の世界には音楽しかなくなって

だけど、今はそれだけじゃない


何のために音楽を作るのか?

“それは恋と革命のために”

それが“生きる”ということ

そうつまり俺の存在理由

つまり俺が生きていたい理由


得たかったものが得られなくて

十代や二十歳前後で学ばねばならなかったことを

何一つ学べなくて

その欠落と渇望が呼び寄せるイメージの奔流


音楽が俺を表す

音楽が俺を伝える

もしも得たいものを得られていたなら

理想を願うことなどなかっただろう

音楽が俺を表す

音楽が俺を伝える


この繰り返しにこそ

幸福と安心感が満ちている

そしてそれを人と繋ぐことにこそ

こんな快楽を覚えてしまったら

もう普通の生活になど戻れない


いつかの幸せのため

幸せで在り続けるために

そのために俺は歌を歌うのだ


およそ全てのものは音楽と引き換えに

人間関係と日常生活を犠牲に音楽に没頭して

そして得たものは夢見た通り音楽で

そうして俺の世界には音楽しかなくなって

だけど、今はそれだけじゃない


何のために音楽を作るのか?

“それは恋と革命のために”

それが“生きる”ということ

そうつまり俺の存在理由

つまり俺が生きていたい理由


そうそれこそが

俺が今ここにいる理由だ

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