第12話 幼馴染+αと混浴することになりました?!(前編)
そんなこんなで…
俺は…人生最大の葛藤に襲われていた…
混浴というワードを聞いた瞬間、俺の頭は先程までの疲れはどこへやら、超高速回転し始め…そして…ショートした。
「…確実に変態だよなぁ」
っと、俺がふと口にしたその瞬間…
「私たちお風呂入ってくるね〜」
っと、そんな2人の声がした。
「混浴じゃないのか?」
…と、俺が2人に声をかけると2人は俺をどこか嘲笑うような目でこちらを見ながら…
「混浴でも一緒に入るとは言ってないでしょ?」
…と、そんなことを言われ、俺は赤面しながら2人を見届けるのだった…
―それから1時間ほど後、俺はこのなんとも言えないやるせない気持ちを発散するため、ひたすらに問題に打ち込んでいた。
一問、一問、また一問と。
段々と課題を終わらせていき…
…気がつくと、俺の課題はなくなってしまっていた。
「俺も風呂行くかぁ…」
…と、俺は新たな気持ちの解消方法を探すのだった…
…脱衣所にて。
「何が混浴だよ、きっちり脱衣所から別れてるじゃねぇか…」
純情な男子高校生の気持ちを返せ…
…と俺が着替えを済ませて風呂へ入ろうとすると…
「入ってこないで!」
…という渚の絶叫が聞こえてきた。
嘘だろ?1時間は勉強してたはずなのにこいつはまだ風呂に入ってたのか…
…と、そんなことを一番に考えてしまったが、冷静に考えて混浴では無いのになんで俺は入ったらダメなんだ?
「混浴じゃないんだろ?入るぞー?」
と俺がそんなことを言ってドアを開けようとしたその時…
今度は後ろから声がした。
「男女で別れてるのはここまででお風呂の中は混浴だよ?」
っと、どこから現れたのか後ろから未来の声(悪魔のささやき)が聞こえてしまった。
…どうしよう…このまま悪魔の声に耳を傾けていいのか?俺は。
俺がそんなことを考えながらドアの前で静止している時、俺はひとつのことを思い出した。
「ちょっと待て、俺は今服きてないんだがなんでお前はここにいるんだ!?」
「うーんまぁ、男の裸とか誰も興味無いから言っかなって?」
「言っかなってじゃねぇよ!」
「今すぐ出ていってくれ!」
…と、俺となぎさの情けない声が共鳴し合う大浴場なのだった…
その後、風呂をあがった(もちろん順番で入った)俺たち3人はまた課題に取り組んでいた…のだが…
「どしたの翔、混浴はいれなかったのがショックで課題できないの?」
「そういうわけじゃねぇよ、たださっきお前らが風呂はいってる間に終わらせたからやることがねぇんだよ」
「え、もう終わったの?日が変わるぐらいまではかかると思ってたんだけど…」
…と、驚いたような顔でそんなことを言う未来。うーんまぁ、否定はできないな。
―そこで未来は、何か思いついたかのようにこういった。
「翔、もしかして混浴のこと考えないために課題してたでしょ?」
…なんでこいつこんな時は鋭いんだよ。
「暇だったからやっただけだ」
「じゃあ今暇なんだし私の課題もやってよ〜」
っと、渚の声が後ろから聞こえてくるがシャットアウト。
「手伝ってくれたら明日の朝一緒にお風呂入ってくれるらしいよ?」
そんな未来の声はインプット。
「マジで!?」
「何言ってんの!?」
と、俺たちの声が同時に響き渡るのだった。
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