82話 会議前
綾音さんが、冒険者ギルドについて調べて家に帰ってきた。
「ただいま〜」
「「「おかえり〜」」」
茶色い封筒を持って茶の間にいる俺たちの方に来て、机に茶色い封筒の中身を取り出した。
そこには、ミツキの事件について『何も、なかった』と発言した両頬にホクロはある男性の顔が写っていた。
「クロウ様、この人ですよね。」
「そう、こいつだよ。ミツキの事件性が無いとか言って、犯人が居ない事にしたやつ」
「僕も、こいつに担当して貰ったことある!!」
俺と佐々木さんは、両頬にホクロのある男性の顔写真に指を指した。
「やはりですか、この男はフェニックスギルドの事件絡みになると揉み消しているんです。今回で2回目だそうです。しかし、何かの因果関係があるのか分かりませんが、まさか、佐々木さんまで被害者だったなんて。」
「ほんとそれな」
俺は、同意した。
「それと、クロウ様流石です。」
「?」
急に、綾音さんが褒めてきた。
褒められるような、思い当たることが無いのだが...なんの事だ?
否定しようとしたら、急に褒めてきた。
「い........」
「やはり、先手を打っていたんですね。フェニックスギルドの秘書さんを使い、あらかじめ情報を流していたとは、流石です。だから、フェニックスギルドの秘書さんとの関係を築いていたとは、感激です。」
なんか知らんけど、話が盛りに盛られてる。
と言うか、俺は秘書さんには何も指示とか出てないし、秘書さんがやったことは、偶然だと思う。
まあ〜あんなクズ社長の元で秘書なんかやるのなんか、ストレスが溜まるし、裏切り?そんな感じのことしたくなるよな〜
と思っていたら、ミツキが「やはり、先手先を打っているなんて、佐藤さんすごいです!!」とか?褒めてくれる。
褒められることは、別に嫌ではない。むしろ、すごく好きなので、もうここは「まあね」と言う言葉で、乗り切る事にした。
しかし、まあ.....フェニックスギルドの社長には追放されて、最初は「復讐してやろかな」とか思ってたけど、庭にダンジョンが出来てから、すっごく楽しくなった。むしろ、「追放してくれてありがとう」と感謝の言葉を言えるくらい今の俺は心が広くなった。
だから、それほど恨みは無いが、ミツキや佐々木さんに対する卑劣な行為を許す事は出来ない。
綾音さんが持ってきた情報を元に、フェニックスギルドの社長や冒険者ギルド職員をどうするか、ラッキーギルド合同会議がミツキや綾音さんや佐々木さんの3人で行われることになった。
俺は、何故かこの会議に参加させてくれなかった。
ミツキ言わく、「ボス入るとなんでも直ぐに解決するから」だそうだ。
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