第58話 はあ?合成_?
俺達は、ローブとグローブを装着して庭に出来たダンジョンの中に入った。
動画配信など、何回かやったことがあるが全く伸びない。才能がないので、SNS系は全てエクス(Ex)に任せることにした。
早速、俺たちは10階層20階層と順調に進むことが出来る。
もう、ここは俺の第二の庭と言ってもいい。
まあ、まだ92階層続いているのでどこまで把握しきれていないが50階層までなら余裕である。
「近くで、クロウ様の戦闘姿を見れるとは感激で目の前が見えません!!」
「ほら、やるよ。」
ダンジョンで視界を失うと言う事は、死を意味する。
なので、俺が持っていた黒いハンカチを手渡した。
そのハンカチで、エクス(Ex)は涙を拭いた。
「ウサ(Usa)どうだ。魔物の気配はないか?」
ウサ(Usa)は首を振って居ない事を、確認してもらった。
動画配信をしているんだ、声バレする事を避ける為に声は出さないように言ってある。それと、ウサ(Usa)にはダンジョンに入る前から
その為、ローブの中からシッポ出てしまっている。
だが、ちょこっと出ているシッポもいいと俺は思う。
そんなことを考えていると、目標の50階層。
50階層には、ゴーレムが出現する。
ゴーレムは、硬さもあるが自分の腕を飛ばし攻撃してくる厄介な相手。
それに、すぐに再生する。ゴーレムの核を潰さない限り再生はするし疲れ知らず体力は∞だ。
「エクス(Ex)我が、コアを剥きだしにする。ウサ(Usa)は、エクス(Ex)に攻撃が当たらないように守れ。」
俺は、ゴーレムに向かった。
ゴーレムのコアは、出現するたびに位置が変わって探すのが大変だ。
俺は、高速で動きゴーレムを斬っていく。
ゴーレムは、見えないのか自分が切られたことに驚いて後ずさりをして腕を振り回し体を回転し無数の岩が飛んでくる。
俺は『
「そこか。」
俺は、ゴーレムの岩で覆われた部分を剥がし赤いコアを剥き出しにした。
「
エクス(Ex)は、ゴーレムのコアを打ち抜き倒すことが出来た。
俺が倒さなくても、近くにいるとスキル運が発動することが最近分かった。
その為、本来なら両手に収まる位の岩なのだが、俺が居ると100㎝くらいの大きさのゴーレムの岩がドロップする。
このゴーレムの岩は、高品質で加工などでお皿などが作られる。
まれに、俺みたいな岩が手に入る時は彫刻に使われるらしい。
よければ、数百万で取引される。
「知るがいい。我々の力を」
と、俺は動画を締めくくった。
少し恥ずかしいとは、思うが綾音さんも『最高です!!』と言ってくれるので、やってみた。
ーーーーー
ペドリ▶はあ?何あれ合成?
インコ▶いや、合成じゃないだろ。一応ライブ配信だったんだから。
ペドリ▶じゃあ、なんだよ。あの男の動き。それに、犬の子は爪で岩切り裂いてたぞ。
インコ▶ああ、それに魔法系のスキルの子。かなり的確に魔法を打ちだしていた。
M男 ▶俺、犬の子推し決定。
陰気男▶はん、今はAIとかでライブ配信しながら合成できる。こんな嘘な動画を信じるとかアホすぎワロタ。
動画配信1日目で、30人も見てくれていた。
登録者数12人。
ライブ中にリアルタイムの書き込みは少なかったが、少し驚いているようすがうかがえる。
だけど、佐藤の強さをまだ疑っている人がいるようだ。
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