第51話 恨みかってるね~

ミケさんが、ジャンボチョコパフェバナナを食べ終え俺も、パンケーキとコーヒーを完食したので、ホテルにでも帰ろうかと思ったが、話しかけられ停められた。


「あの、名前ってなんて言うんですか?私は、ミケって言います。」

「あ、佐藤です。」

「佐藤さんですか、あの、佐藤さん聞いてくれますか?」

「なんですか?」

「実は、私はクリムゾンスカーレットと言うチャンネル名で活動しているんです。それに、25位のデビルギルドで実力1位で私実はかなり強いんです。」

「確かに強いですね。」


実力自慢かな?


「はい、強いです。強いんですが、私の実力で勝てない人が居たんです。」

「それは大変でしたね。」

「はい、ですが、私はドラゴンの爪を手に入れて作ったこの剣でクロウと戦う事が出来る事を楽しみにしているんです。それに、私の大切な物を奪ったクロウに復讐をする事ができる」


あ、俺の事だ。

ドラゴンの爪や革を渡しただけではどうやら許してくれなかったようだ。それに、俺が奪った大切な物か...やっぱり、ドラゴンの皮を奪った事怒ってるんだろな〜

それどころか、少し闇堕ち気味のようにも感じ取れる。


「あははは〜そうですか〜」

「はい」


俺は、愛想笑いをした。

あれ、こんなことを話すって言うことは、俺の事に気づいたのか?

気づいたから、こんな事を話すのだろうか?


「どうしてそんなことを話すんですか?」

「いえ...なんででしょう?」



ミケさんも何故話したのか分からないようだ。

しかし、そこまで恨まれていたとは...謝るか誤解をとかないと...誤解と言っても、探索者どうしの獲物は早い者勝ちとルールと決まっている。


「ブラッド・クロウを追いかけているなら、どこに行くんですか?」

「そうですね。私の感ですが、高級なドロップアイテムを狙っているようなので、フェニックスダンジョンに居るかもしれないです。なので、私は明日にでも、行って見ようと思います。」

「へえ〜そうなんですか〜」


俺は、ミケさんがどこに行くのかを聞くことに成功した。明日にでも言って、あったらブラッド・クロウの姿で 誤解でも解きに行こうか。


そんな事を思いつつ、俺はミケさんに奢って貰いカフェを出た。


「奢って貰って、ありがとうございます。」

「いえ、こちらも色々話したらスッキリしました。今日あったばかりなのに、親身になって聞いてくれてありがとうございました。」


それは、親身になって聞くよ。

だって、俺について話しているだから。


ここで、色々聞けてよかった。


次会った時、なんで襲われるのか分からずに倒して憎しみを産んでいたかもしれないからな。

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