第32話 泥の中から現れる救世主。
「うぁああああ!!!!」
「ククゥゥウウウ!!」
今、俺は穴の中に墜ちている。
あの時、ミツキを助けカッコよく帰ろうとしたのだが、土煙で地面が見えなかった。そのせいで、俺は足を踏み外しレッドワームが作った穴に今、現在進行形で落ちている。
大丈夫。大丈夫なはず?
1分位長いこと落ちているのだが...落下で死なないよな?
とりあえず、片手にミツキを持ち魔剣を地面に突き刺し落ちるスピードを落としながら落ちている。
俺は信じるぞ、ローブと魔剣と革靴!!
俺は、どこまで続くのか分からない穴、このまま落ち続けるのではないかと言う、恐怖感もある。だが、ようやく地面が見えて来た。
「うお、やっと地面だ....」
「キュウゥ...」
地面と思い落ちた場所は、泥沼の中だった。
まあ、そのおかげで沼がクッションとなりノーダメージなのだが。
体中には、泥が体にへばりついて気持ち悪い。
ミツキも、毛に泥が入ったりして、俺より気持ち悪そうだ。
「うう...気持ち悪いです...」
「俺も...と言うか、ここは?」
辺りを見渡すが、ダンジョンの中と言う事しか分からない。
とりあえず、泥の中から出ることにした。
「主?どうして、ミツキを助けに?」
「実は、俺も
「主~やっぱ、主が最強です!!」
「おい、抱きつくなよ~泥が更に広がる。」
「キュウン...」
とりあえず、前に進むことにした。
ここは、何階層なのか?
50階層より下なのは、間違いがない。
「主、奥の方から何か物音がします。ミツキが思うに、探索者が居るかもしれないです。」
「まじか、じゃあここをどうやって抜けだせるか聞けるかもしれないじゃないか。」
「主、こっちです!!」
ミツキは、俺を案内するため前に出て案内してくれる。
しかし~魔物が出てきてくれたらどこの階層なのか分かるかもしれないのに...
こういう時だに限って、出てこないんだから。
「エリ...さすがに、これ以上は進めないです。引き返しましょう!!」
「そうねサリ、これはまた改めて対策とか色々必要ね。」
奥から、女性二人の声が聞こえてくる。
「それなら、早く撤退を。リリはもう限界です!!ユリも一緒だよね」
「ええ。」
と、どうやら4人パーティーのようだ。
俺は、近くにより何と戦っているのかこっそり見てみると、鉄の棍棒を持ったミノタウロスと戦っている。
戦っているが、苦戦を強いられている。
「助けるか...助けたら、帰る場所教えてくれるかもだし。」
「主、ミツキが思うにその泥まみれで行くのはちょっとまずいです。ミツキ達、ちょっとしたゾンビに見えるかもしれないです。あと、臭いです。なので、襲われるかも...」
「助けるから、問題ない。」
俺は、4人の女性パーティーを助けにミノタウロスの元に向かい、こまぎりにして、燃え尽き、ドロップアイテム(鉄の棍棒)へとなり果てた。
「...大丈夫か」
改めて、女性と喋るのは苦手なので、声が低くなってしまった。
4人を怯えさせてしまった。
エリと言われている人が、俺の事を「い、イレギュラー!?」俺に武器を向ける警戒している。
イレギュラーは、本来出現しない魔物が出現することを言うのだが...どうやら、俺は魔物に間違われているようだ。
「我は、ブラッド・クロウ。人間だ」
「ひぃ!?」
つい、目を合わすのが苦手で睨んでしまい怯えさせてしまった。
「大丈夫です。主は、優しいです。あの、この階層の帰り道とか知らないですか?」
「え?」
4人は、驚いていた。
どうやら、先ほどまで配信をしていたようだ。ミノタウロスの攻撃でか、ドローン型カメラは地面に転がり壊れている。
俺のこと、映ってないよな?
と、そんなことを考えていた。
「ねえ、。エリこの人たち大丈夫だと思う?」
「そうね、サリ...言葉を喋る魔物とはあったことがないから、とりあえず...大丈夫だと思う...たぶん....」
「リリは助けてくれたので、信じたいです。ユリもそうですよね。」
「うん」
4人は、コソコソと喋りどうやら何かを決めたようだ。
「わかったは、出口まで案内する。だから、他の魔物の討伐は貴方達に任せても?」
「ああ、いいぞ。」
エリと言う女性が、代表で俺に言ってきた。
まあ、案内してくれるなら、魔物を倒すのもお礼かな?4人は疲弊しているようすだし。
しかし、顔が売れているミツキも居るのに魔物扱いとは...まあ、どろで、顔がわからないんだから、仕方ないか。
俺は、案内された。場所に向かった。
途中、ミノタウロスが攻撃してくるが、俺は余裕で倒す。
その様子を見て、4人は驚き、ミツキは何故か喜んでいる。
「ここよ。」
案内されたのは、丸い水晶のある場所。
この水晶に触れると、1階層に帰ることが出来る帰還石と言う事らしい。
技術の進歩とは、凄いな。
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