第26話 ワン子を手なずけた!?
「わふー!!」
「ん!?」
急にお腹を見せたと思うと、急に飛びつき抱きついてきた。
急だった事で、躱すことが出来なかった。
ーーー噛まれる!!
と思ったが、何もして来ない。
ずっと、抱きついているだけだ。それに、シッポを振っている。
もしかして、スキルの制御でも出来るようになったのだろうか?
話しかける事にした。
「ミツキ?」
「主強いです!!」
「?」
あれ〜ミツキってこんな喋り方だったけ〜
こんな、元気いっぱいな感じじゃなかったよね〜?
これは...うん、成功だ。成功にしよう。別に人を襲ってしまうから、人を襲わないようスキルの特訓をしていたんだ。人格が変わってしまったのは、仕方がない。
これは、成功と言うことにして、家に帰ろうとすると、耳とシッポが無くなった。
「ッハ!?ミツキ、今佐藤さん襲わなかったですよね!!」
ミツキは、驚いている。
俺はミツキが元に戻って安堵した。
人の人格を変えて、ミツキの知り合いにでも知れたら俺が何かしたのでは!?と疑われていたかもしれない。
「まあ、襲われはしなかったけど...人格変わってなかったか?」
「ん〜確かに普段のミツキなら言いませんが、まあいいです!!」
「軽いな」
「もう一度、ミツキがスキル使うんで本当に襲わないか実験させてください」
「わかった。」
俺も、もう一度どんな感じになるか確かめたい。
「主〜」
ん〜やっぱり抱きついてくる。
いや、懐かれた?
「スキル使うと凶暴化するんじゃないのか?」
「ん〜分かんない。ミツキは、主と一緒に居たいです。」
ん〜俺も分かんないよ〜
人間(耳やシッポが生えていない状態)のミツキはどうなっているんだろう?
記憶はあるのだろうか?
俺は、二重人格者を作ってしまったのかもしれい。そなると、俺は...マッドサイエンティストになるのではないか?
「主〜魔物倒しに行こう〜」
俺は、手を引っられながら6階層に向かった。
6階層に居るゾンビは、蹴散らされバラバラの肉片になり消滅していく。
「主〜褒めて欲しいです。撫でて」
もう、ほとんど犬である。
多 分、周りの人にこの子は犬ですと言ったら信じるんじゃないだろうか...いや、それは無いか。
そんな感じで、7階層のオークを倒しミツキは満足したのか、家に帰ると言い出した。
「主〜疲れたので、帰るのです!!」
「おう」
俺は、ミツキが倒したオークのドロップアイテムを持ってダンジョンから出ることにした。
やっぱり、俺が討伐しないとドロップする確率は低いんだな〜20のオークを倒したが、ドロップしたアイテムは、7個と少ない。
だいたい、3体に1個しかドロップしていない。
ーーー俺なら、倒したらドロップするんだけど。
ミツキは、ダンジョンから出ると元の姿に戻った。
「佐藤さん、ありがとうございます!!」
「そ、そうか。だけど、あの姿になったら記憶とかって?」
「ありますよ。」
「え、あるの?」
「バッチリ、あります。」
どうやら、記憶はあるらしい。
「じゃあ、俺の事を主とか甘えてきたりとかも?」
「覚えてます...」
ミツキは、顔を赤くした、
あ、恥ずかしいんだ。と俺は確信した。
「じゃあ、どうして犬っぽい行動とかたまにするんの?」
「犬の本能だと思います。ミツキもよく分かんないです。つい、ミツキは撫でられたくなったりするんです。」
「いつもと、喋り方が違うようになるのも?」
「多分、犬の本能でミツキの喋り方が犬っぽくなってるんだと思います。」
ミツキは、制御が出来るようになって嬉しそうだ。
まあ、犬の本能があるから犬っぽい所はあるが、抱きついてきたりして可愛いので、俺はいいと思う。
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