第3話 よォ元気か?(ゲス顔)
俺は今呪いの指輪の入った袋を担いで【絶好の狩場】の前に来ていた。
中へどんどんと進んでゆく
突然だが今まで俺はボスモンスターというものを倒したことがない、理由はもちろん勝てないからだ。
ここのボスモンスターは代わっていて見た目は完全に人間なのだ。
人の言語が使えないので見分けやすいが、
そして人間を真似ているのか装備をつけている、また人が落とした装備を拾って武装する傾向があるという。
もう言いたいことはわかったかな?
俺はボス部屋の扉を高らかに開けた。
そこには水に囲まれた石で作られている円型の半径10m程のスタジアム、その真ん中にいる中年男性…型のボスモンスターがいた。
水の中に深く潜るとボス部屋前に叩き出される仕様になっている。
俺がスタジアムに登ると相手が抜刀する、普通だったら勝てるわけもなし、そもそもボス部屋に入ることもないのだが、今日はひと味違う。
相手がこちらに走り出した瞬間に俺は指輪をばらまいた、
するとどうでしょう、ボスが腰を曲げて走りながらこっちへ来るでは無いですか!
その手には指輪でびっしりの指が!
「よし!まさかまさかと思ったがなぁ!」
俺まであと3mと言ったところで相手はそのまま前のめりに倒れ消えた。
☆完 全 勝 利☆
そこにはボスモンスターの魔石が落ちておりスタジアムの先にはダンジョンからのワープホールが開いている。
すばらスぃぃ!!
魔石と指輪を回収しながら気づいたがボスが装備していた指輪は消えてしまっていた。
この方法は有限か⋯⋯なら1回で撒く個数を決め、1回に25個ほど撒くことにした。
俺は悠々とワープホールを抜けるとそのまま換金所へ⋯⋯行くわけなかろう?
また俺は【絶好の狩場】に入ってゆく、道は忘れるはずもない、15分もすれば見えてきた。
扉を蹴り開ける
「よォ元気か?(ゲス顔)」
5時間後
『ふぁーあ』
欠伸しながらボス部屋に入る。
開始すると同時に指輪を撒く、運が悪いと5個ほどしか拾ってくれないがそれでも20秒程攻撃から逃げ続ければ勝てる。
絶好の狩場ってこういうことだったんですか?
今回は8個拾ったので13秒ほど逃げていると倒れて消えた。
すると、先程のドロップでは出ていなかった品が落ちていた。
「巻き物?」
開いてみると頭に情報の塊が入っていく、グワングワン鳴る頭を必死に抑えること5分、ようやく目眩が引いてきた。
「もしかして今のはスキルスクロールか?」
スキルスクロールとは見ただけでスキルを手に入れることが出来るという優れものだ、使い捨てだが。
『ステータス』
名前 黒谷 葉介
称号:呪殺者
詳細
生物を呪いのみで殺したものに贈られる称号
ステータス
力:53
速:62
防:49
魔:0
スキル
自動治癒Lv10(MAX)
逃げ足Lv8
模倣Lv1
おぉやっぱりスキルスクロールだったみたいだな!ステータスも今まではあんなに伸び悩んでたのに!!
称号については物騒すぎるやろ、って事だけ。
これ鑑定かけられたら一気にやばい。鑑定されたら悪い事してないのに人生生きづらくなっちまうよ。ぴえん🥺。
俺は道中に倒した奴らの魔石とボス魔石1つだけを換金所で換金した。
受付さんめっちゃ驚いてたなぁ。
稼ぎは17000円(」^o^)」さいこー.ᐟ.ᐟ.ᐟ
一応ボスモンスターはDランクだったからランクアップを勧められたけど断るしか無かった。
だってランクアップする為にはステータスをみせなければならないからね!
因みに今は模倣で称号をなしに模倣しているふとした思いつきって結構使えるもんだな。
常時発動系はLv上がりやすいってそれいちばん言われてるから……
模倣のLvが上がったらランクアップに挑戦しよう!
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