第2話 絶好の狩場()


さていつも通りソロで絶対の狩場に向かうこと5分、到着した。


Eランクダンジョン

【絶好の狩場】

である。

そう絶好の狩場とはダンジョン名、ふざけた名前だよホントに。

名前の割に一人も人は居ないけどな、レッサーアンデッドのせいですねぇ!

弱いけど匂い強いし剣で斬れば死蝋でべたベタになるし…

でもそのおかげで人は居ないから俺からすれば確かに絶好の狩場かもしれない。


中に出てくるモンスターはスライム、コボルト、ゴブリン、レッサーアンデッド

の4種類である。

レッサーアンデッドは人型もあれば犬型等まちまちであるが、骨まで腐るなり折れてるなりしているから元が足の早い動物だったにしても普通に走って逃げ切れる。


では今日も行くぞー!

俺は片手に剣片手に盾を持ちながらダンジョンダイヴを開始した。


3時間後、




『魔石15個と木の指輪(弱呪)3個かぁ』

渋い渋すぎる、呪いの装備シリーズはデメリットが大きいのでなかなか買い取って貰えないし、呪いを浄化するための費用が買取費用より高くついてしまうので完全なる損、今は家に持って帰るしかない。

換金所に向かい手に入れたお金は3500円

時給換算1167円位か、バイトと考えれば貰えてる方だが今日より長く潜って今日より少ない日だってある。


3500円を握りしめ、家に帰る。

『ただいまー』

誰もいないボロアパートに帰りの挨拶を告げて木の指輪を貯めている袋に投げ入れる。

『もう、だいぶ溜まったな』

ゴミ袋にパンパンに詰まった指輪を見てふと思った。

『これがなんかに有効に使えりゃな〜』

木くずにしようかとも思ったがたぶん木くず(弱呪)とかが出来るだけなんだろうな。


『…そういや装備効果調べたこと無かったな』

暇つぶし代わりにネットで調べると


名前

木の指輪(弱呪)

詳細

装備すると防御が3増え個数ごとに2%攻撃力がアップされる。

しかし、装備している間は1秒毎に1%づつダメージを食らう。


総評

初心者は体力が少ないのでただでさえ危険なダンジョンダイヴをさらに危険にする可能性があります。使用しない方が身のためかと。

そもそも体力が数値化されてないのにこんなんつける方がおかしいわ。


「ボロクソ言うじゃん」


中級、上級者の皆さんは普通にバッファーを雇うなり、魔道具、魔法付与装備を使うことをおすすめします。



「……待てよ?これ使えるんじゃね?」

恐る恐る指輪を嵌める

指輪をつけた箇所から小さい針でチクチクされているような感覚がある。


ステータス

黒谷 葉介


称号:なし

ステータス

力:25(+0.5)

速:30

防:28(+3)

魔:0


スキル

自然治癒Lv10(MAX)

逃げ足Lv7



体力が減っていない!(感じがする)

自然治癒様々だぜ!

その後何個までつけれるか実験したところ5つで相殺した。(ようである)

最大攻撃力増加値2.5はだった。

防御は最大15も増えたけどね!ふふん!


みんなはたぶんこれが割に合わないって考えてるんだろうな、まぁ固定ダメージじゃなく割合ダメージだからどんなに強い人でも回復しなきゃ100秒で死ぬしな。


明日はこの指輪使ってみるか。

てかよく考えたらどんなに強い人でも100秒で死ぬような呪いが弱い呪い……?

閃いた!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


なんで1%ずつとわかっているかと言うとアホの方たちが配信しながらHPチキンレースという危険極まりないゲームを実施し、それに使われたのがこの指輪、チキンレース参加者が本人の強さ関係なく全員が100秒きっかりで死んだことから分かった。

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