漆黒に陥る世界と再生する時 〜彼女がNTRたが〜 (番外編1、俺達の名前の由来)

アキノリ@pokkey11.1

第?章 名前を考える

優しい兄と優しい妹

名前を考える

俺、宮藤和歌だが.....名前にはそれなりの由来がある。

それは簡単であるが和歌の様に優しく歌を紡いでほしい、という感じで名付けられた。

その事には感謝しかないと思う。

本当に心の底からの感謝だ。


「でもお兄ちゃんって和歌の様じゃないよね」


「.....最悪だな。お前さんは」


「だってそうでしょ。.....私は奏多が似合っているけど」


「まあ確かにそうなんだけどな。俺は和歌の様に和やかではない」


そんな会話をしながら俺達は近所のファミレスでご飯を食べていた。

今日は外食をしようと思ったから、だ。

そして俺は醤油パスタを注文して食べる。

すると、でもね。お兄ちゃん、と俺の目を真っ直ぐに見てくる奏多。

俺はその姿に、何だ、と聞くと。


「お兄ちゃんがそんな感じであるけど優しいっていうのは知っているから。奏多はね」


「貶しているのか褒めているのかどっちかな」


「さてどっちでしょう」


パフェを食べながら、うまーい!、と言う奏多。

俺はその姿に苦笑いを浮かべながら、まあ褒めている、と受け取るか、と納得する。

それから奏多を見る。

幸せそうな顔をしやがって、という感じだった。


「.....なあ。奏多」


「んー?なーに。お兄ちゃん」


「お前ってパフェ好きだよな」


「.....そうだねぇ。パフェ大好き。特にここのファミレスのね」


「そうなんだな」


「うん。大好き」


そんな感じで会話をする。

そういえば奏多の名前の由来を説明してなかった。

奏多の名前の由来。


それは奏でる多くの音が集まります様に、と願われて付けられている。

因みにだが俺と妹は一心同体として名前が付いているとは聞いた。

流石は子供好きの親父である。


「まあ.....でもそうだな。お互いにそんな名前だから.....」


そんな会話をしていると。

近くの木が見えた。

そこに猫が降りれなくなっているのに気が付いた。

俺達は顔を見合わせる。

そして俺が向かう事にした。


「ったく。何だってこんな風の強い日に登るかね」


そんな事をブツブツ呟きながら猫を下ろす。

すると猫はささっと逃げて行った。

それを奏多はしっかり見ていた様で.....拍手をする仕草を取る。

その姿に少しだけ恥ずかしさが込み上がる。

そしてファミレスに戻ると。


「お兄ちゃんは優しいよ。やっぱり。優しいから和歌が似合ってるね」


「.....応援に感謝だ」


「優しいお兄ちゃん大好き。だからパフェ奢って」


「メチャクチャだなお前。.....優しいから奢ってかよ。おだてんな」


「えへへ。妹ですから」


「奏多は多くの人を奏に包めるから降りて来たんじゃないか」


いきなりなーに?恥ずかしいなぁ、と妹はニコニコする。

俺はその姿を見ながら、何でもない、と言いながら醤油パスタを食う。

それからドリンクバーで少しだけ休んだ。


fin

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